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都心に高層ビルが次々と建ち、分譲マンションの売出しの広告チラシが毎日のごとく新聞に折り込まれてくる。
日本の不動産業の売上高は、一体どれ程あるのだろうか。
調べて見た。
公益財団法人不動産流通近代化センターが、『2014不動産業統計集』を発行している。
そこに、財務省の『財政金融統計月報』−法人企業統計年報特集−の平成24年度のデータを引用している。
それによれば、平成24年度の不動産業の売上高は、
326,817億円(32.6兆円)
である。
全産業の売上高は、13,745,105億円(1374.5兆円)である。
全産業の売上高に占める不動産業の売上高の割合は、
32.6兆円
─────── =0.0237≒0.024
1374.5兆円
2.4%である。
財務省の同調査を引用した公益財団法人不動産流通近代化センターの『2014不動産業統計集』によれば、過去の不動産業の売上高は、下記である。
2008年度(平成20年度) 38.6兆円
2009年度(平成21年度) 40.9兆円
2010年度(平成22年度) 36.6兆円
2011年度(平成23年度) 35.7兆円
2012年度(平成24年度) 32.6兆円
平成24年度は、過去5年間で最低の売上高である。
大手不動産会社5社の平成25年3月期の売上高は、各社の決算発表の数値を調べると、下記である。
三井不動産 1兆4456億円
三菱地所 9271億円
住友不動産 7366億円
東急不動産 5959億円
野村不動産 5177億円
三井不動産、三菱地所、住友不動産の上位3社の売上高の合計は、3兆1093億円である。
不動産業全体の売上高に占める上位3社の売上高の割合は、
3.1093
────── ≒ 0.095
32.6817
9.5%である。
売上高上位大手3社で、業界の売上高のおよそ10%を占める。
財務省の『財政金融統計月報』−法人企業統計年報特集−の平成24年度のデータを引用した公益財団法人不動産流通近代化センターの『2014不動産業統計集』の数値を見ていて、特に私の目を引いた数値は、下記のものであった。
不動産業 全産業
売上高営業利益率 9.9% 2.9%
金融費用比率 3.7% 0.6%
借入金比率 181.4% 31.5%
金融費用比率とは、
支払利息等
────── × 100
売上高
である。
この割合は、不動産鑑定評価の分析手法の1つである開発法の割引率に含められている金融費用の割合の把握に使えそうである。
借入金比率とは、
(短期・長期借入金+受取手形割引残高)
──────────────────── ×100
売上高
である。
借入金は、全産業では売上高の31.5%であるのに、不動産業は売上高の181%の借入金がある。
平成21年度には、236%もあった。
鑑定コラム1128)「日本の不動産賃料収入は18兆円」
鑑定コラム1227)「不動産業 給与の16倍が売上高」
鑑定コラム1236)「不動産業 最適資本金は200億〜400億円」
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