第4回東山魁夷記念日経日本画大賞の入賞作品として、東北芸術工科大学准教授である長沢明氏の「イエローエッジ」が選出された。
大賞は岡村桂三郎氏の「獅子08-1」であった。
大賞を逃したが、長沢明氏の「イエローエッジ」が入賞した。
長沢明氏の「イエローエッジ」という絵は、今年の7月初旬に熱海で行われた故郷の中学の同窓会の行事の一環として、翌日アルコールの抜けきらない体の状態でMOA美術館で観た、第16回MOA岡田茂吉賞展で、大賞に選ばれていた「トラ」の連作の中の一つである。
日本画の虎の絵画と言えば、国宝の狩野派の虎の絵が思い浮かばれる。
日本画の虎の絵とはそういうものであると思い込んでいたが、長沢明氏の「トラ」はそうした既成概念を打ち破る革新的な描き方のものである。
その絵を見た時、これが日本画なのかと思った程である。
しかし、日本画の大家である東山魁夷を記念する日本経済新聞社の日本画展で、2008年の優れた日本画として選出されたとなると、日本画の虎の絵画も随分と変わり、個性を重視する様になったものと思わざるを得ない。
中学の同窓会が縁で、偶然とはいえ見た絵画が、2008年の日本画として優れた作品として別の処でも選出されたということを知ると、その絵が本当に素晴らしい絵であったのだなと想い出されて来る。
改めて、2008年(平成20年)7月の中学の同窓会は、良い企画であったと思う。
長沢明氏の「イエローエッジ」は、下記のアドレスをクリックすれば見られます。
http://www.gei-shin.co.jp/comunity/04/image/51_8.jpg
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