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三菱地所が2014年(平成26年)3月期の決算を発表した。
その決算書の附属説明書(FACT BOOK)によれば、東京丸の内地区のビル賃料は、次のごとくの数値である。
延床面積 2,755千u
貸付有効面積 1,714千u
事務所空室率 4.32%
ビル賃貸売上高 204,621百万円
この数値より、下記算式で、賃料単価を求める。
ビル賃貸売上高÷12
────────────────
貸付有効面積×(1−空室率)
2014年3月期の前記した数値を、上記式に代入して求めると、
204,621,000,000÷12
───────────────
1,714,000×(1−0.0432)
17,051,750,000
= ──────────
1,639,955
= 10,398円/u
である。
1年前の2013年3月の賃料は、u当り10,331円であった。
過去5年の賃料は下記である。
2009年3月 u当り 10,283円
2010年3月 u当り 10,542円
2011年3月 u当り 11,738円
2012年3月 u当り 10,467円
2013年3月 u当り 10,331円
2014年3月 u当り 10,398円
2011年3月賃料が、上昇のピークの11,738円であった。
2011年3月以降値下がりしている。
2013年3月は、10,331円であった。
2014年3月は、僅か67円とはいえ値上がりした。
この賃料の変移状況から推定すると、丸の内の賃料は、底を打ったのではなかろうかと思われる。1番底かも知れないが。
丸の内の土地価格はどの位しているのか。
丸の内の代表地価を記しておく。
国交省が発表している地価公示価格によれば、千代田区丸の内2-4-1の土地価格は、下記である。
平成21年1月1日 u当り3400万円
平成22年1月1日 u当り2800万円
平成23年1月1日 u当り2750万円
平成24年1月1日 u当り2700万円
平成25年1月1日 u当り2700万円
平成26年1月1日 u当り2870万円
丸の内2-4-1と地番で云われても、その場所は具体的にさっぱり分からない。
ビル名で云えば「丸ビル」の土地である。
電車を東京駅で下車し、東京駅の中の多くのホームを結ぶコンコースを1番ホームの方に進む。
駅の電車乗降ホームは、皇居に近い方を1番ホームにして、皇居から遠ざかるにつれて2番、3番、4番・・・・としていることから、1番ホームに近づくと云うことは、皇居に近づいていることになる。
それは東京駅の西側、即ち皇居に向かっていることになる。
コンコースから改札口を出ると、それは皇居側に出たことになり、東京駅前広場がある。
東京駅前広場中央から皇居に向かって広い真っ直ぐな道がある。
「行幸通り」と呼ばれる通りである。
東京駅前広場に面し、皇居に向かう行幸通りの左側の角に建つのが38階建ての「丸ビル」であり、反対側の角に建つのが同じく38階建の「新丸ビル」である。
東京の一等地の中の一等地の土地が「丸ビル」、「新丸ビル」の土地である。
上記地価公示地は、その「丸ビル」の土地である。
もう一つ、上記データから、三菱地所の丸の内地区のビルの1年間の賃料売上は、2046億円である。
鑑定コラム1106)「丸の内のビル賃料は土地価格と4年のタイムラグ」
鑑定コラム823)「ある超高層事務所ビルの建築費」
鑑定コラム111)「丸ビルの土地利回り2.9%の求め方」
鑑定コラム6)「丸の内土地還元利回り3.6%」
鑑定コラム1316)「渋谷の事務所賃料が年6%と値上り始めた」
鑑定コラム1364)「丸の内のビル賃料5.4%の上昇(27年3月)」
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