○鑑定コラム
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帝国ホテルの東京本社の平成23年4月〜平成24年3月の1室料金はいか程であろうか。
帝国ホテルの平成24年3月期の有価証券報告書より求めてみる。
データ数値は、同有価証券報告書の発表数値を使用するが、全ての数値が公表されている訳ではない。
分からない部分は推定せざるを得ない。
それ故、求められた1室料金の金額は、実際の金額と食い違っているかもしれないことを、予め了承して頂きたい。
以下に論考する。
帝国ホテルの平成24年3月期のホテル事業の売上高は、
1. 帝国ホテル本社 32,914百万円
2. 帝国ホテル大阪 10,914百万円
3. その他 1,566百万円
計 44,977百万円
(有価証券報告書では44,979百万円)
上記求めた金額は、有価証券報告書の合計売上高と異なるが、それは百万円以下の端数処理によるものと思われる。
「その他」というのは、上高地のホテルの売上高と思われる。
帝国ホテル本社のホテル事業の全体に占める割合は、
32,914百万円
──────── = 0.7317 ≒ 0.732
44,977百万円
である。
ホテル事業売上高と言っても、客室の売上高のみではない。
帝国ホテルのセグメントの売上高は、平成24年3月期は、
室料 8,155百万円
料飲 15,897百万円
サービス 2,594百万円
賃貸収入 5,689百万円
その他 15,887百万円
計 48,222百万円(有価証券報告書では48,225百万円)
である。
本論より少し横道にそれるが、上記数値より、ホテル室料売上高に対する料理飲食料金、サービス料金の売上高割合がわかる。
ホテル室料売上高を100とすると、下記の割合である。
室料 8,155百万円・・・・100
料飲 15,897百万円・・・・195
サービス 2,594百万円・・・・ 31
料理飲食は室料の倍、サービスは3割ということか。
本論に戻る。
室料とは、ホテル客室料金である。
この売上高が8,155百万円である。
8,155百万円は、本社、大阪、上高地の3つのホテルの合計である。
本社ホテル客室の売上高は、先に求めたホテル事業の全体に占める本社ホテルの割合を使用して、
8,155百万円×0.732=5,969.46百万円
と求める。
平成24年3月の本社ホテルの客室稼働率は、有価証券報告書によれば66.8%である。
平成23年3月11日の東日本大震災によって、帝国ホテルもその後の利用者の大幅減退を味わい、客室稼働率は66.8%に減少した。平成23年3月期の東京本社の客室稼働率は75.8%であった。
東京本社の客室数は、931室である。
931室×0.668=621.9室≒622室
年間で毎日実質稼働した部屋数は、622室である。
この部屋数で、5,969,460,000円の金額を稼いだのである。
稼働1室の年間売上高は、
5,969,460,000円÷622=9,597,203円
である。
では1室の1日の売上高はどれ程か。
9,597,203円÷365≒26,300円
平成24年3月期の帝国ホテル本社の1室当りの宿泊料金は、26,300円と求められる。
上記と同じ考え方で、平成23年3月期の1室当り宿泊料金を、平成23年3月期の有価証券報告書から求めると、
9,080,000,000円×0.729=6,619,320,000円
931室×0.758=705.6室≒706室
6,619,320,000円÷706室=9,375,807円
9,375,807円÷365日≒25,700円
25,700円である。
鑑定コラム662で、平成21年3月期、平成22年3月期の1室当り宿泊料金を求めている。
その室料を含めてまとめると、帝国ホテル東京本社の1室当り料金は、
平成21年3月期 32,600円
平成22年3月期 28,400円
平成23年3月期 25,700円
平成24年3月期 26,300円
である。
鑑定コラム662)「帝国ホテルの黒字決算発表(平成22年3月期)」
鑑定コラム936)「平成24年4〜6月の帝国ホテルの業績は著しい回復」
鑑定コラム908)「平成24年ホテル業界は既存ホテルのリニューアルで競争が激化する」
鑑定コラム916)「ホテル客室稼働率82.3%、大震災不況を乗り切った。しかし…」
鑑定コラム1219)「帝国ホテルの1室料金は」
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