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1776)甲府9-1の地価公示地が変わった どうして

 国交省が発表している地価公示価格の平成30年1月1日時点の土地価格が、平成30年3月末に発表された。

 甲府市のリニア中央新幹線駅予定地の近くにある甲府9-1(甲府市大津町941-7)の価格は幾らになったのだろうかと思い、発表価格を調べて見た。

 発表された甲府9-1の地価公示を見て驚いた。

 所在地番が変更されている。旧甲府9-1が無くなり、新甲府9-1が別の場所に新しく設定されているのである。

 平成29年1月1日時点までは、甲府9-1は「甲府市大津町941-7」の地番の土地であった。

 平成30年1月1日時点の新甲府9-1の地価公示地の所在地番は、

             甲府市大津町1566番9

になっている。

 公示価格はu当り18,000円である。

 平成29年1月1日時点の甲府9-1であった大津町941番7の公示地価格は、u当り18,000円であった。

 平成30年の新甲府9-1である甲府市大津町1566番9はどこであろうかと調べて見ると、従前の甲府9-1の大津町941-7の土地の南西方に約200m離れた土地である。

 前面道路も同じ道路沿である。地域も工業専用地域である。

 何故公示地を変えなければならない事情があったのか。変える必要性はないのでは無かろうかと私には思えるが。

 地価公示地は、選定の条件として、地域での代表性、中庸性、安定性、確実性の4つの条件を満たす土地として選定されている。

 旧甲府9-1はそうした選定条件の下で選ばれていたのでは無いのか。そして、その発表価格は地域を代表する土地価格ではなかったのか。

 そうした土地の価格を毎年発表することによって適正な土地の取引価格の指標になり、公共事業の用に供せられる場合の適正な補償に資し、適正な地価の形成に寄与することを目的とする。

 又、毎年一回の「定点」による価格調査をすることによって、価格の変動率を把握するという役目もある。 そうした役目もあることから、地価公示地を無くすことは行ってはいけないことである。

 廃止することは、「定点観測」という科学分析調査の性質が無くなり、土地価格の時系列の一貫性というものが途切れてしまうことになり、社会・経済的に与える影響は大きい。

 社会的、経済的影響があるにもかかわらず、敢えて同一地点の地価公示地の価格発表を止めるということは余程の理由があってのことと思われる。

 前面道路の拡幅工事に公示地(「標準地」と呼ばれる)がひっかかり、形状等が変更になったとか、隣接地と併合利用する土地になった等の場合には、従前の公示地との同一性が無くなることから、公示地の変更は行わざるを得ない。

 その他に、一般的に云われることは、その地価公示地の価格が役立たない価格となってしまったことによる廃止、変更である。

 役立たない価格になってしまったということは、その地域の代表性の価格を表示していなくなったということである。

 それは地域の自由な取引価格が形成する適正な客観的時価と、発表公示価格との間に大きな開きが生じてしまったことである。

 旧甲府9-1が廃止となり、新甲府9-1が、従前の公示地の約200mの地点に設定されたのは、どうした理由によるものなのか。

 相模原、甲府、飯田、中津川のリニア駅予定地近くの、公示地、基準地の価格を記す。

 (山梨県)
 甲府9-1 甲府市大津町941-7

   平成28年1月1日  u当り 18,000円 (▲0.6%)
   平成29年1月1日  u当り 18,000円 (0.0%)

 甲府9-1 甲府市大津町1566-9

   平成30年1月1日  u当り 18,000円

 相模原、中津川の地価は、下記である。

 (神奈川県)
 相模原緑2 相模原市緑区西橋本2-601-11

   平成27年7月1日  u当り 201,000円(+3.1%)
   平成28年7月1日  u当り 212,000円(+5.5%)
   平成29年7月1日  u当り 225,000円(+6.1%)

 (岐阜県)
 中津川4 中津川市千旦林1522-28

      平成27年7月1日  u当り 15,200円(0%)
      平成28年7月1日  u当り 15,200円(0%)
      平成29年7月1日  u当り 15,200円(0%)

 飯田は、下記である。

 (長野県)
 飯田4 飯田市座光寺2011-46

      平成27年7月1日  u当り 22,100円(▲1.3%)
      平成28年7月1日  u当り 21,900円(▲0.9%)
      平成29年7月1日  u当り 21,700円(▲0.9%)

 4駅予定地の土地価格動向をまとめると、下記である。

    相模原         値上がり6.1%
        甲府           下げ止まり状態に入った
        飯田           値下がり▲0.9%
    中津川         下げ止まり状態が続いている

 地価下落が続いているのは、飯田市のみである。


  鑑定コラム1719)
「まだ飯田の地価は下げ止まらない 29年7月」

  鑑定コラム1624)「リニア新幹線駅予定地の地価下げ止まっていないのは飯田市のみ」

  鑑定コラム1623)「甲府リニア予定地周辺の地価は変動率0%(2017年1月)」

  鑑定コラム1469)「甲府リニア予定地周辺の地価は0.6%のダウン」


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