○鑑定コラム


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

田原都市鑑定の最新の鑑定コラムへはトップページへ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ

1350)10兆円の不動産業貸出は続く(27年3月)

 国内銀行の不動産業への新規貸出は、危険水域を歩んでいる。

 日本銀行が発表した平成27年3月直近1年間の不動産業への新規貸出額は、10兆1500億円余であった。

 平成26年1月〜12月までの1年間の不動産業への新規貸出額は、10兆700億円であったから、それよりも800億円余増えて10兆円台の融資が続いている。

 10兆円の融資の乗り心地は、如何ほどのものであろうか。
 さぞかし気持ち良く、笑いが止まらないのでは無かろうか。

 日本銀行が発表した平成26年(2014年)4月〜平成27年(2015年)3月までの不動産業新規貸出額は、以下である。単位億円。発表時の数値であり、後日確定値として変更されるかもしれないことを、予め断っておく。

                           全産業a      不動産業b     割合b/a

2014年04月〜06月 89,448    18,135    0.203 2014年07月〜09月 103,041    25,410    0.249 2014年10月〜13月 100,362    25,821    0.257 2015年01月〜03月 132,469    32,183    0.249 計 425,320 101,549 0.239

 過去の国内銀行の不動産業への新規貸出額を記す。

      2003年    68,132億円
      2004年    77,841億円
      2005年    93,978億円
      2006年    91,591億円
            2007年    100,859億円
            2008年    84,072億円
            2009年    69,587億円
            2010年    77,248億円
            2011年    76,826億円
            2012年    82,784億円
            2013年    95,488億円
            2014年      100,700億円
            2014年4月〜2015年3月      101,549億円

 いつまで10兆円の貸出額が続くことか。2007年の10兆円は、不動産ファンドバブルである。

 不動産の価格は、銀行が金の切れ目無く融資を続ければ、必ず上がる。

 株式の株価は、平成バブルの価格よりも遙かに下にあるが、東証一部上場の株式時価総額は、平成バブル時の株式時価総額を超えた。漠大な金が株式に流れ込んでいる。

 同じ様に不動産に莫大な金がながれこんでいる。

 東京オリンピックまで、金額が20兆円まで融資をとめどめ無く続けるつもりなのか。

 土地価格はとんでもないことになる。

 そうなる前に、国土利用計画法の発動だ。

 不動産にジャブジャブ金を流すのを、もうやめょ。


  鑑定コラム1313)
「不動産業新規融資額が10兆円を超えた」

  鑑定コラム1346)「株価が2万円をオーバーしている」

  鑑定コラム1347)「その利益は配当でごっそり頂きますょ」

  鑑定コラム1337)「28.6%と3.3%、25.7%と4.3%、11.1%と1.4% 一体これは何か」

  鑑定コラム1383)「まだ10兆円の不動産業貸出は続いている(27年6月)」

  鑑定コラム1413)「地雷原を元気に進んでいる不動産業新規融資高(27年9月)」

  鑑定コラム1417)「時事通信発不動産融資監視のニュース」

  鑑定コラム1568)「日銀ょ 12兆円も不動産業に金を流してどうするのか」


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ