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「今日は現地立合は止めた方が良いょ。
外に出ない方が良い。
中止と云って関係者に伝えたら。」
と人はいう。
「何故?
当日になって止めることは出来無いよ。
2ヶ月前から今日が現地立会日と決めて、互いがこの日に合意したのだから。
弁護士も地権者も現地に集まるのだょ。
中止と云うことなど出来ないょ。」
「このネットのグラフを見てご覧ん。
今日が、現在で急に飛び抜けて高い数値を示している。
昨日の20倍位の濃度だょ。
こんな時に外にわざわざ出るのは止めといた方が良い。
それに電車も計画停電で動いていないでしょう。」
「車で行く。」
「・・・・・・。」
裁判所依頼の鑑定の仕事の現地立合が、2011年3月15日にあった。
現地立合に出かける前のやりとりである。
濃度が高いのは、放射能の値であった。
私の所で計測している訳では無いが、世の中には本当にいろんな人がいて、刻々と放射能の値をネットでグラフにして公表している人がいる。ネットは怖いという事は、こうしてネットに情報が当事者以外の第3者によって公表されることでもある。もっとも放射能の量を第3者が計測してはいけないという法律は無いが。
そのネットの放射能データ観測地は、私の自宅からあまり離れていない距離である。
政府、東京電力、大手マスコミの新聞やテレビ、そしてNHKは、東京に福島第一原子力発電所の放射能が及んでいると一切報道しない。だから殆どの人は、放射能は福島原発を中心とした半径20kmの範囲の問題と思っている。
福島第一原子力発電所から東京までの距離は直線で約227kmであるが、福島第一原子力発電所の放射能は、確実に東京にまで来ている。未だ値は小さいが。
といって、前から決まっている現地立合を中止する訳には行かず、私は現地立合に行った。
関係者も来た。
現地で初めて会う弁護士と名刺交換して挨拶したところ、その弁護士が、
「田原さんの賃料の本を買って持っています。プログレスと云う出版社の本です。」
とおっしゃる。
「それはどうも有り難う御座います。偉そうに勝手な事を書いていますが、役に立ちましたか。」
と聞いた。
「読みやすく、分かり易いです。役に立っております。」
という返事が返って来た。
関係者に聞きたい事項、提出して欲しい書類を伝えて、現地立合を終えた。
自宅に帰り、東京の放射能がどれ程なのか詳しいデータは無いものかと思い、ネットで調べてみた。
東京都健康安全研究センターというところが、放射線量を調査して発表していた。
その調査している場所は、新宿区の百人町と云うところで計っている。
2011年3月12日より調査データを発表している。
一日の最も高い数値は、下記の通りである。1時間あたりのマイクログレイという単位であるが、1グレイは1シーベルトに換算出来ると表示してある。
このことから、下記の数値はマイクロシーベルトと読み変えて考えることとする。
3月12日以降の一日の最高の値を、下記に記す。
3月12日 0.0384
3月13日 0.0383
3月14日 0.0377
3月15日 0.809
3月16日 0.161
3月17日 0.0562
3月18日 0.0503
3月20日 0.0524
3月21日 0.147
3月22日 0.166
3月23日 0.158
3月24日 0.144
3月25日 0.138
私が現地立合を行った日は、民間の人のネットの放射能計測グラフで、出かける時に前日の放射線量の約20倍の量であった。これでゴチャゴチャしていたのである。
東京都健康安全研究センターの放射線量調査でも、その事がはっきりと計測されている。
3月14日 0.0377
3月15日 0.809
である。
前日は0.0377マイクロシーベルトの値が、翌日の15日は0.809マイクロシーベルトである。
0.809
───── = 21.4
0.0377
前日の21.4倍の放射能が3月15日には、東京の街を覆った。
3月15日とは、福島第一原子力発電所の一つの原子力発電機の建屋が水蒸気爆発して上部が吹っ飛び、原発の近くで400ミリシーベルトの放射線量が計測された日である。
福島第一原子力発電所の発する放射能は、東京にもやはり来ていた。
電気は、有無を言わせぬ「計画停電」という名の一方的停電。その計画停電も不公平だらけ。電力を最も使用するはずの23区の殆どは除外されており、一度も停電の無い地区もあれば、7回も停電を味わった地域があるという状態である。そして放射能はやってくる。
放射能は他人ごととのんびりと思っていた都民に、突然、
「都内の一部地域の水道水を、赤ちゃんには飲ませないように」
という都水道局長通知が、何の予告もなくいきなり都民に為された。
都浄水場の水に、赤ちゃんが飲む場合の許容基準を超える放射能が含まれているからという。
福島第一原子力発電所の放射線量は
「人体には影響を与える量ではありません。安全の範囲の数値で全く心配する必要ありません。」
と、内閣官房長官や原子力安全・保安院の広報官が、テレビの記者会見で何度も繰り返して云う言葉を、そのまま今迄信じて来ていた人々にとって、この都水道局長の発言は、まさに頭から水をぶっかけられたという感じである。
これからどうなるであろう。
鑑定コラム747) 「田中美知太郎教授はどう云うであろうか(福島第一原子力発電所事故)」
鑑定コラム746) 「鉄道交通インフラを停めてはいけない」
鑑定コラム745) 「津波の残した爪痕に茫然とする」
鑑定コラム756) 「23年3月12日以降1ヶ月の東京の放射線量は90.8マイクロシーベルト」
(追記) その後の放射線量(東京都健康安全研究センター発表)
3月26日 0.130
3月27日 0.122
3月28日 0.117
3月29日 0.114
3月30日 0.113
3月31日 0.109 0.11を切るのに3日かかった
4月01日 0.103
4月02日 0.0994 0.10を2日で切った
4月03日 0.0957
4月04日 0.0935
4月05日 0.0940
4月06日 0.0920
4月07日 0.0912
4月08日 0.0894 0.09を切るのに6日かかった
4月09日 0.0882
4月10日 0.0878
4月11日 0.0961
4月12日 0.0844
4月13日 0.0820
4月14日 0.0829
4月15日 0.0816
4月16日 0.0808
4月17日 0.0800
4月18日 0.0795 0.08を切るのに10日かかった
4月19日 0.0874 何があったのか
4月20日 0.0781
4月21日 0.0772
4月22日 0.0764
4月23日 0.0769
4月24日 0.0750
4月25日 0.0742
4月26日 0.0732 いつになったら0.03台の値まで下がるのやら
4月27日 0.0739
4月28日 0.0742 なんだか上がり始めた アッパーはここまでにしてくれ
4月29日 0.0731
4月30日 0.0725
5月01日 0.0742
5月02日 0.0715 0.07台が13日続いている
5月03日 0.0762
5月04日 0.0695 0.07を切るのに16日かかった
5月05日 0.0696
5月06日 0.0700
5月07日 0.0704
5月08日 0.0694
5月09日 0.0695
5月10日 0.0709
5月11日 0.0729 何だ上がり始めたのではないのか、東電・政府何をしているのかしっかりせい
5月12日 0.0698
5月13日 0.0676
5月14日 0.0676
5月15日 0.0677 原子炉がメルトダウンしているとやっと政府は発表した
5月16日 0.0671 そのメルトダウンは震災後24時間内にしていた様だ
5月17日 0.0722 福島・飯舘村は全村避難となった
5月18日 0.0669 安全だとテレビで言っていた人は誰だった
5月19日 0.0663
5月20日 0.0668 東電1.2兆円の赤字決算 清水社長辞任発表
5月21日 0.0673 0.06台がなかなか切れない
5月22日 0.0742
5月23日 0.0666
5月24日 0.0669
5月25日 0.0659
5月26日 0.0671 0.06台が22日続いている
5月27日 0.0658
5月28日 0.0689
5月29日 0.0666
5月30日 0.0659
5月31日 0.0635
6月01日 0.0632
6月02日 0.0666
6月03日 0.0644 高濃度の放射能データの発表を隠しておいてそれが分かった
6月04日 0.0638 保安院は申し分け無いと謝るが、辞職で責任をとるものであろう
6月05日 0.0753 0.07台になった。何が生じたのか
6月06日 0.0672
6月07日 0.0642 フランス大使等が3月15日大阪等に避難していた
6月08日 0.0645 どうして東京より避難したのだろうか
6月09日 0.0632 その避難に値する放射能の情報を何処より入手したのか
6月10日 0.0644
6月11日 0.0731 0.06台で推移していて、何故0.07台になるのか
6月12日 0.0633
6月13日 0.0664
6月14日 0.0631
6月15日 0.0628
6月16日 0.0653 上がり始めた。雨が降ると高くなるのか?
6月17日 0.0680 天候は雨
6月18日 0.0661 天候は雨
6月19日 0.0621 午前中雨
6月20日 0.0628
6月21日 0.0624 スイスは「想定外の事故ではない」と東電を批判する
6月22日 0.0638 IAEAは事故への菅首相の政治介入を激しく非難する
6月23日 0.0632
6月24日 0.0631
6月25日 0.0633 いつになったら0.06台を切るのやら
6月26日 0.103 10時に小さな事故があったのか。0.06より0.1に何故なったのか
6月27日 0.0620
6月28日 0.0628 東京電力株主総会 委任状80%強 大幅株価下落に対して経営者は?
6月29日 0.0624
6月30日 0.0653 午後強い雨
7月01日 0.0635
7月02日 0.0618
7月03日 0.0628
7月04日 0.0626
7月05日 0.0680 経産相が玄海原発の再稼働を認める。知事・町長も了承する
7月06日 0.0639 政府の原発政策がぶれまくっている。首相が再稼働ストップをかける
7月07日 0.0640 佐賀県知事、玄海町町長政府に激しく反発
7月08日 0.0649
7月09日 0.0627
7月10日 0.0624 福島第一原発炉心核燃料取り出しは10年後
7月11日 0.0619 廃炉には数十年かかると政府は発表 原発周囲20kmは廃墟の町か
7月12日 0.0614
7月13日 0.0611
7月14日 0.0615
7月15日 0.0615 餌の稲藁を食べた福島の肉牛の放射能汚染が全国に広まっている
7月16日 0.0614 汚染肉牛の対策の方が、脱原発云々をいうよりは先ではないのか
7月17日 0.0611
7月18日 0.0614 なでしこジャパン、ワールドカップ2011ドイツ大会優勝
7月19日 0.0614
7月20日 0.0617 台風6号近づく
7月21日 0.0621 汚染肉牛は宮城県産の汚染藁餌が原因のようだ
7月22日 0.0611 汚染藁は3月15日の爆発によるものと政府機関が推定
7月23日 0.0612
7月24日 0.0612 プルトニュームは飲んでも安全という疑問発言の東大教授
7月25日 0.0610 格納容器破壊は1億年に1回という疑問発言の東大教授
7月26日 0.0616
7月27日 0.0621 おかしい?数値が上がっている
7月28日 0.0645 福島県、宮城県全肉牛の出荷停止
7月29日 0.0697
7月30日 0.0735 0.06台で長く推移していて、0.07台にどうしてなるのか
7月31日 0.0610 児玉東大教授国会で証言する 。7月27日の間違いか?
8月01日 0.0606 福島原発の総量は広島原爆の29.6個分と
8月02日 0.0607
8月03日 0.0642 岩手・栃木県肉牛の出荷停止 4県で15.8万頭
8月04日 0.0605
8月05日 0.0601
8月06日 0.0612
8月07日 0.0622
8月08日 0.0616
8月09日 0.0608
8月10日 0.0614 菅首相退陣を表明
8月11日 0.0617
8月12日 0.0612
8月13日 0.0616
8月14日 0.0617
8月15日 0.0614
8月16日 0.0618 鑑定コラム797)「0.06台マイクロシーベルトをなかなか割らない
」アップ
8月17日 0.0614
8月18日 0.0621
8月19日 0.0865 放射量より見る限り、放射能の放射の阻止対策は効果を上げていないようだ
8月20日 0.0603
8月21日 0.0696
8月22日 0.0693
8月23日 0.0607
8月24日 0.0602
8月25日 0.0592 0.06台を切った。一時的か
8月26日 0.0646
8月27日 0.0602
8月28日 0.0603
8月29日 0.0597
8月30日 0.0598 菅直人首相を辞任
8月31日 0.0602
9月01日 0.0596
9月02日 0.0591 野田内閣発足
9月03日 0.0596
9月04日 0.0585
9月05日 0.0608
9月06日 0.0621
9月07日 0.0602
9月08日 0.0610
9月09日 0.0600
9月10日 0.0614
9月11日 0.0600
9月12日 0.0603
9月13日 0.0595
9月14日 0.0604
9月15日 0.0595
9月16日 0.0589
9月17日 0.0593
9月18日 0.0596
9月19日 0.0594 午後10時現在
9月20日
***2023年9月14日 加筆 7月31日に「7月27日の間違いか?」
鑑定コラム797)「0.06台マイクロシーベルトをなかなか割らない」
鑑定コラム2564) 「東京新宿の放射線量は0.0359マイクロシーベルト 2023年3月15日」
鑑定コラム2643)「児玉龍彦東大教授の衆議院委員会発言の国会議事録(2011年7月27日)」
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