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2824) 「火星に星条旗を立てる」トランプ米大統領就任演説


 2025年1月20日(日本時間1月21日)に、ドナルド・トランプ氏は米国第47代の大統領に就任した。

 その就任演説の日本語訳(時事通信配信)が、朝日新聞ウエブに掲載されている。
( https://www.asahi.com/articles/AST1P053PT1PDIFI005M.html)

 トランプ大統領就任演説は、「この日からわが国は繁栄し、世界中で再び尊敬されるだろう。全ての国の羨望の的となる。」の言葉から始まり、「私は非常に明快に米国を第一に据える。」と米国第一主義を高らかに宣言する。

 トランプ氏の目には、現在の米国はどういう状態であると映つているのであろうか。次のごとく述べる。

 「今日、政府は信頼の危機に直面している。長年にわたり、急進的で腐敗した既得権益層は、市民から権力と富を搾取してきた。社会の支柱は破壊され、完全に荒廃したように見える。

 政府は国内の単純な危機さえ管理できず、海外で壊滅的な出来事に次々と巻き込まれている。法を順守する高貴な米国民の保護に失敗する一方、刑務所や精神科病院から抜けだし、世界中から米国に不法入国した危険な犯罪者に保護と聖域を与えている。

 政府は外国の国境を守るために際限なく資金を投じながら、米国の国境とさらに重要な自国民を守ろうとしなかった。素晴らしい人々がひどい扱いを受けたノースカロライナ州や、何カ月も前に起きたハリケーン被害にいまだ苦しんでいる他の州の例が示すように、政府はもはや緊急時に基本的サービスを提供することができない。」

 そうした米国の現在の社会・政治状況の中で、自分は暗殺者の的になったが、神が再び偉大な米国を取り戻すために、私を救ってくれたと、次のごとく述べる。

 「ほんの数カ月前、美しいペンシルベニアの地で、暗殺者の弾丸が私の耳を貫通した。しかし、私の命が救われたのには理由があったのだとその時感じた。今ではその確信を強めている。私はアメリカを再び偉大にするために神に救われた。

 だからこそ、愛国者による政権の下、尊厳と権力、強さをもってあらゆる危機に対処するために日々働く。あらゆる人種、宗教、肌の色、信条の市民に再び希望と繁栄、安全、平和をもたらすために目的意識とスピードをもって行動する。」

 「米国の復興と常識の革命を始める」為に、次の大統領令に署名すると述べる。

 大統領令の第1は、メキシコからの不法入国を止めるための「南部国境における国家非常事態宣言」である。

 2つは、「犯罪カルテルを外国テロ組織に指定する。」大統領令の署名である。

 これにより、「米内陸部の都市にも破壊的な犯罪をもたらす外国のギャングや犯罪ネットワークを駆逐する。」

 3つは、インフレの退治である。アメリカのインフレは、「膨大な過剰支出とエネルギー価格の高騰によって引き起こされた。だからこそ今日、国家エネルギー緊急事態を宣言する。われわれは(エネルギー資源の)採掘を行う。採掘だ。」

 石油、天然ガスを採掘して、それ等の価格を引き下げ、「米国のエネルギーを世界中に輸出する。」

 4つは、「「グリーン・ニューディール」政策を終わらせる。電気自動車の普及策を撤回し、自動車産業を救い、偉大な自動車産業労働者に対する私の神聖な誓いを守る。」である。

 「電気自動車の普及策を撤回」すると述べる。

 この発言は大変なことである。

 5つは、外国歳入庁の設立である。

 この事については、下記のごとく述べる。

 「米国の労働者とその家族を保護するため、貿易システムの修復を直ちに開始する。他国を豊かにするためにわれわれの国民に課税していたが、米国民を豊かにするために外国に関税を課す。この目的のため、全ての関税および歳入を徴収する外国歳入庁を設立する。外国から巨額の金が国庫に流れ込むことになる。アメリカンドリームはまもなく復活し、かつてないほど栄えるだろう。」

 6つは「政府効率化省」の設立である。政府の能力と有効性を回復するための担当省の設立である。

 7つは、政府検閲の停止である。

 この事についは、次のごとく述べる。

 「連邦政府は長年にわたり、違法かつ違憲に表現の自由を制限しようとしてきたが、私は政府のあらゆる検閲を直ちに停止し、米国に言論の自由を取り戻すための大統領令に署名する。」

 そして、これは大統領令署名になっているか分からないが、メキシコ湾の名称を「アメリカ湾」に変更すると述べる。

 デナリ山を「マッキンリー山」の名前に戻す。

 そして、パナマに与えたパナマ運河を米国のものに取り戻すと述べる。

 この事については、下記のごとく述べる。

 「米国はパナマ運河建設にかつてないほどの巨額の資金を費やし、3万8千人の命を失った。私たちは、決してするべきではなかったこの愚かな贈り物によって非常にひどい扱いを受け、パナマがわれわれにした約束はほごにされている。われわれの取引の目的と、条約の精神は完全に侵害されている。米国の船舶はひどい過剰請求を受け、いかなる方法、形態においても公平に扱われていない。これには米海軍も含まれる。中国がパナマ運河を運営しているが、われわれは中国ではなくパナマに運河を与えたのだ。米国は運河を取り返す。」

 そして、トランプ大統領は、最後に米国民に夢を与えた。

 「宇宙に対する明白な天命を追求し、米国人宇宙飛行士が火星に星条旗を立てる。」と。
 

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