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山口県周南市(旧徳山市)で、手広く不動産鑑定業、コンサルタント業を営んでおられる不動産鑑定士の墨崎正人氏が、毎月一回地元の経済誌である旬刊誌『山口経済レポート』(山口県防府市 代表者出穂誠一)にコラムを書いておられる。
『山口経済レポート』は、山口県内の産業、企業の経済活動を取材し、地元に密着した記事を載せている。
墨崎氏から同紙に掲載されたコラムが送られてきた。
タイタニック号を例にとって、日本人と欧米人との死生観の違いを論じている。
著者の墨崎氏及び掲載誌の『山口経済レポート』を発行する株式会社山口経済レポートの許可を得て転載する。
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「タイタニックに見る日本と欧米の違い」
不動産鑑定士 キャリア・コンサルタント
墨崎 正人
豪華客船タイタニック号が沈没して100年。いま、英国では空前のタイタニックブームに沸いている。タイタニックが出港した4月8日に合わせ、クルーズ船が同数の2,200人の乗客を乗せ同じ港を出航し、当時と同じ服装で舞踏会を催し、お祭り気分を演出している。
▼ブームに着目した北アイルランド自治政府は、年間5.4億ポンドの観光収入を10億ポンドにすると目論み、タイタニック大博物館をオープンさせ、地元はホテル、オフィスビルラッシュが続いているという。
▼日本は大惨事や悲劇はトラウマとして残り、語ることを避け、忌み嫌う傾向が強い。あるとすれば、広島や長崎の原爆投下記念日があり、最近では東日本大震災の記念式典があるが、これは亡くなった方々への鎮魂の儀式であり、生きている者の反省会でもある。3,800mの海底で眠るその海上での大舞踏会は、何とも奇妙に映る。
▼多くの犠牲者を出した惨事を、一方はお祭りに、他方は鎮魂の儀式と分れるのは不思議であるが、理由を大胆に仮説すると、欧米と日本の宗教観、人生観の違いに突き当る。キリスト教圏の欧米人は、人間の死は魂が天国へ旅立つことを意味し、お祝いすべき事、一方の日本は生きているときが花で、死はジ・エンドという終末観がある。日本と西欧の未来の捉え方に、どちらが正しいか否かは決めつけられないが、相違は、実に大きい。
▼タイタニック号に見る明暗の相違は、いまの日本の政治、経済、庶民の人生設計等にも色々と影響を与えている、と思う。
墨崎正人氏のホームページは下記です。
http://www1.ocn.ne.jp/~sumisaki
『山口経済レポート』のホームページは下記です。
http://www.ykr.co.jp/index.html
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