の算式で求める。上記必要諸経費には、減価償却費が含まれている。
減価償却費が含まれる純賃料に、減価償却費が含まれる必要諸経費を加算して積算賃料を求めると、その求められた積算賃料には、減価償却費がダブルで入っていることになる。
この積算賃料は不可であろう。
ならば、Jリートの公表されている還元利回りから、減価償却費相当の割合を差し引いて、それを期待利回りとして、その期待利回りで積算賃料を求めればよいではないのかという主張は当然ある。
そうした期待利回りで、積算賃料を求めている賃料鑑定書を見かける。
しかし、そうしたことを行ったとしても、Jリートの収益価格の利回りという要素をぬぐい去ることは出来ないから、その行為も不可である。
Jリートの収益価格の要素とは何かと云えば、それは、
Jリートの収益価格 > 積算価格
という要素である。
鑑定コラム1104)では、上記2つの点しか述べなかった。
もう一つ致命的な不可要因がある。それを述べる。
それは以下の要因である。
Jリートの賃料は、新規契約した賃料というものは、極少なく、ほとんどが継続している賃貸借契約の賃料である。
その賃料から求められる純収益は、継続賃料の純収益である。
継続賃料の純収益から求められた還元利回りは、継続賃料の要素を持った利回りと云うことになる。
つまり、Jリートより求められた還元利回りは、継続賃料の還元利回りということになる。
積算賃料は新規賃料であり、期待利回りは新規賃料によって求められた利回りである。
基礎価格×期待利回り(新規賃料によって求められた利回り)
上記算式によって求められた賃料が、積算賃料である。
この期待利回りに、継続賃料で求められた利回りを使用することは、不可であろう。
この要因を全く考えずに、Jリートが発表している還元利回りのデータを20件、50件とか中には100件近くのデータを集め、その平均を求め、その値を期待利回りに採用している賃料鑑定書も見受けられる。
酷な言い方であるが、その賃料鑑定書の期待利回りは、的はずれも甚だしく適正な期待利回りとは云えない。求められた賃料は、論理的に正当性は無い。
その賃料鑑定書は、賃料鑑定失格の鑑定書である。
鑑定コラム1104)