三井住友フィナンシャルグループが、2009年5月1日、米シティグループの日興コーディアル証券を買収すると発表した。
買収額は、5450億円と5月1日付の朝日新聞は報じる。
日興コーディアル証券は、旧日興証券である。
日本にはかって4大証券会社として、野村証券、大和証券、日興証券、山一証券があった。
山一証券は倒産し、今はない。
日興証券は、2008年にアメリカのシティに買収されて、同グループの子会社と成り、名前も日興コーディアル証券となった。
大和証券は、大和証券が中心となって大和証券グループを作り、そのグループを束ねる大和証券グループ本社の組成会社として、現在も活動している。
野村証券は、倒産したリーマン・ブラザーズの日本部門、欧州部門を手中にして、ますます巨大な証券会社になろうとしている。
三井住友FGは、大和証券グループ本社と共同で大和証券SMBCをつくり出資している。
三井住友FGは、シティグループより日興コーディアル証券を買収して、同証券と大和証券SMBCを統合する腹づもりであったようだ。
これに対して、大和証券グループ本社は、「統合ノー」と言い、話がこじれてしまった。結局、三井住友FGは大和証券SMBCへの出資を引き揚げることになってしまった。
大和証券グループ本社は、銀行の後ろ盾が無くなるという不利な状況を敢えて選んだ。
三井住友FGは、日興コーディアル証券と大和証券SMBCの統合計画がご破算になると同時に、大和証券SMBCを失うことになってしまった。
日興コーディアル証券の平成21年(2009年)3月期の決算は、下記の通りである。単位百万円。
営業売上高* 20年3月期 222,810 21年3月期 164,135 ▲26.3% 営業利益 20年3月期 50,945 21年3月期 19,685 ▲61.4% 営業利益率 20年3月期 0.229 21年3月期 0.120
(509.45億円+196.85億円)÷2 = 353.15億円 353.15億円÷5450億円 = 0.065 1/0.065 = 15.3