「血圧はよし。
聴診器の内診は良さそうだ。
どこか具合の悪い処はありますか。」
と医師は私に聞く。
そして診察の際に必ず云われる言葉がある。
「歩いていますか。
運動をしていますか。」
それに対する私の医師への返事は、
「ん・・・・・・・・」
である。
月一回、医院に行き、かかりつけの医師に体の具合を見てもらっている。
主たる目的は、血圧の診察と降圧剤の薬をもらうためである。
医院の待合室に、医師の学会認定の専門医の許可書が掲げてある。
かかりつけの医師は学会に顔を出しているようだ。
診察の合間に医師に聞いてみた。
「金沢に学会で行かれたことは?」
と私が問うと、
「金沢に学会で行ったことは無い。遠いからな。」
と云う返事である。
今年(2015年)3月14日に、東京−金沢間が新幹線で結ばれる。
所用時間は、2時間28分である。
現在は乗り継いで3時間50分である。
新幹線開通により、1時間20分短縮される。
この時間の短縮は大きい。
東京から金沢が甚だ近くなる。
今迄でも医科系の学会は、金沢で開かれていたであろうが、今後、東京と金沢の時間的距離が大変短くなったことより、「遠い」という認識が薄れ、金沢で学会が多く開かれるのでは無かろうか。
観光都市として生きる道の一つは、学会等の会議の誘致である。
学会が開かれると云うことは、観光都市の一つのステータスであり、品等が上がる。
毎年幾つかの学会が開かれることは、学会に参加する学者・研究者のほか、関係者が確実に学会開催都市にお金を落として行ってくれる。
医科系学会が開かれる都市には、一般の学会と較べて多くのお金が落ちる。それは医師のほか、製薬会社、医療器具、パソコンソフト等の会社の人々が参加するためである。
学会が開かれるには、大規模会議場と充実した宿泊施設のホテルの存在が必要である。
ホテルは、何も大規模なホテルでなければならないというものでは無い。
小規模なものでもよい。
均質な上品等のサービスが提供されるものであれば、小さくても良い。
そうした幾つかの小規模ホテル全体で、学会参加者が収容出来るだけの客室があれば良い。
学会のメーンとなる大規模会議場は、金沢には既にある。
宿泊施設のホテルもかなり充実している。
新幹線の開通で、より充実するであろう。
金沢の生きる道の一つは、学会が多く開かれる観光都市としての道であろう。
北に和倉温泉、南に片山津温泉、山中温泉と著名な温泉がある。
金沢の学会を終えて、ゆっくりと温泉につかり、北陸の海の幸をついばみ、加賀料理を味わうのも良い。
何だか金沢の観光宣伝のコラムになってしまったが。
下記に2015年に金沢で開かれる医科系学会を記す。「M-Review学会カレンダー」調べによる。
2015年は7件予定されているが、2016年以降は、どれ程増えるであろうか。
1月24日 日本双生児研究学会 石川県しいのき迎賓館
3月27日〜日本リンパ学会 ソラシティカンファレンスセンター
4月18日〜日本泌尿器科学会総会 石川県立音楽堂 他
6月29日〜日本毒性学会学会年会 石川県立音楽堂 他
7月30日〜日本医用画像工学会大会 金沢歌劇座
9月13日〜日本生物物理学会年会 金沢大学角間キャンパス
10月16日〜日本血液学会学術集会 石川県立音楽堂 他