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762)新築建売住宅が分譲マンションの戸数を超えた

 ここ十数年あり得なかったことが、最近起こっている。
 新築建売住宅の戸数が、新築分譲マンションの戸数を上回る現象が、ここ2年続いている。

 分譲マンションの戸数は、常に建売住宅の戸数よりも圧倒的に多く、それが当り前と思っていた。
 ところがそれが逆転してきたのである。

 国土交通省の発表によれば、分譲マンションは、平成18年239,000戸をピークにして、平成21年は77,000戸、平成22年は91,000戸である。

 一方、建売住宅は、平成18年が138,000戸、平成21年は91,000戸、平成22年は110,000戸である。

 戸数の逆転は、平成21年に生じた。

 分かり易く数字を比較して記す。* の印の処が逆転の年の処である。

                  分譲マンション           建売住宅
    平成18年   239,000戸                138,000戸
    平成19年   169,000戸                124,000戸
    平成20年   183,000戸                116,000戸
    平成21年    77,000戸                 91,000戸*
    平成22年    91,000戸                110,000戸*

 分譲マンションは平成20年は183,000戸であったのが、1年で77,000戸にまで激減してしまった。

 建売住宅の戸数との逆転の原因は、この分譲マンションの急激な戸数の減少によるものである。1年間で106,000戸の減少、率にすると58%の減少はあまりにも激しすぎる減少である。

 平成21年に分譲マンション業界に何があったのか。

 国土交通省が発表している分譲マンションと建売住宅の戸数の時系列数を下記に記す。

                  分譲マンション           建売住宅
    平成05年   135,000戸                119,000戸
    平成06年   223,000戸                145,000戸
    平成07年   207,000戸                140,000戸
    平成08年   196,000戸                148,000戸
    平成09年   209,000戸                140,000戸
    平成10年   175,000戸                114,000戸
    平成11年   185,000戸                115,000戸
    平成12年   218,000戸                126,000戸
    平成13年   215,000戸                121,000戸
    平成14年   208,000戸                114,000戸
    平成15年   200,000戸                124,000戸
    平成16年   204,000戸                139,000戸
    平成17年   229,000戸                138,000戸
    平成18年   239,000戸                138,000戸
    平成19年   169,000戸                124,000戸
    平成20年   183,000戸                116,000戸
    平成21年    77,000戸                 91,000戸
    平成22年    91,000戸                110,000戸

 平成5年から長いこと、分譲マンションは建売住宅より、およそ5〜10万戸程度多い戸数で推移してきていた。

 それが平成19年には4万戸程度の差になり、ついに平成21年には戸数の逆転が生じたということが、上記の時系列の戸数の比較で分かろう。


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