○鑑定コラム
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2009年7月27日に、帝国ホテルの2010年3月期第1四半期(2009年4〜6月)について、会社業績があまりにも落ち込みが激しいので、ホテル業界に何か起きているのでは無いかという鑑定コラムを書いた。(鑑定コラム564「2009年ホテル業界に何が起こっているのか」)
2009年8月1日の日本経済新聞は、東京・大阪のホテルの客室稼働率について記事を載せた。
それは、2002年の統計を取り始めて以来、2009年上半期の客室稼働率は最低の水準にあると書く。
さすがに日経である。
日経もホテル業界の売上高減に着目していた。
常日頃の取材とデータの蓄積で、記事の内容は私のホテル業分析とは、雲泥の差があり、内容は格段上である。
同記事によれば、2009年1月〜6月の東京・大阪の主要ホテルの客室稼働率は、日経調べで、
東京 67.73%
大阪 69.97%
という。
この数値を前年同期に比べると、東京は6.53ポイント低下しているという。
と言うことは、前年同期の客室稼働率は、
67.73%+6.53=74.26%
であったと言うことになる。
大阪は7.5ポイントの低下という。
69.97%+7.50=77.47%
大阪のホテルの前年同期の客室稼働率は、77.47%である。
まとめると、
2008年1月〜6月 2009年1月〜6月
東京 74.26% 67.73%
大阪 77.47% 69.97%
である。
日経は、日経調べとして、個別のホテル(東京10ホテル、大阪5ホテル)の2009年6月の客室稼働率を記す。そのうちの帝国ホテル東京の客室稼働率は、59.6%で、対前年同月比は▲13.6ポイントと報じる。この対前年同月比の減少ポイントは、他のホテルで▲11ポイント台はあるけれども、東京10ホテルの中で最大の割合である。
この辺りの日経の客室稼働率の取材によるデータ、蓄積されたデータ分析には、とても太刀打ち出来ない。
客室稼働率の低下原因は、
@ 外国人客の減少
A 新型インフルエンザの流行
と述べる。
この要因は、帝国ホテルが2010年3月期第1四半期の売上高減について述べている要因と同じである。
では、それ程までにホテルの売上高減の原因となっている外国人客の減少はどれ程であろうか。
日本政府観光局(JNTO)が、2008年1月〜6月と2009年1月〜6月の訪日外国人客数を発表している。下記の通りである。
2008年1〜6月 4,336,889人
2009年1〜6月 3,095,000人
2009年1〜6月の訪日外国人客数は、対前年同期比で▲28.6%である。人数では124万人の減である。
これだけの外国人客の訪日の減少があれば、その影響がホテルの客室稼働率の低下、売上高の大幅減に影響を与えることは避けられない。
日経記者と同じ目線でホテルの業績不振を捉えられたことは、私のものを見る目もそんなに悪くないなと自画自賛する。
加えて言えば、私の記事内容は相当劣るが、日経記事よりも4日早く取り上げて記事にしたことも。
日経の記事を読んでからならば、誰だってホテル不振の記事を書けよう。
これは言い過ぎか。偉ぶるな!・・・と怒られそう。
鑑定コラム564)「2009年ホテル業界に何が起こっているのか」
鑑定コラム662)「帝国ホテルの黒字決算発表(平成22年3月期)」
鑑定コラム683)「帝国ホテルの平成22年4月〜6月のホテル事業は回復してきた」
鑑定コラム740)「2010年の東京・大阪の主要ホテルの客室稼働率
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