大谷翔平の投打二刀流大リーグ挑戦が、うまく行き過ぎるという言葉が当てはまり、この様なことが現実に起こりうるのであろうかと思われ、怖い程の活躍である。
2018年4月6日(日本時間7日)のアスレチック戦で、大谷は打順8番DHで先発した。
この日エンゼルスの先発投手は調子が悪く、2回までに6点も失い、エンゼルスは0-6で負けていた。
2回で0-6で負けていては、選手はやる気がなくなり、今日は負試合と判断しチームは勝つという覇気を無くする。
私もテレビを観ていて、試合が始まって2インニングで、3本のホームランとヒットをポカスカと打たれ、6点も失う余りにもエンゼルスの先発投手の無様さにあきれて、一体この投手は、大リーグの投手としての技術を持っているのかと疑ってしまった。
2回の裏2アウト走者無で、打順8番の大谷に打席が回ってきた。
大谷は、3球目のボールを一振した。さほど強い振りには見えないが、バットに当たったボールは、センター深く飛び、観客席に飛び込んだ。
一振が、まさかのホームランである。
「あの振りでホームランになるのか。大谷のバットスイングの強さは見かけよりもパワーが加わっているようだ。」
と思わせる大谷のバットスイングである。
大谷大リーグホームラン3号である。それも3試合連続のホームランである。
二試合連続のホームランは野手として、良く見られるが、三試合連続となると、そうそう有るものでは無い。まして、投手でもある選手が3試合連続のホームランは、先ず無かろう。
大谷の一発でエンゼルスは息を吹き返し、6点差を跳ね返し、13-9と大逆転し、負けゲームを勝ちゲームにした。
エンゼルスにとって、大谷は勝利を呼び込む神様のごとくである。
2018年4月8日(日本時間9日)、大谷は投手として、対アスレチック戦に登板した。
日本時間では、ゲームは9日の午前5時過ぎ頃始まったと思われる。思われると云うのは私は寝ていて、朝起きてテレビを付けたら7回であり、大谷は6-0で勝投手として投げていた時に見た為である。
試合は6-1でエンゼルスの勝ちで、大谷は2勝を得た。
1安打、12奪三振、無失点という素晴らしい投球で、7インニングを投げて勝利投手になった。
試合後、テレビは1回から7回までの大谷の全ての投球を見せてくれたが、三振の決め球は、殆どがフオークボールである。大リーグでは「スプリットボール」と呼んでいる。
野茂英雄が、大リーグのドジャースに入って、打者を三振でメッタ斬りにしたのも、鋭く落ちるフオークボールであった。
鋭く落ちるフオークボールは、大リーグの打者もなかなか打てる球種ではないようだ。
大リーグ開幕10日余で、投手で2勝、打者でホームラン3本である。もう大谷は、アメリカ大リーグのベースボールの歴史に、燦然と光る業績と名前を残した選手となった。
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