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2556) 大阪夢州の不動産鑑定に違法性有り 衆議院予算委員会に質疑される

 2023年1月30日(月)、大阪毎日放送(MBS)の『よんチャンTV』午後5時半からの「スクープ続編 IR用地をめぐる疑惑」に、専門家コメントゲストとして出演したことについては、鑑定コラム2543)「夢洲地代関係で大阪毎日放送(MBS)に出演 2023年1月30日」で記した。

 そのテレビ放送を観ていた人の一人が、翌日31日に下記のごとくのつぶやきをネットにしていた。

 「多くのマスコミ報道が腰砕けの中で、ここまで入念に調べて、引き出してくるのはすごい。

 50年戦士の鑑定士さんもよく出て明言してくれた。

 これは鑑定業の汚点を残す行為だ、と。」

 (https://twitter.com/oishiakiko/status/1620313859654574080)

 このつぶやきを読んだ時、「50年戦士の鑑定士さん」とは私を指しており、成る程こういう表現もあるのかと感心した。

 ネットに公開されるつぶやきの殆どは匿名でなされる。

 そのつぶやき筆者は、匿名で無く名前が書かれていた。その名前をみて、私は驚いた。

 つぶやいている人は、大石あきこ衆議院議員(れいわ新選組)とある。

 「えっ、国会議員が私の出演の昨日の生放送を観ていて、つぶやいてくださったのか。」とびっくりした。

 それからおよそ3週間程度経った2023年2月23日に、新型コロナウイルス感染拡大が始まってから全く会っていない友人の一人から電話が架かって来た。

 久しぶりの電話であり、互いの健康を確かめあい、近況報告を話しあったのち、電話の向うの友人が、

 「田原さん、昨日の衆議院予算委員会のNHKのテレビ放送を観たか。」

と問うてきた。昨日とは2023年2月22日のことである。

 「イヤ、観ていない。それがどうかしましたか。」

と返事した。

 友人は、次のごとく電話で述べる。

 「昨日の衆議院の予算委員会で、れいわ新選組の大石あきこ委員が、大阪夢州の不動産鑑定評価を取り上げ、違法性があると述べていた。」

 「えっ、国会の予算委員会で大阪夢州の不動産鑑定評価が取り上げられ、その鑑定に違法性があると云っているの?・・・

 どうしてれいわ新選組が取り上げたのだろうか。」

と私は友人に問うた。

 すると友人が驚くべきことを述べ始めた。

 「2週間くらい前、ネットで田原さんが大阪のテレビに出て、夢州の不動産鑑定評価について語っていたのを観ました。驚きました。

 まさか田原さんがテレビに出ているとは思ってもいませんでしたので。」

 「大阪毎日放送のあの番組を観られたのですか。

 それは有り難うございます。

 イヤ、私は初めは出る気なぞ全く無かったのです。

 大阪のテレビ放送局の放送記者から、突然電話が入り、大阪に来て、生放送に出てくれと頼まれました。

 話を聞いて、それは大阪の不動産鑑定士が出ればよい、大阪でテレビに出て間違っていると云える不動産鑑定士はいるでしょうと云って断ったのです。

 自分達の地域で生じた問題であろう。何故自分達で対処しないのかと記者に云いました。

 しかし、放送記者は、大阪の不動産鑑定士の誰もテレビに出てくれないと云い、どうしても私に出てくれと頼むので、止むを得ず出たのです。

 テレビ放送を観てくれたのですか。」

と私は、大阪毎日放送のテレビ出演の事情を話した。

 「そのテレビ放送を観て、すぐれいわ新選組の山本太郎さんに、私の友人が大阪のテレビに出て、大阪夢州の不動産鑑定評価が間違っていると述べているからユーチューブを観て欲しいとメールしました。」

 「えっ! れいわ新選組の代表の山本太郎さんにメールしたんですか。メール出来る関係なのですか。

 それは凄い。」

 「多分、山本太郎さんが、ユーチューブを観て、これは放置出来ないと思い、予算委員会の委員である大石あきこ委員に、れいわ新選組の党の意見として取り上げて述べよとしたのでは無いのかと思います。」

と電話の向うの友人は語る。

 山本太郎代表が指示したか、大石あきこ委員が発案したかどうかは分からないが、予算委員会で発言するには、発言内容については、党の代表の了承が必要であろうことから、山本太郎代表も、大阪夢州の不動産鑑定評価の違法性について、予算委員会でれいわ新選組の党員が発言することを了承したことには間違いが無かろう。

 友人との電話を終えたのち、ネットで衆議院予算委員会の大石あきこ委員の発言のユーチューブを捜した。

 予算委員会での大石あきこ委員の発言のユーチューブは、容易く見つけることが出来た。

 そして観た。

 大石委員は、夢州以外にも質問していた。

 夢州についての発言の際には、4つの項目が書かれたパネルが、NHKのテレビ放送用に用意されていた。

 そのパネルに書かれていた4つの項目とは、次のものであった。
 

****


@不動産鑑定の違法性の疑い。 収支計画の根幹ゆらぐ。

 ・1月16日住民監査請求
 ・2月17日大阪市の議会で問題指摘

A大阪府の土壌対策の方針がいまだ決まらない中、国に承認を迫る異常。

 ・昨年7月29日市民が提訴、市側は「3月末まで意見表明できない」と内容隠匿
 ・府の土壌対策会議が昨年12月23日に開かれたが「対策は引き続き検討」

B大阪カジノ(IR)承認の必須項目「住民合意」が全くない。

 ・住民による「住民投票」請求、監査請求、訴訟がやまない
 ・自民党府議団が、住民投票条例案提出へ(2月議会)

C世界のカジノはオンラインに移行。

 ・過大な来場見込(年間1,610万人)はありえない
 ・インテックス大阪の1/3のMICEは国際競争力はない

****


 少数議員政党の悲しさで質問の時間が少なく、首相或いは担当閣僚の答弁を聞いていると、質問時間が無くなるので、大石委員は、上記パネルの事項を述べると、次の言葉で夢州の質問は終わってしまった。

 「あり得ない。このような惨状。

 岸田総理、承認は余りにもあり得ませんとお伝えして、時間がないので、次に行きます。」

 まさか、大阪夢州の不動産鑑定評価が国会の予算委員会に取り上げられるとは、私は思ってもいなかった。

 質疑内容は、現在、衆議院で文章化作成中であるが、1ヶ月後には国会議事録として公開発表され残されることになる。

 (https://twitter.com/MMT20191/status/1628347279794110464)



  鑑定コラム2543)
「夢洲地代関係で大阪毎日放送(MBS)に出演 2023年1月30日」

  鑑定コラム2547)「「3社の鑑定額が一致 大阪IRの疑惑」の言語でビング検索 2023年2月11日」

  鑑定コラム2502)「4不動産鑑定会社の内3鑑定会社の土地価格、利回り、地代が一致とは」

  鑑定コラム2557)「マイクロソフト・ビング検索は早い 大阪夢州 予算委員会」

  鑑定コラム2574)「大石あきこ衆議員の2023年2月22日国会予算委員会の大阪夢洲質疑議事録」

  鑑定コラム2768)「1年前の令和5年7月1日の鑑定コラムアクセス統計との比較」



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