○鑑定コラム


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

田原都市鑑定の最新の鑑定コラムへはトップページへ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ

2049)NYダウ過去最大の下落 ▲1190.95ドル 2020年2月27日

 NYダウ工業株30種平均が、2020年2月27日に過去最大の下落である▲1190.95ドルを付けた。

     2020年2月26日の終値   26,957.59ドル
     2020年2月27日の終値   25,766.64ドル
          下落幅                   ▲1,190.95ドル

 下落理由は、中国武漢市から発生した新型コロナウイルスによる感染症肺炎の世界的規模の拡大によって、その影響が米国企業にも大きく見込まれると投資家が判断したことによる。

 2020年1月28日に発表した鑑定コラム2032)で記したが、NYダウは、2020年1月27日で新型コロナウイルスの影響を折り込んでいた。

 しかし、それだけの織り込みでは不十分であったようである。

 日本経済新聞の大島有美子特派員によるニューヨーク発(2020/2/28 1:03)の記事は、「NYダウ1190ドル急落、下げ幅過去最大 新型コロナで」の見出しで、マイクロソフト、アップル、ペイパル、マスタカード等が、新型コロナウイルスによる影響で売上高の下方修正を発表したことを紹介し、「米企業が新型コロナが業績を下押しすると相次ぎ公表し始めたことも投資家心理を冷やしている」と伝える。

 加えて、「米ゴールドマン・サックスは同日、新型コロナの広がりが米企業業績を圧迫し、20年の1株当たり利益の増加率がゼロになるとの試算を公表」も下落の大きな要因と伝える。

 NYダウは、2020年2月12日に史上最高値の29,551.42ドルを付けた。

 戻り高値29,348.03ドルを2月19日に付けると、その後下落に転じ、2月28日終値は、25,409.36ドルである。1週間連続して下落し、1週間の下落幅は▲3938.67ドルである。

 アメリカがくしゃみをすると、日本は肺炎を引き起こすと云われていた時代から、現在はアメリカがくしゃみをすると日本は風邪をひくの時代になっている。

 それ程日本経済とアメリカ経済の結びつきは強い。

 NYダウの史上最高値を付けるまでは、日本の株価・経済もそれに連れて良かった。

 しかし、ダウ平均が過去最大の下落を引き起こしたという現象の日本経済に与える影響は、甚だ大きいのでは無かろうか。

 新型コロナウイルスが、世界経済に多大な影響を及ぼすことが、NYダウの大幅下落ではっきりと分かった。

 山高ければ、谷深し。日本経済のこれからは厳しそうである。しかし何とか持ちこたえて欲しい。

 日本の日経平均株価は、2020年2月28日終値は21,142.96円で、前日比▲805.27円の大幅下落である。ダウの下落をしっかりと受け継いでいる。

 世界経済、日本経済に大きな影響を与える米国NYダウが、歴史上過去最大の大暴落する状況を、世界が変わろうとしている姿を、偶然にも見ることが出来た。その幸せをここに記す。

 過去最高値を付けた2020年2月12日以降のNYダウ工業株30種平均の終値を、下記に記す。下落の凄まじさを知ることが出来よう。

    2020年2月12日   29,551.42ドル
    2020年2月13日   29,423.31ドル
    2020年2月14日   29,398.08ドル
    2020年2月18日   29,232.19ドル
    2020年2月19日   29,348.03ドル  戻り高値
    2020年2月20日   29,219.98ドル
    2020年2月21日   28,992.41ドル
    2020年2月24日   27,960.80ドル
    2020年2月25日   27,081.36ドル
    2020年2月26日   26,957.59ドル
    2020年2月27日   25,766.64ドル
    2020年2月28日   25,409.36ドル


  鑑定コラム2032)
「NYダウ453ドル安 新型肺炎 2020年1月27日NY市場終値」

  鑑定コラム2031)「武漢発の新型肺炎の感染拡大懸念で、東証株価▲483円安」

  鑑定コラム2030)「武漢封鎖に映画『アウトブレイク』を想い出す」

  鑑定コラム2053)「日経株価2万円割れ、1ドル=102円の円高 2020年3月9日(月)」

  鑑定コラム2054)「世界同時株価大暴落 NYサーキットブレーカー発動 2020年3月9日」


フレーム表示されていない場合はこちらへ トップページ

前のページへ
次のページへ
鑑定コラム全目次へ