2016年11月9日に、アメリカ大統領選があった。
大方の予想を覆して、ドナルド・トランプ氏が、第45代アメリカ大統領になることが確定した。
女性のヒラリー・クリントン氏は、常に優勢と伝えられていたのにもかかわらず、選挙結果は負けた。
日本の新聞・テレビは、アメリカのメデアの論調をそのまま伝え、投票が始まる途中まで、ヒラリー優勢を伝えていた。
日米のメデイアは、自分達メデイアの立場を擁護してくれる人に選挙で勝ってもらいたいというフィルターを付けて、米大統領選の情報を流していたようである。
アメリカの実情を知らなく、フイルターを掛けられた情報を読み聞かされ、それがアメリカの正しい情報と思った日本の少なく無い人々は、見事に騙されてしまった。
そうでなければ、クリントン氏が負けるハズがない。
トランプ氏が、大統領になれるハズがない。
日本の新聞・テレビの部長・局長クラスの責任ある立場にいる人で、フイルター情報の提供に責任を感じて、職を辞職する人が果たしているかどうか。
私も知りませんでしたという言葉で終わるのであろうか。
かんな屑に投光器を当てていると、かんな屑が燃えるということを知らなかったと話す大学生のごとく。
トランプ氏の大統領当選宣言の時の演説が、遊説時の過激な演説と全く異なり、穏やかで相手を思いやり、協力してくれた人への感謝の辞と対応態度を見て、同じ人かと思ってしまった。
9日の投票の進捗に伴いトランプ氏の勝利が見えてくると、東証株価は大暴落した。前日比▲919.84円安の16,251.54円で終えた。下落率は▲5.36%である。
英国の国民投票で、英国がEU離脱の結果になった時の東証株価下落は、▲7.9%であった。その事に関しては、鑑定コラム1507)で記している。
今回のトランプ氏の勝利は、▲7.9%より小さいことから、経済的影響は少ないと判断されたようである。
とはいえ下落したのであるから、翌日の株価は低迷すると思っていたら、とんでも無い。
翌日10日の東証株価は、前日の下落から一転して大幅な上昇である。
10日の終値は、17,344.42円である。+1,092.88円の上昇である。上昇率は+6.72%である。
株価は先見性があると解説されるが、今回のこの東証株価の乱高下は、先見性を表しているというのであろうか。
鑑定コラム1507)「英国EU離脱 株価7.9%ダウン」
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