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679) ゴルフプレー代は一人当り6,700円

 平成16年11月1日の調査以来、経済産業省はゴルフ場の実態調査(全ゴルフ場の調査)を行っていない。それ以前は3年ごとに行っていたが。

 それ故、ゴルフ場の判明している総数は、2026個所のままである。
 それ以後閉鎖されたゴルフ場もあることから、実際は減っていると思われるが、経産省はどうした理由か知らないが、全ゴルフ場対象の調査をやってくれない為に、実数が分からない。

 しかし、経産省はゴルフ場の調査を全くやっていないというのでは無い。

 全ゴルフ場対象の調査をやっていないだけで、日本を幾つかのブロックに分けて、サンプル調査として「ゴルフ場の動態統計調査」を毎月行っており、その調査数値を発表している。

 全体ゴルフ場の10%程度のサンプルによるものであるが、これより全体を推し量るしか方法が無い。

 その「ゴルフ場の動態統計調査」により、売上高、利用者数、そして一人当り売上高を記す。

 一人当り売上高は、

       売上高÷利用者数=一人当り売上高
 
の算式より、筆者が計算したものである。

       年月     売上高           利用者数  一人当り売上高
   平成12年    114,916百万円   8,146,050人   14,107円 
   平成13年    107,071百万円   7,968,222人   13,437円 
   平成14年    123,008百万円   9,967,759人   12,341円 
   平成15年    117,855百万円   9,983,595人   11,805円 
   平成16年    108,895百万円   9,435,379人   11,541円 
   平成17年    101,887百万円   8,950,252人   11,384円 
   平成18年    101,101百万円   9,033,931人   11,191円 
   平成19年    104,513百万円   9,385,504人   11,136円 
   平成20年    102,318百万円   9,310,063人   10,990円 
   平成21年     96,993百万円   9,313,250人   10,622円
 
 サンプル調査の動態統計調査で、売上高は1000億円を切ってしまった。970億円である。

 直近1年間の売上高を見ると、下記のごとくである。

     平成21年06月    9,678百万円
     平成21年07月    9,090百万円
     平成21年08月    8,786百万円
     平成21年09月    10,006百万円
     平成21年10月    10,032百万円
     平成21年11月    8,813百万円
     平成21年12月    6,777百万円
     平成22年01月    4,798百万円
     平成22年02月    3,811百万円
     平成22年03月    5,706百万円
     平成22年04月    7,897百万円
     平成22年05月    10,437百万円
               計            95,831百万円

 直近1年間(平成21年6月〜平成22年5月)の売上高は、95,831百万円である。

 まとめて対比すれば、

     平成21年売上高      96,993百万円
          直近1年間売上高          95,831百万円

である。

                 95,831百万円
               ───────  =0.988・・・・・▲1.2%             
                 96,993百万円

 ▲1.2%の売上高減である。
 これより判断すると、ゴルフ場の不況は依然と続いていることになる。

 一人当りの売上高を見ると、平成12年より一貫して下がって居る。

    平成12年    14,107円
    平成21年    10,622円

 下落率は、
                    10,622円
                 ────── = 0.752                                
                    14,107円

 年率の下落率を求めれば、

      (1+X)の9乗=0.752
         X≒−0.031
  
▲3.1%の年率の減少である。
 プレーする人は、プレー代が安くなるから喜ぶであろうが、ゴルフ場経営者は、年率▲3.1%の一人当り売上高の減少、即ち値引き合戦は企業の体力の消耗戦を意味し、良い結果を生み出さない。
 
 平成21年の「ゴルフ場の動態統計調査」の売上高の明細は、下記の通りである。( )内は筆者の計算による全売上高に占める割合である。

          売上高        96,993百万円(1.000)
          利用料金収入    61,140百万円(0.631)
          キャディフィー   20,230百万円(0.207) 
         食堂・売店売上高  15,623百万円(0.162)

 平成21年の一人当り売上高は、10,622円であるから、一人当りプレー代は、

      10,622円×0.631≒6,700円

6,700円である。


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