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536)家賃坪25万円を支払える店舗

 鑑定コラム533)で、銀座通り1階の店舗家賃の最高値は、坪当り25万円と記述した。

 月額坪当り25万円の家賃で店舗を賃借する場合、その店舗の売上高はどのくらいになるであろうか。

 小売店舗の売上高に占める家賃の割合は、一般的には5〜8%である。

 銀座通りという特別な商業地ということを考えて、その家賃割合を10%とする。
      25万円÷0.1=250万円
 月間坪当り売上高250万円ということになる。

 年額では、
      250万円×12=3000万円
である。

 年間坪当り売上高3000万円の店舗でないと、銀座通り1階で坪当り25万円の家賃を支払って店舗経営は出来ないということになる。

 平成19年の商業統計調査では、もっとも坪当り売上高の高い小売店舗業種は、コンビニエンスストアである。

 その年間坪当り売上高は、約470万円である。

 百貨店の年間坪当り売上高は、約400万円である。

 小規模で、商品回転の早いコンビニエンスストアで年間坪当り売上高470万円、小売店の王様の百貨店で同400万円である。

 これらと較べて考察すると、年間坪当り3000万円の売上高を得ることは、至難の技と思われる。

 日本に年間坪当り売上高3000万円、若しくはそれを越える小売店舗はあるであろうか。

 そう疑問を持ちながら調べてみた。

 あるある。

 日本経済新聞出版社発行の『日経MJトレンド情報源2009』(2008年10月17日発行)のp122〜130に、「3.3uあたり直営店舗売上高」というデータが掲載されている。

 その中で、年間坪当り3000万円を超える売上高の店舗が3つ記載されている。下記である。

 時計・めがね部門で2つある。

    ネクストトゥエンティワン    267,425千円
    ベティロード          198,393千円

 カメラ部門で1つある。
    フジヤカメラ店          59,750千円

 坪当り年間売上高2.67億円を誇る店舗が存在するのである。

 上記3つの店舗は、坪当り25万円の家賃を支払っても充分経営出来る店舗である。

 年間坪当り売上高3000万円の数値には及ばないが、同売上高1000万円を超える店舗が6つある。下記である。

    生鮮食料品     魚力          16,661千円
    総合ディスカウントストア    多慶屋   15,876千円
    家電製品      フジヤエービック    14,547千円
    家電製品       ヨドバシカメラ     13,582千円
    家電製品       ヤマギワ        11,452千円
    家電製品      ビッグカメラ      10,560千円

 これら店舗が銀座通りにあるかどうか知らないが、銀座通り1階で新規賃貸借契約して店舗を借りて営業するには、際だった売上高の見込める店舗でない限り、家賃すら払えない状況に落ち込み、営業を続けることが出来ないことになる。

 逆に言えば、家賃に見合った売上があるのかと云うことになる。


  鑑定コラム533) 「銀座中央通りの店舗家賃坪25万円」

  鑑定コラム1351) 「銀座大通りの店舗家賃」


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