2223)最近20年間の国内銀行の不動産業貸出額の推移グラフ 2020年
鑑定コラム2222)で、日本銀行発表による2020年の国内銀行の不動産業新規貸出額が、10兆6697億円と記した。ただし発表時の各四半期の金額を田原が合計した金額である。
2000年以降の国内銀行による不動産貸出額を記すと、後記である。
これは日銀発表の数値であるが、日本銀行が2017年11月16日に、それまで発表していた貸出額の統計数値を全面的に訂正した。2016年12月迄はその数値であるが、それ以降は、四半期発表時の数値を田原が合計した数値を使用している。
2017年11月16日に日銀の過去発表の統計数値の大変更には、腹が立ち、日銀への信頼感が無くなった。
過去に記した鑑定コラムの数値が異なる事になって、日銀の数値の変更を知らない人が、田原の数値と日銀発表の数値が異なるがどちらを信頼すべきかという問い合わせも発生しかねない。電話を掛けて問い合わせて下さる人はまだ良い。説明できる。
困るのは、問い合わせしなく、日本銀行は間違った事をしないと信じて、即ち役所は間違った事をしない、役所は悪いことをしないという性善説で信じて、数値を間違えているのは田原であり、田原の記事は日銀発表の数値と異なっているから信頼出来ないと判断する人がでてくることである。
時々裁判の証拠として、私の鑑定コラムがコピーされて提出される場合がある。それは事実として時折見かける。その事に対しては異議は無い。
その提出された証拠への反論として、反対側弁護士や反対側の不動産鑑定士がコラム記事の数値の間違いを準備書面や意見書で記述して、裁判官への心証を悪くしょうとして画策することに利用される可能性もあることである。
この日本銀行の貸出先別貸出額の金額の大幅訂正については、鑑定コラム1721)に記した。
日銀の大幅訂正されて発表された金額のうち、2000年以降の各年12月の国内銀行の不動産業新規貸出額を記す。金額は兆円台である。
西暦 | 不動産業 億円 |
2000 | 79064 |
2001 | 86183 |
2002 | 80647 |
2003 | 68132 |
2004 | 77841 |
2005 | 93978 |
2006 | 91591 |
2007 | 100859 |
2008 | 84072 |
2009 | 69587 |
2010 | 77248 |
2011 | 76826 |
2012 | 82784 |
2013 | 95488 |
2014 | 100700 |
2015 | 106735 |
2016 | 123388 |
2017 | 117070 |
2018 | 110434 |
2019 | 110715 |
2020 | 106697 |