○鑑定コラム


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

田原都市鑑定の最新の鑑定コラムへはトップページへ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ

1219)帝国ホテルの1室料金は

 帝国ホテルの2014年3月期決算が発表された。

 同期の帝国ホテル本社のホテル1室料金はいかほどであろうかと求めるために、発表された有価証券報告書をひっくり返し読んでも、室料、食堂、宴会の売上高の数値が見つからない。

 帝国ホテルの1室料金を求めるのは無理かとあきらめて、他の決算関係の関係資料を見ていたら、『第173期定時株主総会招集ご通知添付書類事業報告』という書類があった。

 その書類の中に、数値が記載されていた。

 「帝国ホテル本社」のホテル状況の説明の中に、次のごとく記載されていた。

           客室売上高     8,001百万円
           稼働率                82.9%
           1室単価            28,405円

 1室単価は、28,405円と記してある。
 計算しなくてもホテル側から発表されていた。
 計算が省ける。

 しかし検証してみる必要があると思い、計算してみた。

 帝国ホテルの本社の客室数は931室である。

 稼働率は82.9%であることから、

           931室×0.829=771.799室

が稼働室数である。

 1室の年間売上高は、

          8,001,000,000円÷771.799室=10,366,689円

である。

 1室の一日の売上高は、

          10,366,689円÷365日=28,402円

28,402円である。これが1室料金である。

 帝国ホテル側発表の28,405円との差は、売上高の百万円以下の端数処理の違いによるものと思われる。28,405円は適正な数値であるとわかった。

 平成26年3月期の帝国ホテル本社のホテル1室料金は、

                   28,405円

である。

 2013年(平成25年)3月期も、その期の同様な書類で、下記と発表されている。

           客室売上高     7,441百万円
           稼働率                76.9%
           1室単価            28,487円

 26年3月期と同じく1室単価を計算すると、下記である。

           931室×0.769=715.939室

7,441,000,000円÷715.939室=10,393,344円
10,393,344円÷365日=28,475円

 発表数値28,487円との金額の差は、26年3月期と同じく、売上高百万円以下の端数処理が原因していると思われる。
 平成25年3月期の1室料金28,487円の検証は出来た。

 過去の帝国ホテル本社のホテルの1室料金を記すと、下記である。

          平成21年3月期     32,600円
          平成22年3月期     28,400円
          平成23年3月期     25,700円
          平成24年3月期     26,300円
          平成25年3月期     28,487円
          平成26年3月期     28,405円

 帝国ホテル本社のホテル1室料金は、平成23年3月の東日本大震災の前の売上高には戻ったが、平成21年3月期の水準までには戻っていない。


  鑑定コラム1204)
「帝国ホテル営業利益率6.7%(平成26年3月期)」

  鑑定コラム948)「東京の帝国ホテルの1室料金は26,300円(平成24年3月期)」

  鑑定コラム1363)「帝国ホテルの1室料金(平成27年3月)」

  鑑定コラム1513)「帝国ホテルの1室料金は34,357円(平成28年3月)」



フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ