2732) 不動産鑑定士10人措置請求される 大阪夢洲地代鑑定
2024年5月29日の朝、ヤフーニュースの見出しを見て驚いた。
ヤフーニュース2024年5月28日(火) 19:16の「IR賃料巡り鑑定士の懲戒請求 「大阪市誘導で不当算定」」という見出し記事である。
共同通信の配信記事である。
内容は、大阪市が、夢洲の市所有地にカジノを建設しょうとしている事業で、カジノ業者に貸し出す市有地の地代が安く、カジノ事業者との契約の差し止めを裁判所に提訴している住民側の原告団が、地代評価を行った4不動産鑑定業者の不動産鑑定士10人を不当な鑑定評価を行ったと云って、大阪府不動産鑑定士協会に不当鑑定の措置請求を請求したと云うニュースである。
共同通信の配信記事であるから、どの新聞が記事として載せているかとネットで調べてみたら、次の新聞がウエブ記事として報道している。
沖縄タイムズ、高知新聞、東奥日報、西日本新聞、山梨中央新報、山梨日日新聞、埼玉新聞、
奈良新聞、北日本新聞、下野新聞、北海道新聞、秋田魁新報、東京新聞、産経新聞、
神奈川新聞、福井新聞、北國新聞、福島民友新聞、中日新聞、京都新聞、新潟日報、
千葉日報、佐賀新聞、日本海新聞、神戸新聞、岩手日報、大分合同新聞、愛媛新聞。
山陽新聞、四国新聞、中国新聞、宮崎日日新聞、山形新聞、南日本新聞。
沖縄から北海道までの地方新聞は伝えている。
1年半ほど前の2023年1月30日の大阪毎日放送(MBS)の夕方の生放送番組で、不動産鑑定評価の専門家として30分ほど出演して、意見を述べたが、その事件に関連するものである。
その番組は、ユーチューブで一般公開されており、「『３社の鑑定額が一致』大阪ＩＲの疑惑...専門家が解説「１００％ありえないです」さらに大阪市の審議会委員を取材で『新証言』も（2023年1月30日）」の表題の録画で、視聴回数27.3万回という数字が記されている。驚くべき視聴回数である。
(https://www.youtube.com/watch?v=XoSjZYwWyzo)
私のごつい顔が映し出されており、いささかおもがゆい。
４不動産鑑定業者の鑑定書を見ているが、その内容については、既に別の鑑定コラム記事で述べている事から、ここでは省略する。
不動産鑑定評価は、大変責任のあるそして倫理観を問われる仕事・職業である。そして怖い仕事・職業であると云うことを充分自覚していなければダメである。
安易に依頼者に迎合する様な不動産鑑定評価などして、鑑定書を発行したら怖い目に遭う職業である。
今回の4不動産鑑定業者の措置請求された10人の不動産鑑定士は、不動産鑑定評価とは怖い仕事であると云うことを、初めて思い知り、それが骨身にしみこんだであろう。
共同通信の記事は最後に、次の様な事を記している。
「この10人とは別に8人の処分を5都県の協会に対し6月中に求める予定。」と。
「都」と記していることから、東京都不動産鑑定士協会にも措置請求される不動産鑑定士がいるようだ。
措置請求する原告弁護団は知っていると思うが、各県不動産鑑定士会及び連合会に不当鑑定で不動産鑑定士を措置請求しても、訴訟中の案件の場合は、措置請求を受け付けないという世間を小馬鹿にしているごとくのとんでもない規程があることから、措置請求受け取り拒否に遭う可能性もある。
措置請求するのであれば、監督官庁である国土交通省にするべきと私は思う。
ヤフーネットで、旧ツイッターを見ていたら、この様なつぶやきが載っていた。