○鑑定コラム
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一般財団法人労務行政研究所が、2018年4月入社の大卒等の初任給の金額を調査し、2018年(平成30年)4月27日にプレスリリースした。
学歴別一律の金額表示である。短大は事務系、それ以外は事務系・技術系ひっくるめた平均給与額である。
プレスリリースされた初任給は、下記である。
大学卒 211,039円
大学院修士卒 228,591円
短大卒 179,207円
高校卒 168,048円
中学卒 調査していない
鑑定コラム664)に、同研究所が発表した2010年の初任給が記してある。
2010年の大卒の初任給は、205,641円であった。
8年間で、
211,039円−205,641円=5,398円
5,398円の上昇である。率にすると2.6%の上昇である。
8年間で2.6%の上昇とは少ない上昇率である。とはいえ上昇していることが分かりほっとしている。
2年後の東京オリンピックが終わった後の大卒の初任給はどうなるであろうか。
不動産鑑定評価では、価格時点というものがある。
それは土地価格は常に変動しているから、いつ時点の価格であると云うことが必要であるためである。
土地価格が変動していることの表現として、「今日の価格は、昨日の展開であり、明日を反映するもの」であるという考え方が、鑑定評価基準に記されている。(平成26年改正鑑定基準国交省版P2)
この言葉は、鑑定評価基準の作成に携われた櫛田光男氏(大蔵省理財局長、国民金融公庫総裁 初代日本不動産鑑定協会会長)の言葉である。
大卒の給与も過去の給与があって現在の給与があり、現在の給与があって将来の給与が存在するものである。
その給与は社会、経済等の変動を反映して形成されるものである。
2年後の東京オリンピック後の大卒の給与が心配である。
鑑定コラム664)「2010年新入社員の給料」
鑑定コラム282)「「不動産鑑定評価とは」という大学での初講義」
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