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JR東海の建設によるリニア中央新幹線の山梨県内の駅設置が、甲府市南部に決まった。
このことを受けて、山梨県は、新駅の予定地となる甲府市南部の土地価格の監視を始めた。
2011年12月18日のNHKは、次のごとく報道する。
「16年後に東京・名古屋間の開業を目指すリニア中央新幹線の駅建設に伴い、山梨県は駅の候補地周辺で投機的な土地取引が起きないか、監視を強めることにしています。」
そして、調査を始めた山梨県は、現時点の地価について、
「おおむね一般的な地価と同じような傾向を示している。」
と、調査の結果を伝える。
リニア中央新幹線は、超電導磁気浮上によって車体を浮き上がらせて走行する電車である。
東京〜名古屋間の286kmを、最高速度時速505kmで走り、40分で結ぶものである。
建設主体はJR東海である。
総事業費は5.1兆円である。
一民間企業で、5.1兆円もの建設工事をやろうとするのである。
リニア中央新幹線建設の監督官庁である国土交通省の平成24年度予算は、4.5兆円である。
監督官庁の1年間の予算を6千億円も超える金額の工事を、1つの会社が行い、金額を支出するのである。
監督官庁の予算を超える金額を作り出す企業の凄さ、力強さを監督官庁も謙虚に認めなければならないであろう。
4.5兆円の予算配分で、役所風を吹かせてふんぞりかえっていたとしたら、JR東海に笑われてしまうだろう。
リニア中央新幹線の工事は、2014年に始まる。
2027年に開通の予定である。
1km当りの事業費は、
51,000億円÷286≒178億円
178億円である。
東京の品川を起点として、名古屋まで、神奈川・山梨・長野・岐阜の各県を通る。
JR東海のリニア中央新幹線建設方針として、通過する県に一駅を設置することから、
神奈川県 相模原市
山梨県 甲府市
長野県 飯田市
岐阜県 中津川市
にリニア中央新幹線駅が造られることが決まった。
どこに設置されるかは、具体的には発表されていないが、おおよその地域場所は推定される。
リニア中央新幹線駅の設置の地域経済、地域開発に与える影響は、漠大な効果をもたらす。
飯田市、中津川市にとっては、明治の鉄道駅の設置、昭和末の高速道路のインターチェンジの設置を遙かに凌ぐインパクトを与えるものであり、今後の市の生き方を大きく変えてしまう出来事である。
駅設置するには、その土地が必要である。
過去の経験則から考えれば、新設駅周辺の土地価格は高騰する。
山梨県は、この地価高騰を見越して地価の監視を始めたのである。
この地価監視は、当該地方公共団体にとって当然すべき行政施策行為である。
神奈川県、長野県、岐阜県でも行われることであろう。いやもう既に行われているかもしれない。
駅新設情報によって、その周辺地域の土地価格は、ジリジリと上がり始める。
地価上昇を押しとどめる要因が弱くなると、即ち地価摩擦係数がゼロになると、土地価格はアッという間に1年に100%の値上がりを引き起こしてしまう。
地価の地滑り現象である。
地価の地滑り現象の状態になると、地価の高値が高値を呼び、土地価格の急騰を停めることはほぼ不可能な状態となってしまう。
平成バブルの東京の高度商業地の地価狂乱を思い浮かべれば、それが分かろう。
新設駅を中心にして、徒歩10分800m四方の地域を土地区画整理事業区域にして、良好な商業地域・業務用地域・住宅地域の土地利用を図る様にしなければならない。
30年後の孫から、おじいちゃん達が30年前にしっかりした土地利用計画プランを立てなかったから、おかしな街になってしまったと言われないように、現在の地域を生きる人々はしっかりした街づくりに取り組まなければならない。
新駅が出来ることによる土地価格上昇を全く否定することは、市場自由経済社会にあっては不可能である。
駅開通してみれば、土地価格は当初価格の2〜3倍になっていたということは止むを得ないことである。
その間にしっかりとした市街地土地利用計画ができあがっていることである。
では駅建設予定の地域の現在の土地価格は、どれ程なのか。
山梨県甲府市大津町、長野県飯田市座光寺、岐阜県中津川市千旦林、相模原市緑区西橋本の地区にある地価公示価格・基準地価格の発表価格を記しておく。
後日の地価変動を比較検討する時の参考資料になると思われる。
(公示地 甲府9-1)
甲府市大津町941-7ほか
平成18年1月1日 u当り 27,400円
平成19年1月1日 26,100円
平成20年1月1日 25,000円
平成21年1月1日 23,600円
平成22年1月1日 22,200円
平成23年1月1日 21,200円
(基準地 飯田4)
飯田市座光寺2011-46
平成18年7月1日 u当り 25,600円
平成19年7月1日 25,400円
平成20年7月1日 25,100円
平成21年7月1日 24,700円
平成22年7月1日 24,200円
平成23年7月1日 23,700円
(基準地 中津川4)
中津川市千旦林字坂本1522-28
平成18年7月1日 u当り 16,800円
平成19年7月1日 16,400円
平成20年7月1日 16,300円
平成21年7月1日 15,900円
平成22年7月1日 15,500円
平成23年7月1日 15,300円
(基準地 相模原緑2)
相模原市緑区西橋本2-601-11
平成18年7月1日 u当り 187,000円
平成19年7月1日 192,000円
平成20年7月1日 198,000円
平成21年7月1日 191,000円
平成22年7月1日 189,000円
平成23年7月1日 188,000円
上記4つの地域の土地価格は、現時点ではいずれも値下がりしている。
リニア中央新幹線の駅新設による土地価格の影響は、具体的に現れていない。
いつ土地価格に影響が現れてくるか。
そして国土利用計画法の規制区域の発動が、どの時点でなされるのか。
今後の土地価格の動き、行政の土地価格政策を見守っていたい。
(追記) 平成25年4月4日
4つの県のリニア中央新幹線新駅予定地域周辺の公示地価格、基準地価格のその後の価格を記す。
(神奈川県)
相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11
平成23年7月1日 u当り 188,000円(-)
平成24年7月1日 u当り 189,000円(+0.5%)
(山梨県)
甲府9-1 甲府市大津町941-7
平成23年1月1日 u当り 21,200円 (-)
平成24年1月1日 u当り 20,100円 (▲5.2%)
平成25年1月1日 u当り 19,000円 (▲5.5%)
(長野県)
飯田4 飯田市座光寺2011-46
平成23年7月1日 u当り 23,700円(-)
平成24年7月1日 u当り 23,300円(▲1.7%)
(岐阜県)
中津川4 中津川市千旦林1522-28
平成23年7月1日 u当り 15,300円(-)
平成24年7月1日 u当り 15,200円(▲0.7%)
***(追記)平成25年9月21日 リニア駅予定地域の中津川の地価は下げ止まった
各都道府県が調査している基準地価格(2013年7月1日時点価格)を、国土交通省がまとめて、2013年9月19日に発表した。
リニア中央新幹線の駅新設による土地価格の影響は、どうであろうか。
発表された基準地価格で見てみる。甲府は基準地はないため、地価公示価格を記す。
(神奈川県)
相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11
平成23年7月1日 u当り 188,000円(-)
平成24年7月1日 u当り 189,000円(+0.5%)
平成25年7月1日 u当り 191,000円(+1.1%)
(山梨県)
甲府9-1 甲府市大津町941-7
平成23年1月1日 u当り 21,200円 (-)
平成24年1月1日 u当り 20,100円 (▲5.2%)
平成25年1月1日 u当り 19,000円 (▲5.5%)
(長野県)
飯田4 飯田市座光寺2011-46
平成23年7月1日 u当り 23,700円(-)
平成24年7月1日 u当り 23,300円(▲1.7%)
平成25年7月1日 u当り 22,800円(▲2.1%)
(岐阜県)
中津川4 中津川市千旦林1522-28
平成23年7月1日 u当り 15,300円(-)
平成24年7月1日 u当り 15,200円(▲0.7%)
平成25年7月1日 u当り 15,200円(0%)
相模原のリニア駅周辺の地価は、じわじわと値上がりし始めた。
中津川のリニア駅周辺の地価は、下げ止まった。
下げ止まったことは、リニア新幹線の影響を意識し始めたと云うことである。
これから相模原のごとくじわじわと値上がりし始めるであろう。
まだ値上りしていないから大丈夫だと思っていると、とんでもないことが生じる。
土地価格は、1年で100%の価格上昇を引き起こすこともありうるのである。
土地価格は、そうした性質を有していることから、政策を行う行政側はそれを充分考えて、地価対策を考えて措かなければならない。
値上りが激しくなった時には、土地価格上昇にストップを掛けることは、ほぼ不可能であると思っていて良い。
資本主義が牙をむきだした時、その本性が秩序に襲いかかる凄まじい破壊力、制御出来ない怖さを知ることになるであろう。
(鑑定コラム1122より一部転載)
***(追記)平成26年3月21日 甲府9-1の地価は未だ下がっている
国土交通省が、2014年3月19日に、2014年1月1日時点の地価公示価格を発表した。
リニア中央新幹線甲府駅予定地周辺にある地価公示地(甲府9-1)の土地価格は、u当り18,700円と発表された。
下落率は1.6%である。
(鑑定コラム1183より一部転載)
***追記 2014年8月26日 JR東海リニア工事実施計画の許可申請
共同通信(2014年8月26日 17:35)は、下記のニュースを伝える。
JR東海は、2014年8月26日に、2027年開通予定の品川〜名古屋間のリニア中央新幹線の工事実施計画の許可を、国土交通省に申請した。
JR東海は、国交省の認可を得た後、10月にも工事着工する予定と。
***(追記)平成26年9月20日 リニア駅予定地域の橋本の地価が動意し始めた
各都道府県が調査している基準地価格(2014年7月1日時点価格)を、国土交通省がまとめて、2014年9月19日に発表した。
リニア中央新幹線の駅新設による土地価格の影響は、どうであろうか。
発表された基準地価格で見てみる。甲府は基準地はないため、地価公示価格を記す。
(神奈川県)
相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11
平成23年7月1日 u当り 188,000円(-)
平成24年7月1日 u当り 189,000円(+0.5%)
平成25年7月1日 u当り 191,000円(+1.1%)
平成26年7月1日 u当り 195,000円(+2.1%)
(山梨県)
甲府9-1 甲府市大津町941-7
平成23年1月1日 u当り 21,200円 (-)
平成24年1月1日 u当り 20,100円 (▲5.2%)
平成25年1月1日 u当り 19,000円 (▲5.5%)
平成26年1月1日 u当り 18,700円 (▲1.6%)
(長野県)
飯田4 飯田市座光寺2011-46
平成23年7月1日 u当り 23,700円(-)
平成24年7月1日 u当り 23,300円(▲1.7%)
平成25年7月1日 u当り 22,800円(▲2.1%)
平成26年7月1日 u当り 22,400円(▲1.8%)
(岐阜県)
中津川4 中津川市千旦林1522-28
平成23年7月1日 u当り 15,300円(-)
平成24年7月1日 u当り 15,200円(▲0.7%)
平成25年7月1日 u当り 15,200円(0%)
平成26年7月1日 u当り 15,200円(0%)
相模原のリニア駅周辺の地価は、上昇率が少しずつ上がり始めた。地価の動意が始まった。
飯田市座光寺の地価は、未だ下落している。
中津川市千旦林の地価は、下げ止まったままの状態である。
下げ止まったままと安心していると、判断を間違える。
岐阜県の住宅地全体の地価は、
平成25年 ▲2.1%
平成26年 ▲1.7%
単純加算合計 ▲3.8%
単純加算合計で▲3.8%下落している。
下落が止まっていると云うことは、逆に云えば、中津川市千旦林の地価は、+3.8%上昇していると言うことを意味する。
リニア中津川駅予定地周辺の土地利用の都市計画がどの様になっているのか私には分からないが、住宅地利用の場合には、別荘地利用も考え、田園調布3丁目のごとく、或いは国立(くにたち)の放射線状の住宅地の様な、後世の人々もそこに住みたいというあこがれを湧き起こす品格が漂う住宅地・別荘地がよいではないかと私は思う。
街路樹、公園には、なんじゃもんじゃを植える街にすれば、なんじゃもんじゃの白い花が町を埋め尽くす街となり、住みたい街になるのではないか。
中津川市の広報に、なんじゃもんじゃが白い花を咲かせた素晴らしい 写真が掲載されている。
最初の写真の白い花をつけたなんじゃもんじゃは、気品が漂うほれぼれする美しさである。天然記念物に指定されている樹である。
写真はいずれも蛭川地区(旧蛭川村)のなんじゃもんじゃである。
http://www.city.nakatsugawa.gifu.jp/branch/hirukawa/wp-content/uploads/2010/05/100522.jpg
http://www.city.nakatsugawa.gifu.jp/branch/hirukawa/DSC_0936.jpg
(鑑定コラム1252より転載)
****追記 2014年10月23日
2014年10月17日に、国土交通省は、JR東海にリニア中央新幹線の建設工事を許可した。
****追記 2015年3月18日 甲府リニア駅予定地周辺の地価は3.2%のダウン
平成27年1月1日時点の土地価格である地価公示価格を、国土交通省が、2015年3月18日に発表した。
リニア新幹線の山梨県内のリニア駅が作られると思われる甲府市大津町の地価公示価格(甲府9-1 甲府市大津町941-7)は、
u当り 18,100円
と発表された。
一年前の平成26年1月1日の価格は、u当り18,700円であった。
一年間の地価変動は、
18,100円
───── =0.968
18,700円
である。▲3.2%の下落である。
一年前の平成26年1月1日は、リニア新幹線の影響が少し出て来たのかなと思った。
しかし、一年後の地価が3.8%下落した。
地価の下落幅が拡大したことを見ると、リニア新幹線の影響は、地価には未だ出ていないと判断される。
(鑑定コラム1327より転載)
****追記 2015年9月24日 リニア駅予定地域の地価(2015年9月)
各都道府県が調査している基準地価格(2015年7月1日時点価格)を、国土交通省がまとめて、2015年9月17日に発表した。
リニア中央新幹線の駅新設による土地価格の影響は、どうであろうか。
発表された基準地価格で見てみる。甲府は基準地はないため、地価公示価格を記す。
(神奈川県)
相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11
平成27年7月1日 u当り 201,000円(+3.1%)
(山梨県)
甲府9-1 甲府市大津町941-7
平成27年1月1日 u当り 18,100円 (▲3.2%)
(長野県)
飯田4 飯田市座光寺2011-46
平成27年7月1日 u当り 22,100円(▲1.3%)
(岐阜県)
中津川4 中津川市千旦林1522-28
平成27年7月1日 u当り 15,200円(0%)
相模原のリニア駅周辺の地価は、上昇率が小刻みに1%づつ上がっている。
甲府大津町の地価は、未だ下落している。下落率が大きくなっている。
飯田市座光寺の地価は、未だ下落している。いつ下落率0%になるか。
中津川市千旦林の地価は、下げ止まったままの状態である。
アベノミックスの日銀の金融超々緩和政策の影響は、東京を中心とした大都市圏の商業地の土地価格の高騰をもたらしているが、地方の住宅地には、殆ど影響を与えていないようである。
(鑑定コラム1394より転載)
****追記 2016年12月24日 リニア名古屋駅着工とリニア駅予定地域の地価
各都道府県が調査している基準地価格(2016年7月1日時点価格)を、国土交通省がまとめて、2016年9月20日に発表した。
2016年11月25日に時事通信は、次のごとくのニュースを流した。
「JR東海の柘植康英社長は25日、東京都内で定例記者会見を開き、リニア中央新幹線の名古屋市ターミナル駅(名古屋新駅)の建設工事を12月19日に本格的に始めると発表した。」
リニア中央新幹線の名古屋駅の築造工事が、2016年12月19日に本格的に始まった。
リニア名古屋駅の着工は、リニア中央新幹線の開通に向かって、本格的に鉄道工事が始まったことを意味する。
各県のリニア駅予定地周辺の土地価格は、どういう動きをしているであろうか。
発表された基準地価格で見てみる。甲府は基準地はないため、地価公示価格を記す。
(神奈川県)
相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11
平成28年7月1日 u当り 212,000円(+5.5%)
(山梨県)
甲府9-1 甲府市大津町941-7
平成28年1月1日 u当り 18,000円 (▲0.6%)
(長野県)
飯田4 飯田市座光寺2011-46
平成28年7月1日 u当り 21,900円(▲0.9%)
(岐阜県)
中津川4 中津川市千旦林1522-28
平成28年7月1日 u当り 15,200円(0%)
相模原のリニア駅周辺の地価は、いよいよ上がり始めた。1年間で5.5%アップした。相模原市、神奈川県は、来る地価高騰の対処策として、国土利用計画法による土地価格の規制の準備をそろそろしなくてはならないであろう。
甲府大津町の地価は、未だ下落している。下落の価格幅が小さくなって来た。
飯田市座光寺の地価は、未だ下落している。下落の価格幅が、甲府市大津町と同じく小さくなって来た。
中津川市千旦林の地価は、下げ止まったままの状態である。4年間続いている。
(鑑定コラム1583を抜粋転載)
*****追記2017年12月18日 「まだ飯田の地価は下げ止まらない 29年7月」
鑑定コラム1718)で、長野県飯田市に関係ある画家正宗得三郎について、記事を書いた。
記事を書いていて、リニア中央新幹線駅予定地の飯田市の平成29年7月の基準地価格はどうなっただろうかと思い出した。
リニア中央新幹線駅予定地の甲府市を除く平成29年基準地の土地価格を調べて見た。
リニア中央新幹線駅は 始発・終着駅の品川と名古屋を除き、通過する4つの県に一つづつ作られ、4駅である。
相模原、甲府、飯田、中津川である。
平成29年1月の地価公示価格の発表では、甲府市の駅予定地周辺の地価公示価格が、今迄下落していたが、平成29年1月下落が止まった。下記である。
(山梨県)
甲府9-1 甲府市大津町941-7
平成28年1月1日 u当り 18,000円 (▲0.6%)
平成29年1月1日 u当り 18,000円 (0.0%)
相模原、中津川の地価は、下記である。
(神奈川県)
相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11
平成27年7月1日 u当り 201,000円(+3.1%)
平成28年7月1日 u当り 212,000円(+5.5%)
平成29年7月1日 u当り 225,000円(+6.1%)
(岐阜県)
中津川4 中津川市千旦林1522-28
平成27年7月1日 u当り 15,200円(0%)
平成28年7月1日 u当り 15,200円(0%)
平成29年7月1日 u当り 15,200円(0%)
飯田は、下記である。
(長野県)
飯田4 飯田市座光寺2011-46
平成27年7月1日 u当り 22,100円(▲1.3%)
平成28年7月1日 u当り 21,900円(▲0.9%)
平成29年7月1日 u当り 21,700円(▲0.9%)
4駅予定地の土地動向をまとめると、下記である。
相模原 値上がり6.1%
甲府 下げ止まった
飯田 値下がり▲0.9%
中津川 下げ止まり状態が続いている
地価下落が続いているのは、飯田市のみである。
飯田の地価はいつ下げ止まるのであろうか。 来年(平成30年)7月の基準地価格は下げ止まりを示すか。
新聞は、リニア中央新幹線工事に関して嫌な事件を報じる。
東京地検特捜部が、リニア中央新幹線工事の入札に不正入札があり、偽計業務妨害容疑で、大手建設会社の大林組の本社を家宅捜索したことを報じる。
大林組は、もともと大阪の建設会社であるが、本社は東京に移転し、大阪は本店としている。本社と本店とどう違うのか私には分からないが。
本社の家宅捜査が行われたのである。
東京地検特捜部が動いたとなると、何かの確証を掴んでいるのであろう。
政治家或いは官僚の誰かが逮捕と云うことに発展するのか。
リニア中央新幹線工事進捗に、どう影響が出るのであろうか。
大林組はホームページに、2017年12月11日と14日に、下記のプレスリリ-スをしている。
****
平成29年12月11日
東京地方検察庁特別捜査部による捜査について
一部報道にあるとおり、12月8日、当社において、東京地方検察庁特別捜査部による偽計業務妨害被疑事件の捜索が行われました。
当社といたしましては、捜査に全面的に協力してまいります。
平成29年12月14日
東京地方検察庁特別捜査部による捜査を受けて
先日開示したとおり、当社は本年12月8日に、東京地方検察庁特別捜査部による偽計業務妨害被疑事件の捜索を受け、現在、当局の捜査に全面協力しております。
かかる事態は真に遺憾でありますが、当社といたしましては、今後、真相の究明やさらなるコンプライアンスの徹底に取り組んでまいる所存です。
株主をはじめとした関係者の皆様には、ご心配をお掛けしておりますことを深くお詫び申し上げます。
****
JR東海のホームページのプレスリリースは、上記事件については、平成29年12年18日午後6時現在では一切報じていない。
29年12月1日からの大林組の株式終値を下記に記す。
12月01日 1,457円
12月04日 1,450
12月05日 1,478
12月06日 1,432
12月07日 1,485
12月08日 1,488
12月11日 1,381
12月12日 1,387
12月13日 1,377
12月14日 1,391
12月15日 1,376
12月18日 1,380
平成29年12月11日に、前日比▲107円下落している。
2017年12月18日には、新たに鹿島、清水建設にリニアの建設工事で、東京地検特捜部が独禁法違反で家宅捜査に入ったと新聞、テレビは報じる。
鹿島の株価の29年12月18日(月)の終値は、1,125円で前日比▲31円、清水建設は1,202円で前日比▲30円下がった。
株価下落は大林組ほど大きくはないが、何だか雲行きが怪しくなって来た。
(鑑定コラム1719を転載)
*****追記2019年10月11日 「リニア駅予定地近くの土地価格の変動状況 平成31年1月」
国交省が発表している地価公示価格の平成31年1月1日時点の土地価格が、平成31年3月19日に発表された。
リニア中央新幹線が通る相模原、甲府、飯田、中津川のリニア駅予定地近くの、公示地、基準地の価格はどれ程になったのだろうかと思い、発表価格を調べて見た。
この行為は、リニア中央新幹線建設が発表されてから続けている行為である。リニア中央新幹線建設という行為が、工事進捗に伴い、地域の地価にどの様に伝播していくのか分析知るためである。
リニア駅予定地近くに地価公示価格が発表されているのは、甲府市のみである。
他の駅予定地は、7月1日時点の基準地価格である。
(山梨県)
甲府9-1 甲府市大津町1566-9
平成30年1月1日 u当り 18,000円
平成31年1月1日 u当り 18,000円
甲府駅予定地周辺の地価には、リニア中央新幹線建設の地価の影響は、強くは及んでいない。
(神奈川県)
相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11
平成27年7月1日 u当り 201,000円(+3.1%)
平成28年7月1日 u当り 212,000円(+5.5%)
平成29年7月1日 u当り 225,000円(+6.1%)
平成30年7月1日 u当り 243,000円(+8.0%)
基準地価格であるが、8.0%の地価上昇が見られた。リニア中央新幹線建設の地価の影響が、駅予定地周辺の地価に確実に伝播している。
(長野県)
飯田4 飯田市座光寺2011-46
平成27年7月1日 u当り 22,100円(▲1.3%)
平成28年7月1日 u当り 21,900円(▲0.9%)
平成29年7月1日 u当り 21,700円(▲0.9%)
平成30年7月1日 u当り 21,500円(▲0.9%)
基準地価格であるが、▲0.9%の地価下落である。リニア中央新幹線建設の地価の影響が、駅予定地周辺の地価に伝播していない。
(岐阜県)
中津川4 中津川市千旦林1522-28
平成27年7月1日 u当り 15,200円(0%)
平成28年7月1日 u当り 15,200円(0%)
平成29年7月1日 u当り 15,200円(0%)
平成30年7月1日 無い
基準地価格であるが、今迄発表されていた中津川市千旦林1522-28の地点が無くなってしまった。
どうして無くなったのか分からない。何か廃止しなければならない事情が発生したようである。
仕方なく、代替として中央線美濃坂本駅より約190メートルにある基準地中津川14(中津川市千旦林字坂本1401番6)の平成29年基準地価格と30年基準地価格で変動率を見て見ようと思った。
中津川14 中津川市千旦林字坂本1401番6
平成27年7月1日 u当り 21,500円(0%)
平成28年7月1日 u当り 21,500円(0%)
平成29年7月1日 u当り 21,500円(0%)
平成30年7月1日 無い
中央線美濃坂本駅より約190メートルにある基準地中津川14(中津川市千旦林字坂本1401番6)も、平成30年7月に無くなっていた。
その中津川14の30年7月の基準地は、坂本駅より約60メートルの中津川市千旦林字坂本1386番43の地点に変わって、価格発表されていた。
中津川14 中津川市千旦林字坂本1386番43
平成27年7月1日 無い
平成28年7月1日 無い
平成29年7月1日 無い
平成30年7月1日 u当り 28,500円
これでは、リニア中央新幹線中津川駅予定地周辺の土地価格の地価変動が分からなくなってしまった。
どうしてこうしたことを行うのか。何か地価変動率を知られたくないと云う作為的な動機が隠されているのでは無かろうかと思いたくなる。
それとも、中津川市千旦林字坂本の土地価格は、平成29年7月〜30年7月までの間に、u当り15,200円から28,500円と88%の値上りがあり、それを同一基準地で発表することは目立ちすぎ具合が悪くなり、基準地の選定替えを行ったとでも云うつもりなのであろうか。
基準地価格は、地価公示価格とほぼ同一の法的性質を有している。
その標準地の選定も地価公示地の標準地の選定基準に準じて行われている。
地価公示地の標準地の選定について、国土交通省は『地価公示制度の概要』(http://www.mlit.go.jp/common/001208844.pdf)で、下記のごとく発表している。当該部分を転載する。
****
2.標準地の選定基準
地価の公示は、相当数の標準地を選定し、その価格について行うこととされている。
標準地は、法によれば「自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常と認められる一団の土地」でなければならない(法第3条)が、地価公示法施行規則(昭
和44 年建設省令第55 号。以下「規則」という。)はこれをさらに説明して、「土地の用途が同質と認められるまとまりのある地域において、土地の利用状況、環境、地積、形状等が当該地域において通常であると認められる一団の
土地」としている(規則第3条)。
なお、ここで「一団の土地」とは、同一使用者によって同一使用目的に供されている連続した一区画の土地のことである。
その際、標準地の公示価格が一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共事業用地の取得価格算定の際に規準とされ、また、国土利用計画法に基づく土地取引の規制において土地価格の審査の際に規準とされるもの
であるため、標準地は、特に次の点に留意して選定されている。
(1) 標準地の代表性
標準地は、市町村(都の特別区及び政令指定都市の区を含む。)の区域内において、適切に分布し、当該区域全体の地価水準をできる限り代表しうるものであること。
(2) 標準地の中庸性
標準地は、当該標準地設定区域内において土地の利用状況、環境、地積、形状等が中庸のものであること。
(3) 標準地の安定性
標準地は、標準地設定区域内における安定した土地の利用状況に配慮したものであること。また、土地の利用状況が移行している地域内にある場合にあっては、そのような変化に十分に配慮したものであること。
(4) 標準地の確定性
標準地は、明確に他の土地と区別され、範囲が特定できるものであること。また、選定する標準地の特性を踏まえ、範囲の特定する方法を広く考慮することで、範囲の特定が容易な地点に偏ることがないように配慮すること。
また、標準地は毎年点検を行っており(原則として、9 月1 日から翌年1 月1 日の間)、点検結果を踏まえて、当該標準地が上記の4 つの点に合致しているか否かを検討したうえで、標準地としての適格性を判定しており、4 つの
点のうち1つでも欠けた標準地については、選定替を行っている。
****
基準地価格の標準地は、選定の条件として、地域での代表性、中庸性、安定性、確実性の4つの条件を満たす土地として選定されている。その他に「継続性」の原則が付け加えられると私は判断する。
そうした土地の価格を毎年発表することによって適正な土地の取引価格の指標になり、公共事業の用に供せられる場合の適正な補償価格に資し、適正な地価の形成に寄与することを目的とする。
又、毎年一回の定点による価格調査をすることによって、価格の変動率を把握するという役目もある。 そうした役目もあることから、基準地を無くすことは行ってはいけないことである。
廃止することは、土地価格の時系列の一貫性というものが途切れてしまうことになり、社会・経済的に与える影響は大きい。
社会的、経済的影響があるにもかかわらず、敢えて基準地の価格発表を止めるということは余程の理由があってのことと思われる。
前面道路の拡幅工事に標準地がひっかかり、形状等が変更になったとか、隣接地と併合利用する土地になった場合には、従前の基準地との同一性が無くなることから、基準示地の変更は行わざるを得ない。
その他に、一般的に云われることは、その基準地の価格が役立たない価格となってしまったことによる廃止、変更である。
役立たない価格になってしまったということは、その地域の代表性の価格を表示していなくなったということである。
それは地域の自由な取引価格が形成する適正な客観的時価と発表基準地価格との間に大きな開きが生じてしまったことである。
基準地中津川4及び14の2つが、平成30年7月に共に選定換えになってしまった。
そのことにより、リニア中央新幹線中津川駅周辺の土地価格の変動率が分からなくなり、平成18年より続いていた基準地価格の変動率の継続性が壊されたことは、大変悲しいことである。
4駅予定地の土地価格動向をまとめると、下記である。
相模原 値上がり8.0%
甲府 下げ止まり状態に入った
飯田 値下がり▲0.9%
中津川 不明
地価下落が続いているのは、飯田市のみである。
(鑑定コラム1907を転載)
*****追記2019年10月12日 「リニア中津川駅予定地近くの地価2.8%アップ」
都道府県が発表している基準地価格の令和元年(2019年)7月1日時点の土地価格が、国土交通省から発表された。
リニア中央幹線が通る相模原、甲府、飯田、中津川のリニア駅予定地近くの、公示地、基準地の価格はどれ程になったのだろうかと思い、発表価格を調べて見た。
この行為は、リニア中央新幹線建設が発表されてから続けている行為である。リニア中央新幹線建設という行為が、工事進捗に伴い、地域の地価にどの様に伝播していくのか分析知るためである。
リニア駅予定地近くにある地価公示地・基準地のうち、甲府市のみは地価公示地であり、他の駅予定地は、基準地である。
(神奈川県)
相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11
平成27年7月1日 u当り 201,000円(+3.1%)
平成28年7月1日 u当り 212,000円(+5.5%)
平成29年7月1日 u当り 225,000円(+6.1%)
平成30年7月1日 u当り 243,000円(+8.0%)
令和元年7月1日 u当り 263,000円(+8.2%)
基準地価格であるが、8.2%の地価上昇が見られた。リニア中央新幹線建設の地価の影響が、駅予定地周辺の地価に確実に伝播している。
(山梨県)
甲府9-1 甲府市大津町1566-9
平成30年1月1日 u当り 18,000円
平成31年1月1日 u当り 18,000円
地価公示地であるが、甲府駅予定地周辺の地価には、リニア中央新幹線建設の地価の影響は、強くは及んでいない。
(長野県)
飯田4 飯田市座光寺2011-46
平成27年7月1日 u当り 22,100円(▲1.3%)
平成28年7月1日 u当り 21,900円(▲0.9%)
平成29年7月1日 u当り 21,700円(▲0.9%)
平成30年7月1日 u当り 21,500円(▲0.9%)
令和元年7月1日 u当り 21,300円(▲0.9%)
基準地価格であるが、▲0.9%の地価下落である。リニア中央新幹線建設の地価の影響が、駅予定地周辺の地価に伝播していない。
(岐阜県)
中津川4 中津川市千旦林1522-28
平成27年7月1日 u当り 15,200円(0%)
平成28年7月1日 u当り 15,200円(0%)
平成29年7月1日 u当り 15,200円(0%)
平成30年7月1日 無い
基準地価格であるが、今迄発表されていた中津川市千旦林1522-28の地点が無くなってしまった。
どうして無くなったのか分からない。何か廃止しなければならない事情が発生したようである。
仕方なく、代替として中央線美濃坂本駅より約190メートルにある基準地中津川14(中津川市千旦林字坂本1401番6)の平成29年基準地価格と30年基準価格で変動率を見て見ようと思った。
中津川14 中津川市千旦林字坂本1401番6
平成27年7月1日 u当り 21,500円(0%)
平成28年7月1日 u当り 21,500円(0%)
平成29年7月1日 u当り 21,500円(0%)
平成30年7月1日 無い
中央線美濃坂本駅より約190メートルにある基準地中津川14(中津川市千旦林字坂本1401番6)は、平成30年7月に無くなっていた。
これでは、リニア新幹線中津川駅予定地周辺の土地価格の平成29年7月〜平成30年7月の間の地価変動が分からなくなってしまった。
こうしたことを行ってはいけない。
その中津川14の30年7月の基準地は、坂本駅より約60メートルの中津川市千旦林字坂本1386番43の地点に変わって、価格発表されていた。
中津川14 中津川市千旦林字坂本1386番43
平成27年7月1日 無い
平成28年7月1日 無い
平成29年7月1日 無い
平成30年7月1日 u当り 28,500円
令和元年7月1日 u当り 29,300円(+2.8%)
基準地価格であるが、2.8%の地価上昇である。リニア中央新幹線駅建設の影響が、地価に具体的に現れてきた。
4駅予定地の土地価格動向をまとめると、下記である。
相模原 値上がり8.2%
甲府 下げ止まり状態にある
飯田 値下がり▲0.9%
中津川 それまで0%であったのが、2.8%の上昇
地価下落が続いているのは、飯田市のみである。
(鑑定コラム1988を転載)
鑑定コラム80)「中津川市周辺町村の合併」
鑑定コラム849)「桂小五郎が中津川に来ていた」
鑑定コラム917)「リニア新幹線駅建設が具体的に動き出した」
鑑定コラム1065)「リニア駅予定地域の地価は相模原のみ上がり始めた」
鑑定コラム1122)「リニア駅予定地域の中津川の地価は下げ止まった」
鑑定コラム1151)「首都高速道路高架建替工事費1km当り475億円」
鑑定コラム1183)「リニア甲府駅予定地周辺の土地価格は未だ下がっている」
鑑定コラム1192)「銀座の土地の動き」
鑑定コラム1228)「岐阜東濃の地価が動き出そうとしている」
鑑定コラム1252)「リニア駅予定地域の橋本の地価が動意し始めた」
鑑定コラム1327)「甲府リニア駅予定地周辺の地価は3.2%のダウン」
鑑定コラム1394)「リニア駅予定地域の地価(2015年9月)」
鑑定コラム1405)「岐阜東濃の地価DI値は未だマイナス1桁台」
鑑定コラム1583)「リニア名古屋駅着工とリニア駅予定地域の地価」
鑑定コラム1623)「甲府リニア予定地周辺の地価は変動率0%(2017年1月)」
鑑定コラム1624)「リニア新幹線駅予定地の地価下げ止まっていないのは飯田市のみ」
鑑定コラム1719)「まだ飯田の地価は下げ止まらない 29年7月」
鑑定コラム1907)「リニア駅予定地近くの土地価格の変動状況 平成31年1月」
鑑定コラム1988)「リニア中津川駅予定地近くの地価2.8%アップ」
鑑定コラム2191)「リニア甲府駅予定地近くの地価にやっと動きが出て来た。2.8%アップ」
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