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1520)ゴルフ場の価格は売上高の2.0倍

 ゴルフ場の価格は、売上高と関係があるだろうか。

 売上高あっての価格であるから、関係があると私は思っている。

 以前の鑑定コラムで、この関係について述べている。

 ここで云うゴルフ場の価格倍率とは、

               ゴルフ場の価格
             ────────  = ゴルフ場の価格倍率               
                 売上高

を云う。

 鑑定コラム29)の「川奈ゴルフ場の価格」 では、1.51倍(標準偏差0.24)と記し、川奈ゴルフ場は、売上高31.5億円、知名度修正を行って価格を60億円とした。

 価格倍率は、60億円÷31.5億円=1.90倍である。

 鑑定コラム129)「本間ゴルフの阿蘇のゴルフ場売却」では、

                 売却価格   5.91億円
                 売上高    3.30億円

から、5.91億円÷3.30億円=2.57倍と記す。

 鑑定コラム933)の「ゴルフ場クラブハウス固定資産税価格58%の需給事情修正を認める判決」では、2.0倍が適正と私は記している。

 ゴルフ場経営の最大手の株式会社アコーデイア・ゴルフの平成28年3月期決算で、価格倍率を見てみる。

 同決算書では、「営業収益」と記述しているが、これは売上高を意味する。

 売上高は、48,549,900,000円である。485億円余である。

 決算書の総資産の中に、有形固定資産額が記されている。

 時価評価されていると判断すれば、この有形固定資産の額がゴルフ場の価格と見なせる。

 その金額は、下記である。

   建物及び構築物(純額)          20,127,474,000円
      機械装置及び運搬具(純額)          3,138,945,000円
      工具器具及び備品(純額)          1,412,576,000円
      ゴルフコース              43,914,033,000円 
      土地                  29,955,191,000円 
      建設仮勘定                 99,703,000円
        計                  98,647,922,000円

 有形固定資産は、986億円余である。

 売上高に対するゴルフ場の価格倍率を求めると、

              98,647,922,000円
           ──────────  = 2.03                           
              48,549,900,000円

2.03倍である。

 ゴルフ場の価格は、売上高の2.0倍というのが、日本のゴルフ場経営最大手の株式会社アコーデイア・ゴルフの決算書の数値から証明される。

 上記で記したゴルフ場の価格を構成する各要素の価格から、価格割合を求めると、下記である。

   建物及び構築物(純額)          20.4%
      機械装置及び運搬具(純額)          3.2%
      工具器具及び備品(純額)          1.4%
      ゴルフコース              44.5% 
      土地                  30.4% 
      建設仮勘定                0.1%
 
である。

 上記割合から大雑把に云えば、ゴルフコースつまりゴルフ場建設費が45%、土地代が30%、建物・構築物が20%、その他が5%の価格割合である。


  鑑定コラム29)
「川奈ゴルフ場の価格」

  鑑定コラム129)「本間ゴルフの阿蘇のゴルフ場売却」

  鑑定コラム933)「ゴルフ場クラブハウス固定資産税価格58%の需給事情修正を認める判決」

  鑑定コラム1518)「ゴルフ場業界は底を脱したようだ」

  鑑定コラム1519)「ゴルフ場の地代は年間u211円」

  鑑定コラム1521)「ゴルフ場の平均売上高」

  鑑定コラム1783)「2018年1月〜4月でゴルフ場倒産上位30社のうち9社」


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