○鑑定コラム



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31)ベッカムとワールドカップ入場券

 インターネットを利用して商品・サービスを購入・利用している世帯が増えていると、総務省の『家計消費状況調査結果』が報告する。(読売2002.6.8)

 インターネット利用世帯は全世帯の35.1%であり、そのうちの約半分の17.7%の世帯がインターネットで情報収集しており、9.9%はインターネットで商品注文し購入している。即ち10%の世帯が現実にインターネットで商品購入しているのである。

 その現実は、サッカーのワールドカップの試合入場券の海外売れ残り券を開催国の日本でインターネットで売り出したところ、20分でアッと言う間に売り切れてしまったことでも実感出来る。

 私もその恩恵に預かり、浦和スタジアムで行われたイングランドとスウェーデンの試合を見ることが出来た。

 前日にインターネットで入場券が確保され、当日午前中に有楽町のFIFAの引換場で現金を支払い入場券を手にして、浦和の試合会場に足を運んだ。

 外国人向けの席であったためか席は良い場所にあった。
 15人ぐらいの日本人が周りにいた。
 聞けば、皆まさかと思いながら前日インターネットで入場券を手にした人ばかりであった。
 手に入れた人は皆ラッキーと言っていた。

 それ以外は、周りは生粋のイングランド人ばかりであった。
 東京に住んでいるイングランド人全てが来ているのではないかと錯覚するほど多かった。
 売店の前も通路も観客席もイングランドの人、人、人である。
 ゲルマン民族は大きいとは思っていたが、傍によると何せ体のでかいのには圧倒される。
 1.9メートル前後の仰ぎ見る大男ばかりである。

 耳に入るのは英語ばかりである。

 拍手と叫び声が混じる、「パッパッパッパッ・ベッカム・ウオー」というイングランドサッカーの本場の応援を教えてもらった。

 シュートする度に何度座席を後に蹴ったことか。
 周りが全員両手を挙げてウワオーと叫びながら立ち上がるから、こちらもつられて両手を空に拡げて訳のわからぬ言葉を叫びながら立ち上がってしまう。
 応援するのも疲れる。

 応援歌の一つがステーブ・マックイーン主演の米映画「大脱走」のテーマ曲であるのには驚いた。

 さっぱりわからぬ英語が飛び交う中で、スーパースターのベッカムとオーエンを見ることが出来たのは幸せだった。

 インターネットによる商品の流通は身近な所にまで来ているようである。

 私の著書 『賃料<家賃>評価の実際』 も、インターネットを繋ぐと必ず画面のサイドに表示されるヤフーやアマゾン・ドットコムのインターネット書店で注文し、本の受け取りは注文者の住所の近くのコンビニエンスストアの「セブンイレブン」で代金を払って手にしたという人は少なからずいる。
 また紀伊國屋書店のインターネット販売で購入した人もいるようである。

 10年も経たない数年前、ある大手マンション業者の一社員が自分の趣味を延長して、インターネットでの物件紹介を始めた。
 その会社の幹部も他の社員もそして多くの同業者も、そのアイデアに否定的であった。殆ど無視する状態であった。

 しかし徐々にインターネットによる物件の引き合い、取引の成立が実現するにつれて、インターネットの存在を無視することが出来なくなってきた。

 そして今やインターネット営業はその会社の営業の大黒柱の一つであり、多くのマンションの情報提供、契約はインターネット抜きにしては出来なくなってきている。

 ヒタヒタと近づいて来ているインターネットの商品流通社会の到来の中で、不動産鑑定業はインターネットと無関係でありますと独善的に云っておられない。
 既にインターネットによって鑑定評価の依頼を得ている不動産鑑定士もいると聞く。

 現時点において、不動産鑑定業のインターネットの浸透状況を調査し、仕事にどれ程貢献しているか知っておく必要があるのでは無いだろうか。

 そんな調査をしても鑑定には関係無いと考えられる方は必ずいると思われるが、他の業界のインターネット利用状況を知っていて、自分の業界の利用状況を知らないのでは話にならない。

 鑑定業界が進んでいるのか、遅れているのか知ることは、必要ではないかと思う。
 


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