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1055)東京住宅地価が底に近づきつつある(25年1月)

 東京の住宅地価が、底値に近づきつつある。

 野村不動産の子会社の野村不動産アーバンネット株式会社が発表している『東京区部住宅地の地価動向』(平成25年1月)によれば、

     直近3ヶ月の変動率     0.0%

である。

 直近3ヶ月とは、平成24年10月1日〜24年12月31日の3ヶ月である。

 直近6ヶ月、直近12ヶ月(1年間と云うこと)は、

     直近6ヶ月の変動率     ▲0.4%    
     直近12ヶ月の変動率     ▲1.7%
    
である。

 この価格調査は、23区内58地点の住宅地の実勢価格によるものである。

 三軒茶屋に近い「世田谷区若林3丁目」の住宅地の価格を見ると、下記である。

        2012年(平成24年)1月   坪当り210万円
            4月   坪当り200万円(▲4.8%)
            7月   坪当り200万円( 0.0%)
            10月   坪当り200万円( 0.0%)
        2013年(平成25年)1月   坪当り200万円( 0.0%)

 都内23区の住宅地58地区の値上がり、値下がり、横ばいの地区数を見ると、下記である。

                         上昇     下落     横ばい

    2012年 4月    4    13    41     2012年 7月    2    14    42     2012年10月    3     8    47     2013年 1月    4     4    50

 それぞれの時期のDI値を求める。上昇、下落の数値を2倍せずに求める。
 2012年4月は、

     4−13=▲9
          (▲9÷58)×100=▲15.5

▲15.5である。

 同様にして求め、まとめると、下記である。

    2012年 4月    ▲15.5
    2012年 7月    ▲20.7
    2012年10月    ▲8.6
    2013年 1月      0.0

 2013年1月は、DI値が0となった。

 DI値が0ということは、地価上昇時は「土地価格は天井」を意味し、地価下落時では「土地価格は底」を意味する。

 野村不動産アーバンネットの調査では、東京区部住宅地の価格は、底の状態にあると判断される。

 一方、一般財団法人土地総合研究所の『不動産業況調査結果』の住宅地の不動産流通業のDI値は、下記の通りである。
 平成23年までは、4月、10月の数値のみ記載する。

     平成20年 4月   −33.6
     平成20年10月   −59.2

     平成21年 4月   −60.6      平成21年10月   −52.1
     平成22年 4月   −25.3      平成22年10月   −28.3
     平成23年 4月   −23.5      平成23年10月   −27.2
     平成24年 1月   −26.1      平成24年 4月   −14.2      平成24年 7月   −20.1      平成24年10月   −20.8      平成25年 1月    −5.3      平成25年 4月(見通し) 15.9

 土地総研の25年1月の住宅地のDI値は、▲5.3であり、過去のDI値の経過推移を見ると、徐々に「0」に近づきつつある。

 上記2つの調査データを分析すると、東京区部住宅地の地価は、底値に極めて近づきつつあると思われる。


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