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1467)国交省は何故地価上昇トップ土地の写真を載せないのか

 国土交通省は、2016年(平成28年)3月22日に、2016年(平成28年)1月1日時点の地価公示価格を発表した。

 平成28年の地価公示価格の上昇率トップは、大阪の心斎橋筋の商業地の土地価格(大阪市中央区心斎橋筋2-8-5 u当り827万円)で、45.1%の上昇率と発表した。

 住宅地は、北海道倶知安の別荘地の19.7%と発表した。

 それぞれについて、国交省は下記のごとく紹介している。

「<平成28年地価公示で特徴的な動きを示した地点の紹介>

○ 大阪中央5−23(平成28年1月1日時点の地価は8,270,000円/uで、前年比45.1%の上昇) 大阪・心斎橋駅の近くに置かれている地点です。主にアジアからの訪日外国人が大幅に増加し、賑わいを増しています。消費動向はきわめて旺盛で、物販店等における収益性の向上から新規出店需要が強く、地価が上昇しており、商業地で全国1位の上昇率となりました。

〇 倶知安−3(平成28年1月1日時点の地価は8,500円/uで、前年比19.7%の上昇) 著名なリゾート地域であるニセコ観光圏に所在する別荘地です。外国人による別荘地への需要が旺盛で、コンドミニアム等への投資も活発化していることから、地価が上昇しており、住宅地で全国1位の上昇率となりました。」

       
http://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_004627.html

 地価上昇トップの土地の利用状況は、どんな利用がされているのか。

 周辺の土地利用状況も含めて、人はビジュアルな姿で知りたいものである。

 商業地の地価上昇トップの大阪心斎橋筋通りの土地は、「主にアジアからの訪日外国人が大幅に増加し、賑わいを増しています」と記す。

 それは中国人旅行者と思われるが、それらアジアの観光客が大丸裏の心斎橋筋通りを埋め尽くしている状況をキャッチした写真を見せれば、人はなるほどと理解するであろう。

 住宅地の地価上昇トップの北海道倶知安は、「外国人による別荘地への需要が旺盛で、コンドミニアム等への投資も活発化している」と記す。

 北海道倶知安に行ったことの無い人は、記述されている状況がどういうものか具体的にさっぱり分からない。

 ニセコスキー場は、北海道倶知安町にある。

 外国人及び外国人資本は、ニセコのパウダースノーは、世界一であり、ニセコはアジアナンバーワンのリゾート地である。コンドミニアムの価格は中東ドバイのリゾートコンドミニアム価格と較べれば、格段に安いという発想でニセコのコンドミニアムの不動産価格をみているようである。

 グローバルで不動産価格を見るのも必要かもしれないが、ドバイのリゾートコンドミニアムの価格と比較して、価格云々する発想は、日本人には無い。とても太刀打ち出来ない。

 外国人の所有するホテル、別荘地とそれを利用している外国人の姿を映し出す写真を載せれば、人は北海道も変わったと理解するであろう。

 国交省は、何故ビジュアルに地価上昇トップの土地利用の写真をネットに載せないのであろうか。

 写真を載せる義務は無いといわれれば、それまでであるが。


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  鑑定コラム1763)「平成30年住宅地価上昇率上位はニセコと沖縄(1)」

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