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1383) まだ10兆円の不動産業貸出は続いている(27年6月)

 国内銀行の不動産業への新規貸出は、危険水域をまだまだ元気に歩んでいる。

 日本銀行が発表した平成27年6月直近1年間の不動産業への新規貸出額は、10兆4052億円であった。

 平成26年1月〜12月までの1年間の不動産業への新規貸出額は、10兆700億円であったから、それよりも3300億円増えて、年間10兆円台の融資が続いている。

 日本銀行が発表した平成26年7月〜平成27年6月までの不動産業新規貸出額は、以下である。単位億円。発表時の数値であり、後日確定値として変更されるかもしれないことを、予め断っておく。

                           全産業a      不動産業b     割合b/a

2014年07月〜09月 103,041    25,410    0.249 2014年10月〜13月 100,362    25,821    0.257 2015年01月〜03月 132,469    32,183    0.249 2015年04月〜06月 97,360    20,638    0.212
計 433,232 104,052 0.240

 過去の国内銀行の不動産業への新規貸出額を記す。

      2003年    68,132億円
      2004年    77,841億円
      2005年    93,978億円
      2006年    91,591億円
            2007年    100,859億円
            2008年    84,072億円
            2009年    69,587億円
            2010年    77,248億円
            2011年    76,826億円
            2012年    82,784億円
            2013年    95,488億円
            2014年      100,700億円
            2014年4月〜2015年3月      101,549億円
            2014年7月〜2015年6月      104,052億円

 不動産の価格は、銀行が金の切れ目無く融資を続ければ、必ず上がる。

 この調子でいくと、今年の年末には、不動産に11兆円の金が流れ込むことになりそうである。

 大丈夫なのか。

 東京証券取引所の東証一部上場の日経平均株価は、中国の景気退潮の影響を受けてか、2万円の大台をあっさり割って、一日に700円とか、1000円の暴落、そして反騰を繰り返している。

 不動産に、東証一部上場の日経平均株価の影響が、どの様にして現れるか。

 不動産の価格は暴落し始めたら、価格下落は大きく、早い。

 1割引き、2割引きの値段を付けても、全く売れなくなる。

 5割引の値段を付けてやっと売れるという現象になる。
 

  鑑定コラム1350)
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  鑑定コラム1568)「日銀ょ 12兆円も不動産業に金を流してどうするのか」


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