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1793)日経調べ丸の内〜大手町最高賃料の推移

 鑑定コラム1791)で、丸ビル賃料と日経調べ丸の内〜大手町のオフイス賃料の関係について述べた。

 日本経済新聞社が毎年調査している「オフイスビル賃貸料」のうち、丸の内〜大手町地区の過去の最高賃料はいかほどであろうか。過去の賃料の推移を調べて見た。

 日本経済新聞社の同賃料の調査は、昭和60年(1985年)11月に第1回が始まっている。

 調査結果の発表は、昭和60年11月5日の日本経済新聞に発表された。

 その頃は、全国の主要都市の賃料が対象で、年一回の調査発表である。平成2年(1990年)になって春・秋の2回となった。

 第1回の丸の内〜大手町の地区の賃料コメントは、下記の文言が記されている。

 「賃料水準は全国最高、テナントの新規募集はほとんどない。三菱地所の本拠」

 平成バブルの平成4年3月には、坪当り100,000円の賃料となった。最高賃料である。

      平成2年3月  坪当り70,000円 
      平成3年3月  坪当り80,000円 
      平成4年3月  坪当り100,000円 
      平成5年3月  坪当り92,000円 
      平成6年3月  坪当り94,000円
 
 平成4年3月に坪当り10万円という最高賃料をつけてから、賃料は下落し続ける。

 平成16年(2004年)5月には、坪当り4.2万円まで下がる。

 その後値上りをはじめ、不動産フアンドバブルの平成20年(2008年)には坪当り7.3万円の賃料となる。

 不動産ファンドバブルがはじけて、平成27年(2015年)には坪当り5.5万円まで下落する。それから値上りが始まり、現在は坪当り6.0万円の水準にある。

 賃料の遅行性は、地価の最高ピーク時を調べれば、賃料は地価ピークよりも何年遅れているか把握出来るであろう。

 丸の内〜大手町の最高賃料の推移を見れば、日本の事務所賃料の推移がほぼわかるのではなかろうか。

 秋の調査では、札幌から福岡までの主要都市の地区の賃料が発表されている。
 これを利用すれば、東京以外の都市の事務所賃料の水準、変動率の把握が出来るであろう。

 下記に日本経済新聞社が調査し、日本経済新聞に発表された「オフイスビル賃貸料」のうち、丸の内〜大手町地区の最高賃料を記す。平成2年以降は春発表の賃料である。単位坪当り円。月は、日経新聞に発表月である。


西暦年 元号年 坪当り賃料 円
1985 昭和60 11 40000
1986 昭和61 8 50000
1987 昭和62 8 50000
1988 昭和63 8 65000
1989 平成元 9 68000
1990 平成2 3 70000
1991 平成3 3 80000
1992 平成4 3 100000
1993 平成5 3 92000
1994 平成6 3 94000
1995 平成7 3 89000
1996 平成8 3 88000
1997 平成9 3 75000
1998 平成10 4 53000
1999 平成11 4 50000
2000 平成12 5 51000
2001 平成13 5 55000
2002 平成14 5 50000
2003 平成15 5 43000
2004 平成16 5 42000
2005 平成17 5 45000
2006 平成18 5 55000
2007 平成19 5 70000
2008 平成20 5 73000
2009 平成21 5 60000
2010 平成22 5 60000
2011 平成23 5 60000
2012 平成24 5 60000
2013 平成25 5 60000
2014 平成26 5 60000
2015 平成27 5 55000
2016 平成28 5 55000
2017 平成29 5 60000
2018 平成30 5 60000


  鑑定コラム1791)
「丸ビル賃料と日経調べ丸の内〜大手町のオフイス賃料」

  鑑定コラム2268)「日経丸の内・大手町オフイス賃料と丸ビル賃料 (2021年3月)」


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