宮崎市にある土地の不動産鑑定で、レンタカーで市内を3日間駆けづり廻った。
レンタカーのカーナビゲーションのソフトは、時間が来ると発声することが組み込まれているのか、連続走行時間が2時間を過ぎると、休憩するようにという警告の音声が発せられる。
車で走行中、車が余裕を持って止めることが出来、ゆったりと休憩出来るレストランを捜すが、タイミング良くそうしたものが見つかるものではない。
宮崎市の郊外である山側の山村地域を走っていたら、ゴルフ場の案内看板が目に入った。
「そうだ。ゴルフ場のレストランでコーヒーを飲もう。」
と瞬時に判断し、ゴルフ場に続く広い坂道にハンドルを切った。
丘陵の頂上らしきところに、立派なゴルフ場のクラブハウスが見えてきた。
ゴルフ場の駐車場には、あまり多く無い車が駐車していた。
ゴルフ場の評価の場合には、どの様な車が多く止まっているか、その傾向を把握する。ベンツ等の外車、クラウンクラスの車が何台止まっているのかカウントするが、今日はそんな事をする必要は無い。
「空いているな。」
と判断して、受付の女性に、
「レストランでコーヒーを飲みたいが、よろしいですか。」
と声を掛けた。
「どうぞ御利用下さい。」
とOKが出た。
ゴルフ場のレストランは、幾つかの芝生コースが見渡せる様に設計されており、眺望は良く、食事テーブルスペースは余裕を充分取ってあり広い。
私以外に、利用者は一組だけであった。
私は、今迄に30数件を超えるゴルフ場を不動産鑑定して来た。
もっともここ1,2年は、全く途絶えてしまったが。
ゴルフ場の評価で、レストランの豪華さと、混み合う時間を外せば利用者の少なさを良く知っていた。
料理の味もそんなに悪く無く、値段も高くないことを知っていた。
せせこましい市内のレストランやコーヒー店に入るよりも、ゴルフ場のレストランの方がくつろげることを、充分知っていた。
コーヒー代は400円程度である。
都内でよく入るマクドナルドの100円コーヒー、シャノアールの190円、ドトールの220円の値段と較べると高いが、値段の比でないものを与えてくれる。
ゴルフ場の看板を見た時に、迷わずに休憩の場所に決めたのは、そうした知識があったためである。
広いテーブル一面に宮崎市の都市地図を広げ、休憩後に行くべき場所の道順を思案しつつ、窓から見える緑豊かな景色を見てコーヒーを味わいながら体を休める。
鑑定の合間の贅沢な一時である。
ゴルフクラブのレストランの窓からは、宮崎らしく風にそよぐ椰子の樹が見えた。
丘陵の山の上に在りながら、クラブハウスの前には、水遊びをしたくなるような海を模した大きな池が造られていた。
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