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アメリカの次期大統領選挙が11月5日(現地時間)に行われ、共和党のトランプ候補と民主党ハリス候補の間で争われた。
選挙人獲得数は、トランプ氏295人、ハリス氏226人で、過半数の270人以上を獲得したトランプ氏が勝利した。
2024年12月の選挙人投票を経て、来年1月20日に、トランプ氏が第47代米国大統領に就任する。2021年1月以来の返り咲きとなる。
東京株式市場の2024年11月7日の日経平均株価は、39,381円41銭で、前日比−99円26銭となった。
売買代金は日本経済新聞によれば、6,059,731百万円であり、売買株式数は275,761万株である。平均株単価は2,197.3円である。
東京プライム1646銘柄の内、値上がり銘柄は1267、変わらずは26、値下がりは353である。
株価DI値は、
914
─── ×100=+55
1646
である。
日本の株式は、トランプ氏の勝利を歓迎しなかったが、株価DI値がマイナスになるというものでは無い。
アメリカニューヨークのダウ平均株価の終値は、下記である。現地時間である。
2024年10月31日 41,763.46ドル
2024年11月01日 42,052.19
2024年11月04日 41,794.60
2024年11月05日 42,221.88
2024年11月06日 43,729.93
2024年11月07日 43,729.34
2024年11月08日 43,988.99
大統領選挙の開票は即日開票されている。開票結果はニュヨーク株価に反映されている。
11月6日の株価は、前日5日の株価に比し1,508.05ドル高である。7日は6日と同じである。
ニュヨーク株価はトランプ氏が勝利することを、既にほぼ折り込んでいた。
米次期大統領にトランプ氏が就任することになる事について、日本の主要4紙である新聞の2024年11月7日(日本時間)の社説はどの様に報じたか記しておく。
1.朝日新聞社説
表題は「トランプ氏当選確実 自国第一の拡散に歯止めを」として、書き出しは、「世界は極度の混沌(こんとん)の時代へ突入しそうだ。自国第一を掲げる米国の外交が何をもたらすのか、全く見通せない。」と始める。
トランプ氏の選挙戦の戦い方から、
「トランプ氏は格差や移民をめぐる憎悪をあおり、政敵を排除する訴えを続けた。今回の結果は、そうした分断政治の威力を見せつけた。移民国家が誇りとしてきた寛容な多元主義は変質しつつある。」
と述べる。
そして、「ロシアのウクライナ侵略を「賢い行動だ」と評し、中東ではイスラエルに敵対するイランへの圧力を強める。トランプ氏の姿勢に一貫しているのは、力への信奉であり、核戦力を含む軍拡の正当化にほかならない。」と手厳しく批判する。
2.読売新聞社説
表題は「米大統領選 トランプ再登場でどう変わる」として、論説の書き出しは、「自らに反対する勢力はすべて敵だとみなし、米国社会の亀裂を体現するようなトランプ氏が、再び政権を担う。」と始める。
トランプ氏が勝利したのは、「この4年間で記録的な物価高が進み、「バイデン・インフレ」と呼ばれた。不法移民が急増し、社会不安が高まった。現政権の中枢にいるハリス氏にも、有権者の厳しい批判が向けられた。」結果によるものだと分析する。
そして、トランプ氏の選挙戦の発言を捉え、「ウクライナ侵略について、トランプ氏は「就任前に終わらせる」と公言してきた。しかし、停戦を急ぎ、国際法を犯したプーチン氏に譲歩するようなことがあれば、法の支配や主権尊重に基づく国際秩序は根本から揺らぐ。」と釘を刺す。
3.毎日新聞社説
表題は「米大統領にトランプ氏 分断の深まりを憂慮する」として、論説の書き出しは、「復権の衝撃は計り知れない。」と始める。
選挙結果については、次のごとく述べる。
「トランプ氏は、生活を直撃する物価高や、急増した不法移民などの現状を捉え、「民主党がこの国を破壊した」と訴えた。
支持者はトランプ氏の言動が問題だと認識していても、それ以上に民主党政権の継続は受け入れ難いと判断したのだろう。」
トランプ氏の外交姿勢を、外交は二の次であるとして、下記のごとく厳しく批判する。
「ウクライナ戦争は欧州諸国が対応すべきだとして支援に後ろ向きだ。イスラエルによる戦線拡大を戒めようともしない。
同盟のネットワークを、資産ではなく負債ととらえるのがトランプ氏である。北大西洋条約機構(NATO)脱退すらほのめかす。
安全保障も損得勘定で割り切る。駐留米軍の経費負担増など新たなコストを同盟国に強いる可能性も否定できない。
トランプ氏の外交は場当たり的だが、軍事的な介入に慎重な姿勢は一貫している。むしろ「経済戦争」を主戦場に位置付ける。
輸入品すべてに高関税を課し、とりわけ中国には60%をかける考えを示す。貿易を「武器化」する極端な保護主義政策だ。」
4.日本経済新聞社説
表題は「米民主主義の信頼保つ円滑な政権移行を」として、論説の書き出しは、「米民主党のハリス副大統領が大統領選での敗北を宣言し、勝利を確実にした共和党のトランプ前大統領に平和的な政権移行で協力すると約束した。当然ではあるものの、妥当な対応といえよう。」と始める。
大統領選挙と同時に行われた米議会の上院、下院選挙で、共和党が両院ともに過半数を得たことについて、
「トランプ氏にとって政策実現の自由度が大幅に高まることになる。
これは自身の思うままに政権運営を進めてよいということではない。ホワイトハウスの枢要なポストや閣僚といった政権中枢がイエスマンばかりになれば、トランプ氏の独善的な傾向に拍車がかかる恐れがある。
大統領に復帰すれば実現すると公言してきた政敵への報復など、もってのほかだ。勝利宣言にあたって「分断を忘れて団結する」と発言したのを今度こそ肝に銘じ、分断を深めるような言動は控えてほしい。」
と釘を刺す。
日経平均株価が下落して、トランプ大統領を歓迎しなかったのは、米国が輸入する日本製品にも高い関税を掛ける政策を行うと発言するトランプ氏の政治姿勢に懸念を感じた為であろうか。
トランプ氏は、上院議員でも下院議員でも無い。州知事でもない。政府の要人でも無い。
一人の民間人の企業家の共和党員であるに過ぎない。
その人が、経済的にも軍事的にも世界の大国である米国の大統領に成る事が出来るという米国の統治機構制度に、私は驚いている。
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