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国土交通省が発表した2009年の新設住宅着工戸数の減少が著しい。
最近4年間の新設住宅着工戸数の数値を下記に記す。
平成18年 1,290,391戸
平成19年 1,060,741戸
平成20年 1,093,485戸
平成21年 788,410戸
平成19年、20年と何とか100万戸割れが生じなく踏みとどまっていたことから、立ち直るのかと思っていた。
ところが、昨年平成21年1月〜12月の1年間の新設住宅着工戸数は、あっさりと100万戸を割って、78.8万戸と大幅な減少戸数である。
平成18年の129万戸より比較すれば、約39%減である。
これだけの新設住宅着工戸数の減となれば、建設会社、マンション業者、建売業者、工務店の倒産が続くのも無理からぬことである。
一方、木造プレハブ住宅の新設住宅戸数を見ると、下記のごとくである。
平成18年 160,347戸 (12.4%)
平成19年 145,360戸 (13.7%)
平成20年 154,271戸 (14.1%)
平成21年 125,263戸 (15.9%)
(注)右側の()内の数値は、新設住宅着工戸数に占める木造プレハブ住宅戸数の割合である。
木造プレハブ住宅の新設住宅戸数も、やはり減少している。
木造プレハブ住宅業界も、これから判断すれば、不況のど真ん中にあると言い得る。
しかし、全新設住宅着工戸数に占める木造プレハブ住宅戸数の割合を見ると、
12.4%、13.7%、14.1%、15.9%
と上昇している。
このことは、木造プレハブ住宅の先行き・将来の明るさを見出す指標データになる。
上記で見たごとく厳しい住宅産業の環境にあるが、ミサワホームの竹中宣雄社長が、2010年4月15日の日本経済新聞の「人こと」のコラムにおいて、ミサワホームの今後の経営方針として、次のごとく言う。
「低価格志向にあった質を落とさない割安感とエコ」の住宅提供を経営方針とすると述べる。
そして、そのコラムの中で、もう一つ、次のごとくいう。
「年間展示場来場や資料請求39万件」を、何とか拾い上げて、受注に結び付けたいと。
ミサワホームの資料請求件数は、「39万件」と社長が明かす。
こうしたデータは、滅多に公表されない。
貴重なデータ数値である。
ミサワホーム株式会社の2009年3月期の決算書によれば、同期の同社の注文住宅、戸建住宅の実績件数は、下記の通りである。
注文住宅 7,753棟
戸建住宅 1,078棟
計 8,831棟
である。
注文住宅、戸建住宅の場合、一棟を一戸と読み替えることが出来る。
ミサワホームにとって、8,831棟の住宅を受注する為に、展示場の来場、資料請求の件数は「39万件」ということである。
即ち、逆に言えば、39万件の問い合わせ等があって、受注実績に結びついたのは、8,831棟ということである。
8,831
──────= 0.0267≒0.027
390,000
100件の問い合わせで、2.7件の契約ということである。
不動産業の仲介取引でよくいわれる、「千三つ」の格言的な例えがあるが、ミサワホームの場合は2.7%の契約率と言うことになる。「千三つ」の約10倍の契約率である。
鑑定コラム217)「千に3つ」
鑑定コラム600)「住宅産業は超不況 年間住宅着工戸数70万戸を割る」
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