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各都道府県が調査している基準地価格(2013年7月1日時点価格)を、国土交通省がまとめて、2013年9月19日に発表した。
その基準地価格について、国交省は次のごとくコメントする。
「・全国平均では依然として下落しているものの下落率は縮小傾向が継続。
・三大都市圏平均では、住宅地はほぼ横ばいとなり、商業地は上昇に転換。
・上昇地点数の割合は全国的に増加。特に、三大都市圏では、住宅地の約3分の1の地点が上昇、
商業地の約2分の1の地点が上昇。一方、地方圏では、9割弱の地点が下落。」
という。
東京23区の24年7月と、25年7月の地価の年間変動率を下記と発表する。
住宅地 24年▲ 0.5% 25年 +0.5%
商業地 24年▲ 0.8% 25年 +0.8%
東京23区の商業地、住宅地の価格は、年後半に上昇して、年間の変動率はプラスと国交省は発表する。
東京23区の商業地の価格が上昇するという事については、2012年8月26日発表の鑑定コラム944)「商業地価は底(2012年7月)」で指摘した。
住宅地については、2013年3月5日発表の鑑定コラム1055)「東京住宅地価が底に近づきつつある(25年1月)」で価格底を予測した。
リニア中央新幹線の駅新設による土地価格の影響は、どうであろうか。
発表された基準地価格で見てみる。甲府は基準地はないため、地価公示価格を記す。
(神奈川県)
相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11
平成23年7月1日 u当り 188,000円(-)
平成24年7月1日 u当り 189,000円(+0.5%)
平成25年7月1日 u当り 191,000円(+1.1%)
(山梨県)
甲府9-1 甲府市大津町941-7
平成23年1月1日 u当り 21,200円 (-)
平成24年1月1日 u当り 20,100円 (▲5.2%)
平成25年1月1日 u当り 19,000円 (▲5.5%)
(長野県)
飯田4 飯田市座光寺2011-46
平成23年7月1日 u当り 23,700円(-)
平成24年7月1日 u当り 23,300円(▲1.7%)
平成25年7月1日 u当り 22,800円(▲2.1%)
(岐阜県)
中津川4 中津川市千旦林1522-28
平成23年7月1日 u当り 15,300円(-)
平成24年7月1日 u当り 15,200円(▲0.7%)
平成25年7月1日 u当り 15,200円(0%)
相模原のリニア駅周辺の地価は、じわじわと値上がりし始めた。
中津川のリニア駅周辺の地価は、下げ止まった。
下げ止まったことは、リニア新幹線の影響を意識し始めたと云うことである。
これから相模原のごとくじわじわと値上がりし始めるであろう。
まだ値上りしていないから大丈夫だと思っていると、とんでもないことが生じる。
土地価格は、1年で100%の価格上昇を引き起こすこともありうるのである。
土地価格は、そうした性質を有していることから、政策を行う行政側はそれを充分考えて、地価対策を考えて措かなければならない。
値上りが激しくなった時には、土地価格上昇にストップを掛けることは、ほぼ不可能であると思っていて良い。
資本主義が牙をむきだした時、その本性が秩序に襲いかかる凄まじい破壊力、制御出来ない怖さを知ることになるであろう。
鑑定コラム944)「商業地価は底(2012年7月)」
鑑定コラム1055)「東京住宅地価が底に近づきつつある(25年1月)」
鑑定コラム861)「リニア新幹線関連で地価の監視始まる」
鑑定コラム1252)「リニア駅予定地域の橋本の地価が動意し始めた」
鑑定コラム1394)「リニア駅予定地域の地価(2015年9月)」
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