丸の内にある弁護士事務所に時々打合せに行く。
丸の内に予定より早く着いた時には、丸の内仲通りに面して1階にあるコーヒー店に入り、コーヒーを飲みながら時間を調整している。
それは10分の場合もあり、30分の場合もある。
10分の場合は、そそくさとコーヒーを飲み込んで立ち去る。
30分程度の時間の余裕のある場合は、コーヒー店の窓より、丸の内仲通りを行き交う人々の姿を、ボンヤリと見ながら時間をつぶしている。
三菱村に打合せに来たビジネスマンが、丸の内仲通りを行き来する。
車は余り通らない。車より、行き来する人の数の方が多い。
時々、自転車に乗った人も通る。丸の内に自転車の姿もなかなか似合う。
通りには街路樹があるが、葉の落ちた冬の街路樹は寒々しい。
ビルの谷間を吹き抜ける木枯らしに堪え忍んでいる姿は痛々しい。
しかし丸の内の高層ビルに夜のとばりが降りる頃になると、葉の落ちた街路樹が、俄然存在感をみせてくる。
イルミネーションをまとった街路樹達が、きらきらと光りを放ち闇の中に浮かび上がる。
その光の芸術品のごとくのイルミネーション光景を見ようと、多くの人々が寒さを厭わず押し寄せる。
コーヒー店内は混んでいなかった。
コーヒーだけを飲む人、タブロイドサイズのパソコンに向かってキーボードを叩いている人、携帯電話の画像を熱心に見ている人等、一人でいる人が多い。
アメリカ人と英語で、ビジネスらしい話をしている男二人のテーブルもある。
近くにホテルがあるのか、時々外人連れが入ってくる。
とはいえ、席には充分な余裕がある。
丸の内の一階の店舗である。家賃は高いであろう。
経営は上手く行っているであろうか。
名古屋の喫茶店のごとく、モーニングサービスを付ければ、もっと多くの人が利用し、満席になるのでは無かろうか。
つい職業癖が出て、そんなことを思ってしまうほど長閑な丸の内仲通りにある喫茶店である。
丸の内の弁護士事務所で弁護士と打合せをし、その後現在抱えている鑑定の仕事の現地の再確認等をして自宅に遅く帰ってきたところ、テレビのニュースは、韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領が、知人等の不祥事に便宜を図り関係しているのではないかの疑惑で、窮地に立たされ、任期満了を待たずに辞任する意向を表明したということを伝えていた。
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