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2539) ロシア、ウクライナ侵攻11ヶ月目 侵攻前株価越える18ヶ国

 2023年1月24日 ロシアが、ウクライナ南東部2州に傀儡政権を作り、ウクライナに侵攻して11ヶ月経った。

 戦況は、冬に入り膠着状態であるが、ロシアは民間軍事会社というおかしな軍隊が、ウクライナの南東部で傍若無人の殺戮を行っているようである。戦闘行為を営利目的とする民間会社の軍隊など存在するべきものでは無い。それを当然のごとく認めているロシア人の考え方が私には全く分からない。

 新聞ウエブ報道によるウクライナ状況を時系列に主な攻撃等を、新聞ウエブの見出しを列記すると、下記である。

2022年12月23日 ロイター 
・プーチン氏、ウクライナ戦争終結望むと表明 米は一蹴

2022年12月23日 共同 ・50カ国がウクライナに武器支援 侵攻10カ月、冬季戦激化へ
2022年12月24日 毎日新聞 ・ウクライナ軍、南部カホフカ地区攻撃 「露兵150人死亡」発表
2022年12月26日 時事 ・ロシア基地に攻撃、3人死亡 「ウクライナ軍のドローン」
2022年12月26日 東京新聞 ・防空網が機能不全?ロシア軍の戦略爆撃機基地が再び被弾 ウクライナ国境から500キロ
2022年12月26日 時事 ヤフー ・国連からロシア追放を 「常任理事国」剥奪も呼び掛け ウクライナ
2022年12月27日 時事 ・「ウクライナ工作員殺害」主張 ロシア当局、欧米と関係示唆
2022年12月27日 共同 ・ブチャ、日本の発電機設置 「冬を生き抜ける」と謝意
2022年12月28日 NHK ・ロシア外相 “ウクライナが降伏するまで侵攻続ける”
2022年12月30日 時事 ・キーウ州に無人機攻撃 インフラ施設再び標的―ウクライナ
2022年12月30日 共同 ・ゼレンスキー氏「暗闇で新年」 多数迎撃も停電広がる
2022年12月31日 時事 ・朝日新聞カメラマン負傷 ウクライナ首都にミサイル攻撃
2023年1月1日 共同 ・12月31日プーチン大統領「前進あるのみ」 南部の前線兵士らと面会
2023年01月01日 時事 ・未明から首都で爆発 新年も攻撃継続―ウクライナ
2023年01月03日 時事 ・ウクライナ砲撃で「63人死亡」 動員兵か、ロシアが異例の公表
2023年01月06日 時事 ・プーチン氏、36時間の停戦命令 ウクライナは一蹴
2023年1月7日 日経【ベルリン=南毅郎】 ・ロシア軍「一時停戦」後も砲撃 全土で空襲警報も
2023年01月08日 時事 ・ウクライナ、Xマス停戦は「欺瞞」 8日までロシア宣言、砲撃で死者
2023年1月9日 東京新聞 ・ロシア発表「600人以上のウクライナ兵を殺害」は偽情報か 現地入りの外国記者も被害確認できず
2023年1月10日 日経 ・ワグネル台頭、ロシア内でも懸念(The Economist)
2023年1月11日 産経新聞 ・ロシア側「重要都市を制圧」と主張 東部ドネツク州
2023年1月12日 BBC ・ロシア勢力に亀裂か 国防相と雇い兵組織、ウクライナでの戦闘めぐり食い違う主張
2023年1月12日 AFP=時事 ・ロシア、ウクライナ侵攻の総司令官を再交代 軍制服組トップのワレリー・ゲラシモフ(Valery Gerasimov)参謀総長を任命
2023年1月13日 ロイター ・東部ソレダルで抗戦続く、ロ軍に大きな損害=ゼレンスキー氏
2023年01月13日 時事 ・バフムト近郊の町「掌握」 ウクライナ抗戦継続―ロシア国防省
2023年1月14日 日経 ・米国務長官、ウクライナ外相に「断固とした支援」
2023年1月15日 読売新聞 ・民間軍事会社ワグネル、ロシア国防省を批判…戦果を言及されず「勝利を盗もうとした」
2023年1月17日 NHK ・ロシア軍がウクライナ東部の都市ドニプロの9階建てアパートへミサイル攻撃 死者41人に 行方不明は25人
2023年01月18日 【キーウ・ロイター時事】 ・ウクライナ政府幹部が辞任表明 集合住宅攻撃巡る発言で
2023年1月20日 日経【ワシントン=中村亮】 ・米国、ウクライナ武器支援3200億円 装甲車や戦闘車
2023年1月21日 9:43 日経【ベルリン=共同】 ・ドイツ、ウクライナに1400億円の追加軍事支援
2023年1月21日 日経【ワシントン=坂口幸裕】 ・米政府、ワグネルを「国際犯罪組織」に 北朝鮮から武器
2023年1月23日 日本経済新聞【ベルリン=南毅郎、パリ=北松円香】 ・ポーランド、ドイツに正式申請へ 主力戦車のウクライナ供与
 ドイツの最新式戦車を外国に供与するには、ドイツの許可が必要のようである。ドイツは許可する意向である。

2023年1月23日 共同=日経 ・ロシア下院議長、軍事支援は「世界の破滅」 欧米けん制

 新聞の見出しを時系列で記してウクライナ戦況を記したが、2022年12月27日の共同通信の記事に、ウクライナの第2の都市ブチャ市に、日本が発電機を送ったという記事が載った。

 ロシア軍の発電所攻撃で電力の供給が止まってしまったブチャ市民に、冬の寒さを少しでも凌ぐ為に発電機を送ったのである。

 ブチャ市長が日本に感謝の辞を述べている。

 日本国が送ったのか日本の企業が送ったのか分からないが、日本人は良いことをした。

 ロシアのウクライナ侵攻11ヶ月目で、世界の株価は、どう動いているかと思い、日経225の世界株価を見た。

 2023年1月24日 東京17:19、ロンドン08:19、ニューヨーク03:19の時刻の株価である。

 時間差は、東京とロンドンが8時間、東京とニューヨークとは13時間差である。ロンドン、ニューヨークの方が、東京よりそれだけの時刻が遅い。

 ウクライナ侵攻前の2022年2月23日の世界株価を1.0とすると、2023年1月24日の世界株価の平均は、1.03となった。世界の株価はウクライナ侵攻前の株価を超えた。

 このことは一体何を意味するのであろうか。

 過去の株価数値は下記である。
            2022年2月23日(侵攻前日)       1.000
            2022年3月24日(1ヶ月目)               0.999
            2022年4月24日(2ヶ月目)               0.994
            2022年5月24日(3ヶ月目)               0.963
            2022年6月24日(4ヶ月目)               0.931
            2022年7月24日(5ヶ月目)               0.943
            2022年8月24日(6ヶ月目)               0.974
            2022年9月24日(7ヶ月目)               0.918
            2022年10月24日(8ヶ月目)              0.926
            2022年11月24日(9ヶ月目)              0.996
      2022年12月24日(10ヶ月目)             0.985
      2023年1月24日(11ヶ月目)             1.030

 11ヶ月目の株価の割合とは、
      2023年1月24日株価÷2022年2月23日株価
の計算式で求められた割合である。

 5ヶ月目は0.943であったが、6ヶ月目は0.974となり、下げ続けていた世界株価であったことから、株価は下げ止まったかと思ったが、下げ止まっていなかった。

 7ヶ月目は0.918と今迄の最低を記録した。8ヶ月目は少し上昇したが、横ばいと見て良いであろう。

 9ヶ月目は大幅に上昇し0.996となって、2022年2月23日の株価に近づいてきた。

 10月目は9月の勢いを持って2022年2月23日の株価を突破するかと思われたが、そうならなかった。

 株価は下落し、0.985となった。

 ゼレンスキー大統領の訪米によるアメリカ支援要請がどう出るか。

 バイデン大統領の弱腰外交が露呈されるかどうか。

 ゼレンスキー大統領の訪米によるウクライナの援助要請に対して、米バイデン大統領は装甲車や戦闘車としてウクライナに3200億円の支援を約束した。

 11ヶ月目は1.030となった。

 18ヶ国が、株価比1.0を越えた。直近1ヶ月で1.0を越えた国は12ヶ国である。


 11ヶ月目で、2022年2月23日の株価よりも上にあるのは、下記の国である。前月より12ヶ国増加して来た。○印がその12ヶ国である。
      トルコ     2.619
            デンマーク      1.177
            ポルトガル      1.093
      南アフリカ   1.066   ○
            インド     1.059
      ギリシャ    1.057   ○
      スペイン    1.053   ○
      オーストラリア 1.039   ○
      フランス    1.038   ○
      イギリス    1.034   ○
      日本      1.032   ○
      ドイツ     1.028   ○
      スウエーデン  1.028   ○
      オランダ    1.024   ○
      ノルウエー   1.020
            UAドバイ       1.015
      アメリカ    1.001   ○
      インドネシア  1.000  ○

 1.0以上は8ヶ月目は7ヶ国であったが、9ヶ月目には10ヶ国になった。10ヶ月目は6ヶ国になった。

 日本は1.0以上の国の位置を9ヶ月維持していたが、10ヶ月目でついに1.0以下の株価になった。アメリカも1.0を切ってしまった。

 11ヶ月目で1.0以上になったのは、欧州のイギリス、フランス、ドイツ等の主要国である。

 欧州はロシアからの天然ガス供給に頼っている。その中でもドイツは大きく頼っている。ロシアからのガス供給が途絶え、或いは大幅減少しているにも関わらず、株価が2022年2月を越えると云うことは、産業界は、その影響を乗り越えたと云うことか。

 日本、アメリカは再度の1.0以上である。

 トルコは7ヶ月目は1.627であった。8ヶ月目は1.978である。9ヶ月目は2.436である。10ヶ月目は2.704である。11ヶ月目は少し下がって2.619である。この異常高は、私にはさっぱり分からない。

 株価が大きく下がっている国は、下記である。()内は先月の数値である。
            ベトナム    0.737(0.679)
            ロシア          0.821(0.785)
            台湾         0.831(0.794)
      サウジアラビア 0.858(0.813)
      韓国      0.885(0.855)

 ロシアの株価は、下記である。
            2022年2月23日   1226.69ルーブル
      2022年3月24日    −
      2022年4月24日       0.757
      2022年5月24日       1.036
      2022年6月24日       1.153
      2022年7月24日       0.947
      2022年8月24日       0.966
      2022年9月24日       0.957
      2022年10月24日      0.864
      2022年11月24日      0.941
      2022年12月24日      0.785
      2023年01月24日      0.821

 下記に、分析した世界株価を記す。日経225のデータによる。2023年1月24日の東京17:19の株価である。


2022年 2月23日 a 11/24f 割合f/a 12/24g 割合f/a 2023年1月24日 h 割合h/a
国名 価格 価格 11月 価格 12月 価格 1月
日本 26449.61 28383.09 1.073 26235.25 0.992 27299.19 1.032
アメリカ 33596.61 34194.06 1.018 33203.93 0.988 33629.56 1.001
イギリス 7494.21 7476.41 0.998 7473.01 0.997 7751.47 1.034
ドイツ 14693.00 14566.22 0.991 13940.93 0.949 15107.15 1.028
フランス 6787.60 6716.54 0.990 6404.90 0.944 7044.06 1.038
スイス 11959.39 11153.77 0.933 10804.68 0.903 11417.30 0.955
イタリア 26043.96 24691.00 0.948 23877.55 0.917 25863.00 0.993
スペイン 8493.20 8410.53 0.990 8269.10 0.974 8944.31 1.053
オランダ 731.96 724.54 0.990 701.06 0.958 749.31 1.024
ベルギー 3959.15 3695.08 0.933 3725.83 0.941 3889.84 0.982
オーストリア 3668.12 3264.14 0.890 3139.08 0.856 3331.30 0.908
ポルトガル 5464.92 5890.06 1.078 5781.18 1.058 5972.56 1.093
ギリシャ 944.18 916.12 0.970 921.25 0.976 997.81 1.057
スウエーデン 2157.92 2114.31 0.980 2054.33 0.952 2218.39 1.028
ノルウエー 1179.84 1210.03 1.026 1199.71 1.017 1203.34 1.020
デンマーク 1596.92 1743.06 1.092 1829.15 1.145 1879.82 1.177
ロシア 1226.69 1154.15 0.941 963.51 0.785 1007.64 0.821
トルコ 2017.46 4913.80 2.436 5454.79 2.704 5284.60 2.619
南アフリカ 75653.88 73308.13 0.969 73493.47 0.971 80647.75 1.066
ニュージランド 12154.07 11321.71 0.932 11494.96 0.946 11932.92 0.982
オーストラリア 7417.80 7432.20 1.002 7287.80 0.982 7710.50 1.039
韓国 2706.79 2441.33 0.902 2313.69 0.855 2395.26 0.885
台湾 17969.29 14784.00 0.823 14271.63 0.794 14932.93 0.831
中国・上海 3457.15 3089.31 0.894 3045.87 0.881 3422.19 0.990
香港 23520.00 17660.90 0.751 19593.06 0.833 22044.65 0.937
フィリッピン 7440.91 6530.51 0.878 6541.03 0.879 7041.50 0.946
ベトナム 1503.47 947.71 0.630 1020.34 0.679 1108.08 0.737
タイ 1691.12 1624.96 0.961 1617.55 0.956 1688.85 0.999
マレーシア 1576.96 1501.88 0.952 1474.68 0.935 1500.33 0.951
シンガポール 3400.58 3252.88 0.957 3257.70 0.958 3293.71 0.969
インドネシア 6861.99 7080.52 1.032 6800.67 0.991 6860.85 1.000
インド 17092.20 18484.10 1.081 17806.80 1.042 18094.05 1.059
サウジ 12561.60 10921.00 0.869 10215.79 0.813 10779.01 0.858
UAEドバイ 3307.01 3324.36 1.005 3316.12 1.003 3355.81 1.015
イスラエル 1978.71 1886.82 0.954 1785.96 0.903 1836.50 0.928
      0.996   0.985   1.030



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