○鑑定コラム
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2022年12月16日、Jリートのエスコンジャパンリート投資法人は、同社のホームページに、「資産運用会社に対する責任追及に関する本投資法人の対応に関するお知らせ」という見出しで、2022年7月15日に発覚した資産運用会社である株式会社エスコンアセットマネジメントによる投資物件購入に伴う不動産鑑定評価額の悪用行為に対する損害賠償について、資産運用会社が6億66百万円の損害賠償支払をエスコンジャパンリート投資法人に行うことを約束したとプレスリリースした。
調査は利害関係の無い法律事務所によって行われたと記す。
不正が判明した物件名と損害額は下記のとおりである。
tonarie 栂・美木多 340 百万円
シュロアモール長嶺 300 百万円
ENEOS 伊川谷SS 店(底地) 26 百万円
合計 666 百万円
発表には次のごとくの注意書きがついている。
法律家がよく使う法律家特有の持って回った言い方である否定の否定の文章である。転載すると下記である。
「(注) これらの3 物件について、不動産鑑定業者より提出された鑑定評価額が当該各物件の適正な評価額でないと判断されたものではありませんが、それをもって本投資法人に損害が生じなかったということはできないとされています。」
法律事務所の調査の結果、上記3物件以外には、金商法に抵触する不正行為は行われていないようである。
資産運用会社の株式会社エスコンアセットマネジメントは、6.66億円の損害賠償金をJリートの投資法人に支払うのであるが、高額な不動産鑑定評価額を適正な鑑定金額と書いた不動産鑑定士及び不動産鑑定書を発行した鑑定会社の責任はどうなるのであろうか。
監督官庁の国土交通省地価調査課、日本不動産鑑定士協会連合会は、既に対応してるのか。対応したとは私の耳に入ってこないが。
既に対応していれば何にも云うことは無いが、未だ対応していないと云うのであれば、何をしているのかと云いたい。
未だ何もしていないのであれば、随分と無責任な監督官庁、業界団体ということになるが。それで良いのか。見て見ぬ振りする連合会の会長であるならば、会長職をもう辞められた方がよいということになる。
国交省地価調査課、日本不動産鑑定士協会連合会も対処を間違えると、後日、あの時の課長は誰だったか、士協会連合会会長は誰だったかと噂され、後年に与える対処の影響は大きいであろう。
エスコンジャパンリート投資法人のプレスリリースは、下記アドレスで見られます。
https://www.escon-reit.jp/file/news-dc7cb4db17a4508b9caf885acd4b28f7dde3a67e.pdf
(上記のアドレスをドラッグコピーして、自分宛のメールにアドレスをコピー貼り付けして、自分宛にメールを送信して、自分宛に来たメールの中の青字等カラー文字のアドレスをクリックすれば、繋がります。)
鑑定コラム2429)「エスコンアセットジャパンに関係する不動産鑑定会社 しっかりしないのか」
鑑定コラム2431)「Jリートの不動産鑑定評価は大丈夫か」
鑑定コラム2445)「Jリートのエスコンジャパンリート投資法人の金融庁への業務改善報告」
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