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2769) 晴海フラッグ板状棟マンション売価格13戸平均 188.72万円/u 2024年8月


 鑑定コラム2768)で、東京オリンピック晴海選手村使用後の分譲マンションである晴海フラッグの転売価格について述べた。

 晴海フラッグ名で売り出された分譲マンションは人気があり、高い倍率となった。

 その販売されたマンションが転売され、現在は板状マンションの売り価格は、u当り188.72万円(坪当り624万円)と記した。

 その価格の根拠について記す。

 売り出された晴海フラッグの現在の板状棟マンションの価格は如何ほどか調べてみた。

 東京都中央区晴海5丁目の晴海フラッグの売マンションのデータは、不動産情報会社のアットホームの掲載データによる。

 晴海5丁目にある晴海フラッグの板状棟売マンションは、2024年8月18日現在では13件の物件が売り出されている。

 13件の平均売り価格は、188.72万円/u(坪当り624万円)である。

 標準偏差は、45.55である。

 物件一覧は後記する。

 鑑定コラム2768)でも述べたが、東京都は都有地を晴海選手村としてマンションを建設し、選手村として3ヶ月間ほど使用した後、内装替えをして民間に分譲マンションとして売出す計画をたて、その目的の為に、民間不動産開発業者協同体(11不動産鑑発業者の協同体)に、都有地133,906.26uを129.6億円(96,800円/u)で売却した、

 その時の土地価格は開発法という手法を採用した。

 その開発法の分譲マンションの売却価格は、板状棟でu当り77万円という価格であった。

 晴海フラッグ板状棟マンションの現在の平均売価格は、188.72万円/u(坪当り624万円)である。

 都有地売却の為に設定した分譲マンション価格77万円/uは、上記売価格188.72万円から見れば、如何に安い価格であったかと分かるであろう。

 不動産仲介業者の店頭で売り出されている晴海フラッグ板状棟のマンション一覧は下記である。(2024年8月18日現在。アットホームのデータによる。)

番号 マンション名 価格万円 専有面積u 単価万円/u
1 サンビレッジ C棟 11 8980 66.64 134.75
2 サンビレッジ D棟 5 11480 79.17 145.00
3 サンビレッジ E棟 17 11900 68.28 174.28
4 パークビレッジD棟 8 13180 88.68 148.62
5 サンビレッジ A棟 2 13500 75.91 177.84
6 シービレッジ E棟 5 13900 85.37 162.82
7 パークビレッジ D棟 8 14280 87.43 163.33
8 パークビレッジ C棟 17 14500 83.44 173.78
9 シービレッジ E棟 7 14500 85.73 169.14
10 パークビレッジ E棟 7 19800 86.55 228.77
11 パークビレッジ E棟 12 22800 86.55 263.43
12 パークビレッジ F棟 10 25900 103.06 251.31
13 パークビレッジ A棟 5 26900 103.37 260.23
  平均       188.72


 晴海フラッグのサンビレッジ等の街区名は、下図の晴海選手村土地の鑑定評価された街区の土地価格一覧図で、説明すると、次のごとくである。


 下図の上側(北)、下側(南)、左側(西)は、いずれも海で東京湾である。

     A  :  第5-3街区 → ポートビレッジ
     B : 第5-4街区 → シービレッジ
     C : 第5-5街区 → サンビレッジ
     D : 第5-6街区 → パークビレッジ
     E : 第5-7街区 → ららテラス
     文 : 選手の食堂であった土地で、中央区が都から購入した学校用地




晴海小学校用地


 図中の単価数値は、東京都が不動産開発業者協同体に売り払った都有地の土地単価である。

 この驚くべき低額の土地売却価格を、全く不動産鑑定の知識が無く、土地価格の水準がさっぱり分からない裁判官は、「役所のやることは間違っていない、大きい会社は悪いことをしない、大きい組織は悪いことをしない」という予断で持って、適正な土地価格と判決した。1審・2審・最高裁の裁判官全てである。

 3権分立の一つの長である最高裁判所は、3権分立の役目を全く果たしていない。

 行政の不当行為、不法行為、法律違反行為に、目をつぶり、耳をふさぎ、口を閉ざしている。情けない裁判官達である。


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