住宅には店舗のごとく売上高や工場の製品売上高は無い。住宅の家賃に売上高に対する家賃割合を当てはめることは出来ない。
住宅の場合は、居住者の収入が強いていえば尺度になるが、店舗の売上高に対する家賃割合のごとく、収入と家賃の間に明確な割合関係は無い。
収入に応じて家賃が決められているのは、住宅政策として行われている公営住宅の家賃である。それとて入居時の入居基準のみであって、毎年収入によってその都度家賃が変動するものではない。
民間の賃貸住宅では、収入に応じて家賃は決められていない。結果から見れば高い家賃の住宅には、その家賃を支払えるだけの高収入の人が居住していることになっているだけである。
総務省が5年ごとの調査の『平成25年住宅・土地統計調査』を発表した。
その中の借家の所有別賃料と収入別賃料について述べる。月額家賃は家賃0円を含まない家賃のデータを使用する。
@ 借家の所有別賃料 東京
イ. 東京 戸数 月額家賃
借家全体 3,089,800戸 78,505円 公営の借家 268,000戸 27,682円 UR・公社の借家 232,200戸 86,690円 民営木造借家 587,600戸 69,475円 民営非木造借家 1,835,800戸 90,631円 給与住宅 166,200戸 48,174円
民営非木造借家 100.0 民営木造借家 76.7 公営の借家 30.5 UR・公社の借家 95.7 給与住宅 53.2
100.0 ─── = 1.303 76.7
戸数 月額家賃
借家全体 18,408,000戸 55,162円 公営の借家 1,957,800戸 22,913円 UR・公社の借家 855,200戸 67,005円 民営木造借家 4,316,700戸 52,701円 民営非木造借家 10,175,900戸 63,603円 給与住宅 1,102,400戸 33,570円
東京 全国
借家全体 100 70.3 公営の借家 100 82.8 UR・公社の借家 100 77.3 民営木造借家 100 75.9 民営非木造借家 100 70.2 給与住宅 100 70.0
年収 月額賃料
100万円以下 55,410円 100〜200万円 57,410円 200〜300万円 67,076円 300〜400万円 76,376円 400〜500万円 83,879円 500〜700万円 92,089円 700〜1000万円 106,106円 1000〜1500万円 131,640円 1500〜2000万円 176,779円 2000万円超 278,195円
688,920 ───── = 0.459 1,500,000
収入 家賃割合
100万円以下 0.665 100〜200万円 0.459 200〜300万円 0.322 300〜400万円 0.262 400〜500万円 0.224 500〜700万円 0.184 700〜1000万円 0.150 1000〜1500万円 0.126 1500〜2000万円 0.121 2000万円超 0.134