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1114)25年6月直近年間不動産業新規融資額8.8兆円

 不動産業への銀行の新規貸出額が、危険水域であることを知ってか知らずか元気よく進んでいる。10兆円に近づいている。

 いつ地雷を踏むことか。

 日本銀行が、2013年(平成25年)4〜6月の貸出先別貸出金を発表した。

 国内銀行の不動産業への新規貸出額は、18,303億円である。1.8兆円である。
 全産業への新規貸出額は、90,709億円である。9.0兆円である。

 平成25年6月直近1年間の新規貸出額は、下記である。(数値は発表当時の金額であり、その後確定数値として変更する場合がある。)

   不動産業    2012年07月〜09月    22,755億円
                      2012年10月〜12月        17,701億円
                      2013年01月〜03月        29,905億円
                      2013年04月〜06月        18,303億円
                         計                   88,664億円

 全産業の新規貸出額は、下記である。

   全産業     2012年07月〜09月    94,589億円
                      2012年10月〜12月        86,619億円
                      2013年01月〜03月       120,867億円
                      2013年04月〜06月        90,709億円
                         計                  392,784億円

 過去の新規貸出額は、次の通りである。単位億円

                          不動産業           全産業
   2009年         69,587      363,458
   2010年         77,248      362,400
   2011年         76,826      354,047
   2012年         82,784      376,616
      2012年7月〜2013年6月    88,664            392,784

 2009年から2013年6月直近1年間まで、国内銀行の不動産業、全産業への新規貸出額は、両者とも増加している。

 2013年6月直近1年間と2012年1年間の金額を取り出して、再記すると下記である。

                          不動産業           全産業
   2012年         82,784      376,616
      2012年7月〜2013年6月    88,664            392,784

 2012年の金額に比し、2013年6月直近1年間の金額は、

         不動産業   +7.1%
                  全産業    +4.3%

である。

 全産業への新規貸出額より、不動産業への貸出額が甚だ高い。
 不動産業により多く金が流れ込んでいる。

 全産業貸出額に占める不動産業への貸出額の割合は、

                  88,664
              ────── = 0.226                                
                 392,784

22.6%である。2012年は22.0%であった。

 全産業貸出額に占める不動産業への貸出額の割合22.6%は、既に危険水域に突入している状態である。
 
 この状況は、再再再度の不動産バブルの発生か。

 誰がババを引くか。
 どこの銀行が倒産するか。


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