先の鑑定コラム「実質賃料、新規実質賃料、実際実質賃料」で、収益分析法について少し論じた。
ネットを見ていたら、静岡の不動産鑑定士の鈴木雅文氏が、氏のブログで収益分析法についてコメントしている記事に出会った。
読んでいて、私の名前が著書を引用して出ているのにびっくりした。
そのブログの題は「継続賃料評価における収益分析法の活用」という題である。
端的に収益分析法の使いどころを記している。
著者鈴木雅文氏の許諾を得て、下記に転載する。
「2012年 05月 08日 継続賃料評価における収益分析法の活用 不動産鑑定士 鈴木雅文
@横須賀説(不動産鑑定2005.8)…新規賃料評価にあたっての収益分析法は、実績のない見込みであり、未確定であるから、むしろ継続企業で収益が確定し成熟しているときの継続賃料を求めるときに有効である。
A田原説(賃料評価の実際)…収益分析法の賃料を収益賃料というが、この賃料は企業収益から求めるものであり、新規賃料・継続賃料のどちらにも属する。
B嶋田説(賃料評価の理論と実務)…継続賃料評価において事業収益の分析を行うことは十分意義がある。それは、事業収支全体を把握し、支払い限界を検討することであり、賃料評価における総合勘案事項の1つである。
少なくとも、収益分析法は、継続賃料評価における賃借人の支払限界(ない袖は振れない)を示すための重要な資料として使えるわけである。」
不動産鑑定士鈴木雅文氏のブログのアドレスは、下記である。
http://ja2smp.exblog.jp/15836416/
鑑定コラム1068)「実質賃料、新規実質賃料、実際実質賃料」
鑑定コラム1074)「収益分析法の純収益は営業利益ではないのか」
鑑定コラム1273)「鑑定基準に「賃貸事業分析法」という新しい地代手法が導入された」
鑑定コラム1319)「地代の基礎価格は、更地価格である」
鑑定コラム1321)「借地非訟の決定例に見る収益地代」
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