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1698)日本の株価は日本経済を本当に反映しているのか

 東証一部の日経平均株価終値が、2017年10月20日(金曜日)に21,457円64銭で終わった。

 前日比9円12銭高であるが、株価は14日間連続して上がっている。

 株価は上がれば、直ぐその反動で下落し、価格の上下を繰り返しながら上昇或いは下落傾向を示して動いて行く。

 14日間も下落無く、上がりっぱなしということは極めて珍しい現象である。

 過去に一度だけ在ったと証券界は発表する。情報を飯の種にして生きている証券界は、さすがにデータの検索は早い。

 過去一度というのは、1960年12月〜61年1月の14日連騰という。

                2017年−1961=56年

 56年振りの現象である。

 日本の株価が56年振りの上昇現象が起こるほど、日本の経済は好調なのか。

 確かに東証一部上場会社の直近決算は、利益計上が多い。

 だが、最近の上場企業の不祥事を見ると、日本企業の先行きを楽観出来る状態であろうか。

 まして株価は、先行きの経済を反映する指標であると能書きされていることを考えればである。

 日本企業の主な不祥事を述べれば、シャープは経営がおかしくなり、台湾企業への売却で、実質日本企業で無くなった。

 東芝は、米原子力企業買収の失敗による大巾損失の発生で、東芝という企業が無くなるかもしれない。

 日産自動車は、無資格従業員による検査が発覚し、製造した全自動車の販売を、一時であろうが、停止せざるを得なくなった。大巾売上高減が予測される。

 そして神戸製鋼所のアルミ製品、銅製品の強度偽装が発覚した。

 神戸製鋼所の製品強度偽装の影響は、全世界に及ぶ。

 トヨタ自動車等の車のボディに影響を与え、米国の国策事業である航空機のボディにも影響を与えた。米国司法当局が、強度偽装のデータ提供を申し出てきた。

 証拠の押収である。

 最悪の場合、神戸製鋼所という企業は、膨大な損害賠償請求により破産することになるかもしれない。

 日本企業の経営と日本企業の製品に、疑いの目が向けられているのである。

 こうした状況にあって、先行きの経済を反映する指標であるべき日本の株価が上昇し続けることに、私は甚だしく疑問を感じる。

 2017年10月22日(日曜日)は、第48回衆議院議員総選挙である。翌日23日月曜日の東証一部株価はどう反応するのか。見ていよう。

                       2017年10月22日(日) 午前8時38分鑑定コラム発表


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