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2817) 2025年大学箱根駅伝 中央大学1区、3区の走りは素晴らしい 来年に期待する


1. 2025年箱根大学駅伝の優勝は青山学院大学

 2025年1月2日、3日に行われた第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(217.1km)のテレビ放送を、正月休みにやろうとしていた不動産鑑定評価の仕事をほったらかして、テレビ観戦してしまった。不動産鑑定評価の鑑定書の提出が遅れ、依頼者に叱られそうである。

 往路、復路とも青山学院大学の完全優勝であった。2連覇である。時間は10時間41分19秒である。

 これで青山学院大学は、7回目の箱根駅伝総合優勝である。

 最初の総合優勝は2015年である。その時の監督は、原晋氏であり、以後今年までの計7回の総合優勝は、全て原晋氏の監督である。

 指導する原晋監督の指導の力量が際だつ。

 総合順位1位から5位までの大学名と時間は下記である。

  1位 青山学院大学  10時間41分19秒
  2位 駒沢大学    10時間44分07秒
  3位 國學院大学   10時間50分47秒
  4位 早稲田大学   10時間50分57秒
  5位 中央大学    10時間52分49秒

2 中央大学の健闘 2人の選手

 101回大会は青山学院大学の際だった速さであったが、その中で、私は中央大学の往路2位の健闘に目が行った。

 今迄は「かっての名門」と云われるだけで、優勝争いに絡むことはなかった。

 しかし、2025年は、往路2位という成績を残した。

 それを引きおこした選手は1区吉居駿恭選手、3区本間 颯選手の走りであった。

 いずれも区間賞を得た走りである。

   その内容は、下記である。

   1区 大手町〜鶴見 21.3km 吉居駿恭 1時間01分07秒 1位 区間賞
   3区 戸塚 〜平怐@21.4km 本間 颯 1時間00分16秒 1位 区間賞

(第101回(2025年)東京箱根間往復大学駅伝競走 往復総合公式記録 関東学生陸上競技連盟)

(https://www.kgrr.org/files/competition/106/40/ouhukusougoukiroku.pdf)

3.吉居、本間選手の1kmラップ

 @ 吉居選手の1kmラップ

 吉居駿恭選手の1km当りの所要時間を計算すると下記である。

 1時間01分07秒を秒に換算すると、1時間は60分で1分は60秒であるから
    60分×60秒+1分×60秒+7秒=3667秒
である。

 3667秒を21.3kmで除せば、
    3667÷21.3km=172.1596秒
である。1km当り172.1596秒である。

 これを分秒に換算すると、
    172.1596÷60=2.869分
である。

 0.869分をX秒とすると、
    1分    60秒
      ───  =───                                            
   0.869分    X
  の算式が成立する。

 Xを解けば、
    X=52.14秒≒52秒
である。

 吉居駿恭選手の1km当りのラップは、2分52秒である。

 A 本間選手の1kmラップ

 同様に3区21.4kmを1時間00分16秒で走った本間 颯選手の1km当りのラップを計算すると、下記である。

 1時間00分16秒を秒に換算すると、1時間は60分で1分は60秒であるから
    60分×60秒+0分×60秒+16秒=3616秒
である。

 3616秒を21.4kmで除せば、
    3616÷21.4km=168.9719秒
である。1km当り168.9719秒である。

 これを分秒に換算すると、
    168.9719÷60=2.816分
である。

 0.816分をX秒とすると、
    1分    60秒
      ───  =───                                            
   0.816分    X
  の算式が成立する。

 Xを解けば、
    X=48.96秒≒49秒
である。

 本間 颯選手の1km当りのラップは、2分49秒である。

 B 吉居、本間選手の1kmラップのまとめ

 1km当りのラップをまとめると、
        吉居駿恭選手  2分52秒
        本間 颯選手  2分49秒
である。

 上記両君の速さがどれ程の位置にあるか、陸上競技の日本記録の1km当りのラップと比較して見れば分かる。

4.陸上中・長距離競技の日本記録

 日本陸上競技連盟が発表している日本記録は、下記である。

   1,500m   3分35秒4   河村一輝   2021年7月17日
   5,000m   13分08秒4  大迫 傑   2015年7月17日
   10,000m   27分09秒8  塩尻和也   2023年12月10日
   マラソン(42.195km)  2時間04分56秒  鈴木健吾   2021年2月28日
 (https://www.jaaf.or.jp/record/japan/?segment=1)

5.陸上中・長距離競技の日本記録の1kmラップ

 @ 1,500m日本記録の1kmラップ

 1,500m(1.5km)を3分35秒4で走った河村一輝選手の1km当りのラップを計算すると、下記である。

 1分は60秒であるから
    3分×60秒+35.4=215.4秒
である。

 215.4秒を1.5kmで除せば、
    215.4÷1.5km=143.6秒
である。1km当り143.6秒である。

 これを分秒に換算すると、
    143.6÷60=2.393分
である。

 0.393分をX秒とすると、
    1分    60秒
      ───  =───                                            
   0.393分    X
  の算式が成立する。

 Xを解けば、
    X=23.58秒≒24秒
である。

 河村一輝選手の1km当りのラップは、2分24秒である。

 A 5,000m日本記録の1kmラップ

 5,000m(5km)を13分08秒4で走った大迫 傑選手の1km当りのラップを計算すると、下記である。

 1分は60秒であるから
    13分×60秒+8.4=788.4秒
である。

 788.4秒を5kmで除せば、
    788.4÷5km=157.68秒
である。1km当り157.68秒である。

 これを分秒に換算すると、
    157.68÷60=2.628分
である。

 0.628分をX秒とすると、
    1分    60秒
      ───  =───                                            
   0.628分    X
  の算式が成立する。

 Xを解けば、
    X=37.68秒≒38秒
である。

 大迫 傑選手の1km当りのラップは、2分38秒である。

 B 10,000m日本記録の1kmラップ

 10,000m(10km)を27分09秒8で走った塩尻和也選手の1km当りのラップを計算すると、下記である。

 1分は60秒であるから
    27分×60秒+9.8=1629.8秒
である。

 1629.8秒を10kmで除せば、
    1629.8÷10km=162.98秒
である。1km当り162.98秒である。

 これを分秒に換算すると、
    162.98÷60=2.716分
である。

 0.716分をX秒とすると、
    1分    60秒
      ───  =───                                            
   0.716分    X
  の算式が成立する。

 Xを解けば、
    X=42.96秒≒43秒
である。

 塩尻和也選手の1km当りのラップは、2分43秒である。

 C マラソン(42.195km)日本記録の1kmラップ

 マラソン(42.195km)を2時間04分56秒で走った鈴木健吾選手の1km当りのラップを計算すると、下記である。

 1時間は60分、1分は60秒であるから
    2×60×60+4分×60秒+56=7,496秒 である。

 7,496秒を42.195kmで除せば、
    7,496÷42.195km=177.65秒
である。1km当り177.65秒である。

 これを分秒に換算すると、
    177.65÷60=2.960分
である。

 0.960分をX秒とすると、
    1分    60秒
      ───  =───                                            
   0.960分    X
  の算式が成立する。

 Xを解けば、
    X=57.60秒≒58秒
である。

 鈴木健吾選手の1km当りのラップは、2分58秒である。

 D 陸上中・長距離日本記録の1kmラップのまとめ

 上記分析より、陸上中・長距離競技の日本記録の1km当りのラップをまとめると、下記である。
    1,500m   2分24秒
    5,000m   2分38秒
    10,000m   2分43秒
    マラソン   2分56秒

6.中央大学吉居、本間選手の凄さ

 日本記録の1万メートルとマラソンの1km当りのラップタイムを見ると、
    10,000m  2分43秒
    マラソン  2分56秒
である。

 距離差は、
    42.195km-10km=32.195km
である。

 時間差は
    2分56秒−2分43秒=7秒
である。

 10km当りの秒差は、
    7秒÷3.2195=2.17秒
である。

 箱根駅伝の1区間の距離は20km程度である。

 陸上競技日本記録1万メートル(10km)から推定出来る20q距離の1km当りのラップ時間は、
    2分43秒+2.17秒=2分45.17秒≒2分45秒
である。

 中央大学の吉居、本間選手は、21km余の距離を、1km当りラップは、
        吉居駿恭選手  2分52秒
        本間 颯選手  2分49秒
の時間で走っている。

 両君は21km余をラップ時間2分50秒前後で走っている。1万メートルの日本記録より推定されるラップ時間2分45秒よりは遅いが、マラソンの日本記録2分56秒よりも4〜7秒早く走っている。

 大学2、3年生で、21kmの距離とは云え、マラソンの日本記録1kmラップタイムよりラップ時間4〜7秒早く走る事は、凄いことである。

 来年を期待したい。

 こうした選手を育てあげている監督は誰であろうかと、中央大学のホームページを訪れて藤原正和氏と知った。優れた指導者である。

 最後に一つだけ苦言を述べる。

 真冬に白色の短パンツと白色ランニングシャツで箱根駅伝を走る事は、幾ら中央大学の伝統であるからと言って、着衣するべきものでは無い。伝統を替えるべきである。

 低血糖症を惹(ひ)き起す可能性がある。

 今年の5区の青山学院大学の選手も、軽い低血糖症を惹(ひ)き起したのでは無かろうか。

 元旦に行われる社会人駅伝の選手は、殆どが太陽熱を吸収する黒色の機能性Tシャツに黒色の長スバッツである。

7.追記 秒速

 1秒間にどれ程の長さを走るか。その距離を追記する。

 例えば、本間選手は21.4Km(21,400m)を3616秒で走っている。1秒間では、
     21,400m÷3616=5.91m
5.91m進むということである。

 同様にして、吉居選手、日本記録の選手の1秒間に進む距離を下記に記す。

    吉居駿恭(21.3km)          5.80m
        本間  颯(21.4km)          5.91m

  河村一輝(1,500m)     6.96m 大迫 傑(5,000m)     6.34m 塩尻和也(10,000m)     6.13m 想定  (20km)      6.06m 鈴木健吾(42.195km)    5.62m


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