フジテレビドラマ『北の国から』(原作・脚本倉本聰、監督杉田成道、山田良明)の黒板五郎役で好演した俳優の田中邦衛氏が亡くなった。
北海道の富良野を舞台にして、小学生の男の子と女の子と父親の3人の姿を、子供時代から大人になるまでを描いたテレビドラマであった。
父親黒板五郎を田中邦衛氏が演じ、男の子純を吉岡秀隆、女の子蛍を中嶋朋子が演じた。
吉岡秀隆、中嶋朋子にとっては、小学生から大人になるまでの成長の過程を映像に残した様なものである。
世渡りは下手であるが、実直で寡黙な父親を演じる田中邦衛氏の子供を見る目の優しさに強く引かれた。家族愛の描写と北海道富良野の美しさに惹かれて『北の国から』のドラマを見続けたのだろうか。
もの悲しいさだまさし作曲の『北の国から〜遙かなる大地より』の主題曲が、又、良い。
ドラマで初めて富良野のラベンダー畑の存在を知り、そのラベンダーの咲き誇る美しさを見たくて、ファーム富田のラベンダー畑を3度訪れた。そして黒板家族の住んでいた麓郷の森を訪れた。
満開のラベンダーを見ることはなかなか出来ないが、鑑定コラム792)に、フアーム富田の満開のラベンダー畑の写真が掲載されている。私が見たいと憧れていたラベンダーの景色を見ることが出来ます。
富良野を一回目に訪れた時には、駅前の日の出食堂でラーメンを食べたが、その後訪れた時に無くなっており、捜し求めたことを思い出す。
大学の3年か4年であったろうか。
金沢で下宿していた時、下宿先の小中学生の3人の少年が、『若者たち』(脚本山本久他、演出森川時久他)というテレビドラマを見ていたので、私もテレビの前に座らせてもらい、一緒に見た。
父母を亡くした5人の兄弟妹の物語であったと記憶している。
長男の太郎は、家族を養うために校を中退し、道路作業会社の現場監督で田中邦衛が演じていた。次男の次郎はトラック運転手の橋本功でひねくれ性格の男である。
三男の三郎は上の2人の兄によって大学を出させてもらってインテリである。山本圭が演じていた。
長女のオリエは一度就職したが辞め、母親代わりで家事を取り仕切っている。佐藤オリエが演じていた。
四男の末吉は、大学受験に失敗した浪人生である。松山省二が演じていた。
ドラマのあらすじはすっかり忘れたが、兄弟でよく口喧嘩をし、長兄の太郎演じる田中邦衛氏が口をとんがらかして弟妹を叱り飛ばしていた場面を覚えている。
このドラマで田中邦衛氏が岐阜県出身と知り、親しみを感じる様になった。
ドラマの主題曲(作詞藤田敏雄、作曲佐藤勝)を、ザ・ブロードサイド・フォーというグループが歌っていた。
♪♪ 君の行く道は 果てしなく遠い だのに何故 歯を食いしばり 君は行くのか そんなにしてまで良い曲であり、そして詞である。今でも時々口ずさむ。
君のあの人は 今はもういない ・・・・・・・・ ♪♪