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2764) 「不動産鑑定士10人措置請求される」の鑑定コラム2732)がアクセス1位に 令和6年7月1日アクセス統計


 令和6年(2024年)4月1日〜令和6年(2024年)6月30日迄の3ヶ月間の鑑定コラムアクセス統計を調べて見た。

 1位に、「不動産鑑定士10人措置請求される 大阪夢洲地代鑑定」の鑑定コラム2732)が入った。

 不動産鑑定業界に大変な衝撃を与えた事件である。事件を起こした当人及び当該不動産鑑定会社は一切声明を出さず、だんまりである。

 所属する団体である大阪府不動産鑑定士協会そして上部団体である日本不動産鑑定士協会連合会も全く対応しょうとせずだんまりである。

 監督官庁の国土交通省の不動産鑑定課には、懲戒処分の措置請求がなされている様であるが、監督官庁もだんまりである。

 時が過ぎ、いつの間にか忘却される事を甚だしく願っているようである。

 新規地代を求めるのに、不動産鑑定評価基準に則った鑑定評価の手法を取らずに地代を求めている。

 鑑定評価基準は、新規地代は、賃貸事業分析法に従って求める方法、積算地代、賃貸事例比較法によって求めょと云っている。

 定期借地権設定に伴う新規地代であるから、周辺地域に定期借地権の賃貸事例はあるにもかかわらず、その事例を捜すことを怠り、比準地代を求めようとしない。

 積算賃料の土地期待利回りは、賃貸事業分析法から土地期待利回りを求め、それに公租公課を加算して求めるのであるが、それが全く行われていない。

 行っているのは、旧借地法の経費込みの期待利回り(事例としての証拠提供無し)を更地価格に乗じて求め、それを新しい借地借家法の定期借地権設定の新規地代としている。

 継続地代と新規地代とは異なることすら分かっていない。話にならない。

 ある不動産鑑定会社に至っては、東京のAクラスビルの期待利回り、大阪のAクラスビルの期待利回りから、新規地代の期待利回りを求めている。

 即ち、家賃の期待利回りを地代の期待利回りとしている。家賃の期待利回りを地代の期待利回りにするなど、話にもならない不動産鑑定評価である。

 不動産鑑定評価基準違反も甚だしく、全く市場性を乖離している間違いの不動産鑑定評価である上に、土地価格、地代利回り、地代3要素の値が3鑑定業者一致するという統計学上から見てあり得ない不動産鑑定評価である。

 こうした不動産鑑定評価が、不動産鑑定評価としての不当性を問われず、一切お咎めなしで済んだとしたら、いくら何でも不動産鑑定評価とは何かと云うことを国民から問われる事になろう。

 10位の鑑定コラム2735「不動産鑑定士平澤春樹氏の鑑定オピニオンと鑑定コラム2732)のアクセス急増」も、鑑定コラム2732)に関する記事である。

 15位の鑑定コラム 2736)「学生に不動産鑑定士の倫理規定を急遽話す」も、鑑定コラム2732に関連する記事である。

 5位に鑑定コラム2715)「最高裁が法の前の平等を無視 晴海選手村都有地廉売事件上告棄却」が入った。

 東京オリンピック晴海選手村土地不当廉売訴訟は、住民側敗訴で東京都側勝訴について記したコラムである。

 東京都側不動産鑑定書(不動産鑑定書で無く「土地価格調査報告書」と都側不動産鑑定会社は主張している)は、土地価格はオリンピック要因によって、適正土地価格の1/10以下になると主張する。

 オリンピック選手村と云う特定の建物を建てることによって土地の最有効使用が計れない事から、土地価格は減価すると主張し、そうした条件の土地取引事例は無いから、土地取引事例比較法は行わないと評価条件をつけて、土地比準価格を求めない。

 同一近隣地域に東京都基準地(中央-3)があり、その価格はu当り89.5万円(平成27年7月時点)であるが、この価格は全く無視して規準を行わない。

 同一近隣にある基準地価格との規準を行わないことから、周辺にある地価公示価格との規準も勿論行わなく、土地価格を129.6億円(96,800円/u)と鑑定評価する。

 土地価格129.6億円の内訳価格は、
   土地価格96.1億円 + 家賃33.5億円 = 調査価額129.6億円
である。

 家賃33.5億円とは、選手村として借り上げる家賃である。

 家賃の金額がそのまま土地の鑑定評価額になると云う不動産鑑定書である。

 授受される家賃が、そのまま土地鑑定評価額に成るという鑑定評価など無い。

 その他多くの間違いがあり、云ってみれば間違いだらけの鑑定書である。

 その間違いを裁判官は一切認めず、適正であると判断して、判決を出した。

 一審、控訴審そして最高裁もしかりである。

 行政のやることは全て適正であり、裁判所は行政の行為は法律違反で不適正であると云うことは出来ないというのが裁判官の考え方のようである。

 三権分立なぞ何処の話であろうかということである。

 裁判官のお粗末さ、情けなさにあきれる。

 本件は、都市再開発法108条2項違反であり、地方自治法237条2項違反である事は、証拠に基づいて明白である。

 案件が、その法律条項違反であるか否かを吟味・判断するのが裁判官の役目であろう。その事を1審・2審・3審の裁判官は全く行っていない。3審制が全く機能していない。

 何が「裁判所は法の番人である」と偉そうな事をいうのかと私は云いたい。

 新聞・テレビ等の司法記者のお粗末さにもあきれる。裁判所が事前に配布する判決概要書をなぞって新聞等に事件を伝えるだけである。

 国民は、その新聞を読み、ニュースとしてテレビが伝えることを信じ込んでいるようである。

 いつの日か筆が立つ誰かが、東京オリンピック晴海選手村都有地廉売事件を題材にして、優れた小説を書きあげるのではなかろうか。

 9位に鑑定コラム2722)「あと1年、桐蔭横浜大学で「不動産鑑定評価」を学生に講義する」が入った。

 今年1年で、桐蔭横浜大学の客員教授の職を辞する。

 平成18年(2006年)4月に、桐蔭横浜大学の客員教授に私がなったと云うことを知った若い、私は知らない不動産鑑定士の方々から、祝福のメール等を頂いた事を想い出す。

 「不動産鑑定士でも大学教授になれるという事を知って、励みになります」という類の祝福の言葉が多かった事を懐かしく想い出す。

 令和6年4月1日のアクセス統計一覧は下記である。

 1位  鑑定コラム2732)「不動産鑑定士10人措置請求される 大阪夢洲地代鑑定」
 2位  鑑定コラム380)「国内で森林を所有する民間企業ベスト4」
 3位  鑑定コラム1751)「住宅ローン金利の推移」
  4位  鑑定コラム1575)「県庁所在都市の市内総生産」
 5位   鑑定コラム2715)「最高裁が法の前の平等を無視 晴海選手村都有地廉売事件上告棄却」

6位  鑑定コラム74)「新潟鐵工所と会社更生法」  7位  鑑定コラム2719「「家賃の期待利回りの求め方」千葉県不動産鑑定士協会講演レジュメ」  8位  鑑定コラム479)「ノーベル化学賞の下村脩の息子は映画化のモデルになった米の超有名なハッカー」  9位  鑑定コラム2722「あと1年、桐蔭横浜大学で「不動産鑑定評価」を学生に講義する」  10位  鑑定コラム2735)「不動産鑑定士平澤春樹氏の鑑定オピニオンと鑑定コラム2732)のアクセス急増」
 11位  鑑定コラム820「火野正平自転車のこころ旅」  12位  鑑定コラム337)「経済的耐用年数とは」  13位   鑑定コラム174)「ゴルフ場の固定資産税は高すぎる」  14位  鑑定コラム293)「売上高の28%がホテルの賃料という鑑定書」  15位  鑑定コラム2736)「学生に不動産鑑定士の倫理規定を急遽話す」
 16位  鑑定コラム529)「RC造マンションのコンクリート使用量」  17位  鑑定コラム946)「ショッピングセンターのテナント賃料は坪当り16400円」  18位  鑑定コラム2198)「年賦償還率=利率+償還基金率」  19位  鑑定コラム2730)「為替変動と不動産価格」  20位   鑑定コラム19)「還元利回りの求め方」



  鑑定コラム2732)
「不動産鑑定士10人措置請求される 大阪夢洲地代鑑定」

  鑑定コラム2735)「不動産鑑定士平澤春樹氏の鑑定オピニオンと鑑定コラム2732)のアクセス急増」

  鑑定コラム 2736)「学生に不動産鑑定士の倫理規定を急遽話す」

  鑑定コラム2715)「最高裁が法の前の平等を無視 晴海選手村都有地廉売事件上告棄却」

  鑑定コラム2722)「あと1年、桐蔭横浜大学で「不動産鑑定評価」を学生に講義する」

  鑑定コラム2768)「1年前の令和5年7月1日の鑑定コラムアクセス統計との比較」
 

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