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879)稲作の経営費率は0.65(3ha以上)

 農林水産省が、平成24年(2012年)2月29日に『平成22年農業経営統計調査』を発表した。

 その中の「個別経営の営農類型別経営統計(経営収支)−水田作経営−」によると、稲作収入(粗収益)に対する経営費、所得は、次のごとくである。経営費率の計算は筆者による。


      千円  
水田作付延べ面積ha 粗収入a 経営費b 所得c 経営費率b/a
         
0.5ha未満 579 695 △116
0.5〜1.0 1123 1140 △17 -
1.0〜2.0 2233 1746 487 0.782
2.0〜3.0 3967 2879 1088 0.726
3.0〜5.0 6325 4261 2064 0.674
5.0〜7.0 8339 5530 2809 0.663
7.0〜10.0 12251 7670 4581 0.626
10.0〜15.0 18078 11416 6662 0.631
15.0〜20.0 23688 14533 9155 0.614
         
3.0ha以上 10331 6746 3585 0.653
5.0ha以上 14769 9498 5271 0.643
10ha以上 25309 16214 9095 0.641


 1ha未満の水田規模では赤字である。
 1haで黒字になるが、その規模の水田稲作収入だけでは生活出来ない。

 水田規模が大きくなるに従って、収入は増える。

 所得は、

    1haで48.7万円
    2haで108.8万円
    3haで206.4万円

である。

 3haで水田稲作収入だけで、どうにか生活出来る所得になる。

 稲作の経営費率は、3ha以上の経営費率が妥当な経営費率と判断される。

    0.653≒0.65

 稲作の経営費率は0.65である。
 但し水田規模3ha以上の場合である。

 この稲作経営費率を使用すれば、田の利回りを求めることは出来よう。

 なお、経営費には減価償却費は入っていない。
 このことから求められる還元利回りは、減価償却前の利回りである。

 後日、田の利回りを求める。


 (追記)平成24年4月10日

 田の利回りは、鑑定コラム882)で求められています。


  鑑定コラム882)
「北海道15.1%、新潟7.9%、滋賀4.1%、熊本4.4%(田の利回り)」

  鑑定コラム974)「平成24年産米は3〜20%アップ」


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