○鑑定コラム
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商業地の地価は、2012年(平成24年)7月底ではなかろうかと思われる。
一般財団法人土地総合研究所が、『不動産業業況等調査結果』を発表している。
平成24年8月22日に、平成24年7月時点の調査結果を発表した。
その調査の中に不動産流通業の不動産業業況指数がある。
不動産業業況指数は、不動産流通業の経営の状況をDI値で調査している。
不動産流通業というのは、不動産を流通させる仲介業を云う。
その経営状況の良い、悪いという調査は、不動産の売買が多くなれば仲介手数料収入が多くなり、即ち経営状況は良いということになる。
仲介する物件が少ないということは、仲介手数料の収入が少なく、即ち経営状況は悪いということになる。
経営状況のDI値は、住宅地と商業地に分かれている。
住宅地の経営状況のDI値は、四半期毎に調べられている。
商業地の経営状況のDI値は、1月と7月の年2回のみである。
一般財団法人土地総合研究所が発表する商業地の経営状況のDI値は、
平成24年7月1日時点 0
になった。
不動産流通業者の、
経営状況良い = 経営状況悪い
の業者数が同数になったと云うことである。
不動産流通業者の「経営状況良い」、「経営状況悪い」ことと、商業地の土地価格との関係は、
経営状況良い > 経営状況悪い・・・・DI値はプラス
の時は、商業地の地価は上昇していることを意味する。
経営状況良い < 経営状況悪い・・・・DI値はマイナス
の時は、商業地の地価は下落していることを意味する。
DI値がプラスマイナス0である時は、
イ、地価が底を打った時
ロ、地価が天井を打った時
のいずれかである。
平成24年7月1日にDI値が0になったということは、今迄地価が下がり傾向にあったのであるから、地価が下げ止まったと言うことである。
即ち、商業地の土地価格は、底に来たと云うことである。
平成19年1月以降の商業地の経営状況のDI値を下記に記す。
平成19年1月 50.0
平成19年7月 13.6
平成20年1月 −40.0
平成20年7月 −72.2
平成21年1月 −80.0
平成21年7月 −55.0
平成22年1月 −55.0
平成22年7月 − 5.6
平成23年1月 − 5.0
平成23年7月 −16.7
平成24年1月 − 6.3
平成24年7月 0.0
上記DI値をグラフ化したのが、下図である。
平成22年7月には商業地の土地価格は底を打ち、その後横ばい状態でしばらく推移すると見ていたが(鑑定コラム701)、平成23年3月11日の東日本大震災の影響を受けて、地価は再度下落してしまった。まさか大地震と津波が来るとは思っていなかった。その為予測は外れてしまった。
平成22年7月は、一番底だったと云うことか。
一般財団法人土地総合研究所のホームページのアドレスは、下記である。
http://www.lij.jp/
鑑定コラム507)「不動産業の業況の分水嶺は2007年7月だった」
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