1307)不動産業の業況が少しおかしいぞ 6 日銀不動産業DI値
日本銀行が景気動向を調べる為に、各産業の会社に対して、売上高等景気の良し悪しについてアンケート調査を、四半期毎に行っている。
この日銀の四半期毎の景気判断の調査は、「短観」として発表されている。
短観の正式名称は、「全国企業短期経済観測調査」である。
その調査数値は、「DI値」で発表されている。
DI値とは、Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)の略である。
業況判断数値である。「業況判断DI値」と呼ばれ、あるいは「短観DI値」呼ばれている。
業況が良い企業数から業況が悪い企業数を差し引き、それを回答企業数で割って、100を乗じた数値がDI値である。
業況が横ばいの企業数は計算に含まれない。
この日銀の発表DI値は、日本の経済、景気の判断に大きな影響を与えている。
その日銀短観のDI値調査の中には、不動産業も含まれている。
大手不動産業、中堅不動産業、中小不動産業の3つの規模の調査が行われている。
不動産業DI値分析は、不動産価格動向、不動産業の業況を知るためには重要な分析手法であると私は思い、私が日銀のDI値を利用するようになったのは、昭和の50年代の後半頃では無かったかと思う。平成バブルの少し前であったと思う。
日銀の調査の不動産業3つの中で、中小不動産業のDI値が、土地価格の変動と良く合致すると知った。割と実態に近い数値であると当時実感した。
それ以後、この数値を把握して不動産の景気動向を判断し、不動産鑑定にも利用していた。
業況が良い多い DI値はプラス = 土地価格が上昇している 業況が悪い多い DI値はマイナス = 土地価格は下落している
右肩上がりで「0」の場合は、底値価格 右肩下がりで「0」の場合は、頂上価格
大企業 中小企業
2013年6月 25 9 2013年9月 24 7 2013年12月 29 7 2014年3月 36 6 2014年6月 32 1 2014年9月 22 0 2014年12月 25 -3
(2015年1月23日の田原塾1月会の講話テキストに追加して)