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2203)「仰天 土地取引事例ゼロの更地の評価書」が11位に  令和3年1月1日アクセス統計

 令和2年(2020年)10月1日〜令和2年(2020年)12月31日迄の3ヶ月間の鑑定コラムアクセス統計を調べて見た。

 3ヶ月のコラムアクセスは、東京晴海オリンピック選手村土地評価に関する記事が3つ20位の中に入った。11位、16位、17位の下記3つのコラム記事である。

 11位   鑑定コラム2144)「仰天 土地取引事例ゼロの更地の評価書」
 16位  鑑定コラム2164)「不動産鑑定界の歴史に残る汚点の開発法  平澤氏メルマガ」
 17位  鑑定コラム1879) 「地方自治法の「適正な対価」とは」

 東京オリンピックに伴う晴海選手村築造の違法性も甚だしい市街地再開発事業と土地価格評価は、東京都、市街地再開発業者、マンションディベロッパー業者、市街地再開発コンサルタント業者そして不動産鑑定業者が結託して、都有地の不当廉売を画策し、実行してしまった。

 行政のお目付役である都議会は全く無関心で、結果において都議会も都有地の不当安売売却に協力しているのでは無かろうかと思われる行動をしている。

 国土交通省は、東京都の官僚に見事にだまくらされた。

 総務省の官僚が実態を知ったら、中央官庁の官僚の地位としては総務省の官僚の方が上位にある事から、総務省管轄の法律に対する国交省の法解釈に対して烈火のごとく怒るのでは無かろうか。

 巾員60メートルの環状2号線に面し17階建・15階建の賃貸マンション・分譲マンション4棟が立つ土地価格が、奥行100m以上の広大地で、無接道画地で、極端に不整形で、崖地急傾斜地で、地下に障害物がある土地価格よりも安い価格が適正であるとする不動産鑑定には驚く。

 加えて巾員60メートル道路に接する整形土地が27,000円/uで、その道路の背後の巾員50メートル道路に接する整形土地が83,700円/u、巾員36メートル道路に接する整形土地が108,000円/uと77,300円/uであり、巾員60メートル道路と巾員23メートル道路に接する角地の整形土地が49,600円/uであるという値付けにも驚く。

 土地価格は接面道路巾員の広い道路に接する土地の方が土地単価は高いのであるが、晴海選手村土地は巾員60メートルの環状2号線沿の土地価格が27,000円/uと一番安く、巾員36メートルの道路に接する土地価格が108,000円と一番高く、それは巾員50メートルに接する土地よりも単価は高い。

 この各画地の土地価格付は異常である。

 この土地評価した不動産鑑定士は、今迄に宅地分譲画地の値付けという鑑定評価をやったことがあるのだろうかという経験への疑問が生じる。

 土地価格は決して無秩序には形成されない。論理的に必ず形成されている。それは経済合理性に裏付けされた商行為であるためである。しかし晴海選手村土地の鑑定土地単価には、あきれるほど論理の整合性は無い。

 同一近隣の土地にあって、27,000円/u〜108,000円円/uの開差があり、地域の主要幹線道路である幅員60メートルの環状2号線沿の価格が背後の土地価格よりも安く、一番安い27,000円/uである。

 この価格の開差の実際と立地については、鑑定コラム2160)に図示してある。転記すれば下図である。図のA画地の右側が巾員60メートルの環状2号線である。C・D画地の左側は道路で其の先は海である。





 主要幹線である巾員60メートルの環状2号線に面する土地が、27,000円/uであるとは、市場価格としてはあり得ない価格である。

 そして背後の土地価格の0.25、1/4の価格(28,000円÷108,000円=0.25)であると云うことなど、土地価格の秩序としてあり得ない。

 先に述べたが、再度云うが、土地価格は秩序的に形成されるものであり、巾員60メートルの環状2号線に面する土地価格が背後の巾員35メートル道路に面する住宅地の価格の1/4の価格になる事などは無い。そうなっているとすれば、その価格は意識的にその様にした価格であり、八百長的な価格である。

 オリンピック要因で土地価格は下がると強く主張しているようであるが、オリンピックの要因によって土地価格は減額も下落もしない。

 不動産鑑定の専門家が、その様な価格付は止めてくれないか。甚だ迷惑する。

 開発法は分譲マンションを想定し、その分譲価格から建設費、販売管理費等を控除して土地価格を求める鑑定手法であるが、控除する基本の価格は分譲価格である。

 それを賃貸マンションの賃料より求めた収益価格を控除する基本価格として開発法の土地価格を求める。

 この求め方は鑑定評価基準違反であり、鑑定基準は全く認めていない。

 しかし、鑑定基準違反などお構いなく堂々と行い、それが適正と主張し、その鑑定行為は許されると主張している。

 鑑定協会及び監督官庁の国土交通省地価調査課は、この求め方を放置していると、その求め方を認めたと云うことになる。

 何のお咎めも無いのであれば、行っても良いということになり、その手法を真似て行おうとする輩が出現してくる。

 間違いであると指摘すれば、「晴海の選手村の評価では許されたのでは無いのか」と反論し、正当性を主張してくる事になる。

 そうした事を避ける為には、鑑定協会及び国交省地価調査課は早々に行動を示さないと、とんでもないことになるょ。不作為の作為行為は認めたということになるょ。

 そうした事は基準地価格の験証について同じごとく云える。

 道路挟んで反対側にある基準地価格を全く無視して評価されている。基準地が存在する事すら鑑定書に書いてない。存在など鑑定書に示さないことから、比較検討など行うハズが無い。

 堂々と基準地価格無視である。

 基準地無視は地価公示法8条違反である。

 この行為を鑑定協会及び監督官庁の国土交通省地価調査課は、早々に対処しないととんでもないことになるょ。

 地価公示・基準地を無視した鑑定書であると綱紀委員会或いは国交省地価調査課に申し立てても、鑑定書を書いた当人から「晴海の選手村の評価では許されたのでは無いのか」と反論され、不当鑑定としての処分ができなくなるょ。

 処分した場合は、法の前の平等を主張され、処分行為の妥当性が問われるという厄介なことになる。

 見て見ぬふりする不作為の作為行為は許したと云うことを意味する。地価公示価格・基準地価格を無視して鑑定評価してもよいと云うことになってしまうょ。

 話は変わる。

 アクセス統計で鑑定コラム61、18、19、403、1603・・・等過去に発表したコラムが多くあるが、このことは、このコラムを「お気に入り」等に入れて、鑑定コラムにアクセスしているのではなかろうかと推測される。

 前はそうした場合も閲覧記事の番号が記録されていたが、携帯のスマートフォンの普及により、閲覧の記録方式が変更され、お気に入りからの鑑定コラム閲覧の場合には、閲覧したコラム記事の記録は残らなくなってしまった。

 アクセスの記録として残るのは、「お気に入り」に記憶させていたコラム番号のみとなってしまったようである。

 それ故、鑑定コラム61がトップにあるのは、鑑定コラム61を「お気に入り」に入れてコラムにアクセスしてくる人が一番多いということになる。

 そうしたアクセスの状態を考えると、鑑定コラムに3ヶ月で23万件近くのアクセスがある事から、毎日とは云わないが、常時アクセスしてくる人は一日1500人程度おられるのではなかろうかと推定する。ただしこれは私の勝手な推定で正確なものでは無い。どなたがアクセスされているのか分からないが有り難いことである。お気に入りに入れてアクセスして下さる人に感謝します。

 正月の2〜5日に鑑定コラム398)に1000件のアクセスがあったが、それは「お気に入り」の人々からでなく、初めて鑑定コラムにアクセスして来た人々のものである。

 令和3年1月1日のアクセス統計一覧は下記である。

 1位    鑑定コラム61)「地代と公租公課倍率法」
 2位  鑑定コラム820)「火野正平自転車のこころ旅」
 3位   鑑定コラム703)「建付減価は建物解体費相当が限度では無いのか」
 4位   鑑定コラム187)「土地使用貸借の価格は更地価格の20%にもなるのか」
 5位  鑑定コラム946)「ショッピングセンターのテナント賃料は坪当り16,400円」

 6位  鑑定コラム337)「経済的耐用年数とは」  7位  鑑定コラム74)「新潟鐵工所と会社更生法」  8位  鑑定コラム19)「還元利回りの求め方」  9位   鑑定コラム18)「店舗売上高と家賃割合」  10位  鑑定コラム479)「ノーベル化学賞の下村脩の息子は映画化のモデルになった米の超有名なハッカー」
 11位 鑑定コラム2144)「仰天 土地取引事例ゼロの更地の評価書」  12位  鑑定コラム906)「吉野家、家賃は光熱費の1.2倍」  13位  鑑定コラム403)「水道管埋設工事費はどれ程かかるか」  14位  鑑定コラム843)「日本の山奥の山林の平均価格はu当り43円」  15位  鑑定コラム1638)「賃貸マンションのレンタブル比」
 16位  鑑定コラム2164)「不動産鑑定界の歴史に残る汚点の開発法  平澤氏メルマガ」  17位  鑑定コラム1879)「地方自治法の「適正な対価」とは」  18位  鑑定コラム573)「箱根の別荘地の価格(2009年8月)」  19位  鑑定コラム174)「ゴルフ場の固定資産税は高すぎる」  20位  鑑定コラム57)「RC造と見紛うPC住宅」


  鑑定コラム2144)「仰天 土地取引事例ゼロの更地の評価書」

  鑑定コラム2164)「不動産鑑定界の歴史に残る汚点の開発法  平澤氏メルマガ」

  鑑定コラム1879)「地方自治法の「適正な対価」とは」

  鑑定コラム2160)「こりゃダメだ 池沼の課税価格より安い17階建て共同住宅の都有地鑑定価格 」


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